日本が中国に負ける理由

株式会社東風社 http://www.tofusha.co.jp 代表取締役 幸本陽平

※タイトルは少し煽りですが…

名刺はビスコ1個分?

先日、販促などの展示会に行きました。
以前にも書きましたが、相変わらず強引な紹介をする企業ブースがしばしば。

具体例を挙げると…女性が近寄ってきて「ビスコを差し上げています!」と袋に入ったビスコを渡そうとする。
ん、くれるの?と女性の方を向くと「お名刺と交換です!」

あのー…私の個人情報はビスコ一個分でしょうか?
それに「ビスコに興味はあるけどあなたの会社にはまったく興味がない人」の名刺を手に入れて、どうするのでしょうか?※

他にもキャッチセールスのようにつきまとってきたり、いきなり名刺交換を迫ってきたり、聞いてもいないのに「弊社は3,000社と取引があり…」などと説明を始めたり。(私にとっていい商材なのかが大事なのであって、取引先が多いかは私には関係ありません)

私は物見遊山で展示会に行っているわけではなく、ビジネスの商談のために行っているわけです。ということは、私がひと目見て必要がないと判断した商品・サービスは、その後買いたくなる確率はものすごく低いわけです。(たとえば弊社は大規模な営業組織があるわけではないので、「営業社員の情報共有システム」を提案されても、採用する可能性はゼロです)

反対に、面白そうな商材であれば、自分から声をかけることもあります。

※もちろん「返報性」を期待してモノをあげている、のは理屈としてはわかるのですが。

数の発想から抜け出せない日本企業

なぜ、多くの企業がこのような非効率な営業をしているのでしょうか。(営業の展示会なのに…)

それはやはり前時代的な、数うちゃ当たるの発想が根強いからだと思います。
これがチョコレートやジュースを売るのならわかります。1個試してよかったら買おう、がありえるからです。

しかし、BtoBのサービスは、よほど汎用的なサービスでもない限り、「我が社にぴったり」を求めているはずです。
それなのに、数うちゃ当たるの発想が抜けきれないため、たくさん声をかけよう、たくさん名刺を集めよう…と「数」の発想になってしまうのです。

ビスコや強引な声掛けで集めた名刺が、どれだけ成果につながっているのでしょうか。おそらく「展示会の戦略」がないため、名刺の数をKPIとしてしまい、「今回は名刺がたくさん集まった、成功だ」と考えてしまうのでしょう。

合理的な中国企業

一方、その展示会には中国ブースもたくさん出展していました。

その出展者は、皆ブース内でドーンと構えています。こちらが立ち止まって見たり声をかけたりしない限り、向こうからアプローチしてくることはほとんどありません。

でも、それでよいのでしょう。本当にそのブースに興味がある人は立ち止まったり話しかけたりします。それなのにめったやたらに声をかけても意味がない、それがよくわかっています。これなら私としても逆に対等な立場で商談できます。

一方、日本企業は声をかけるまでは下手に出ているのに、いったん話をし始めると強引に進めようとします。常にマウントを取り合っているような関係になってしまいます。

とりあえず名刺をたくさん集める日本企業と、興味がある人とだけ商談する中国企業。どちらのビジネスがうまくいきそうでしょうか。

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マーケティングや問題解決など、研修・セミナー・執筆・コンサルティングを提供しています。(株)東風社 代表取締役社長。 http://www.tofusha.co.jp 2019年1月に日本経済新聞出版社より「実践 トライアングル式問題解決法」発売。
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