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コロナ禍をどう描くか

映画やCMではマスクや消毒などコロナ禍の状況を再現するような描写はほとんど見られない。一方『俺の家の話』、『天国と地獄 ~サイコな2人~』など、ごく一部のドラマでは当たり前のようにマスクや消毒などのコロナ描写が描かれている。

まだまだコロナ禍が続く中、先週から始まった『サ道 2021』。前述の他ドラマのようにマスクに消毒、サウナでも距離を離して会話を控えるなどコロナ禍でのサウナの状況を描きつつ、当たり前のものとして描写するだけでなく、サウナずきの”サウナー”達が共感できるセリフがあったので紹介したい。

コロナ禍の状況も前向きに捉える冒頭のセリフ

以下、1話の冒頭で原田泰造演じるナカちゃんの冒頭のセリフだ

今や当たり前になった新しい日常
誰もが最初は戸惑い、不安になっていたけど
少しずつこの状況と向き合い、
その中で楽しみ方を見出そうとしている

サウナも同じだ
各々が適度な距離を保ち
言葉を発さず、静かに己と向き合う

本来、サウナの楽しみ方とはこうあるべきかもしれない
それに最近、ととのっていると、
不思議と二人と繋がっている気がする

私はここをととのい世界と呼んでいる

仲間と離れて静かに過ごす状況は自分と向き合うことができる。これこそが本来のサウナの楽しみ方。さらに離れていても同じ体験をするだけで人と人をつなげてくれるのだ。コロナ禍の状況でも前向きになれる表現だ。

また、終盤ではフィンランド人の”ミロ”という人物が登場し、共通の楽しみである”サウナ”によって心を通わす。以下はナカちゃんの最後のセリフである。

サウナは国境を越える
どれだけ距離が離れていても
裸になってサウナに入れば
すぐに心を通わすことができる
国籍も人種も性別も関係ない
いつかまた好きな時に好きな場所で好きな人とととのうことができる
そんな日がくることを願って

コロナ禍で生じた大切な人々との距離。言葉が異なる異文化の人との距離。どちらの距離も共通の楽しみがあれば心を通わすことができる。それはサウナに限ったことではないだろう。

サ道2021はTVerでまだ配信中。サウナーもじゃない人もぜひ。


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