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邪馬台国は近畿にあった!

邪馬台国の所在については、近畿説と九州説が代表的なものとされている。
他にも四国説など色々あるんだがそれらは置いとくとして、私は断固として九州説支持者である。
ただ、今回は近畿説を前提にして書いてみようと思う。
たまには別の論点に立つことも大事だと思うから。
ちなみに私は大学時代にヒトラー研究のゼミに所属していて、そこのゼミ生は全員がヒトラー否定派なんだけど、それじゃゼミが全然盛り上がらないのね。
で、本音は否定派でもムリヤリ肯定派に回されたりするわけよ。
だけどそれはそれで、かえって研究対象の輪郭がはっきり掴めてきたという一面は確かにあったわ。

じゃ、本題について。
まず魏志倭人伝によると、「倭国大乱」があったという。
どのぐらいの戦争規模だったかは分からんが、あるいは九州vs出雲の全面抗争だった可能性もある。
戦争の発端は、たとえば関門海峡の制海権を巡って、とか。
で、その抗争は長期化し、決着はなかなかつかなかったんだろう。
このままではお互いに死者が増えるばかりだし、一旦休戦しよう、と。
でも、そもそもの発端だった関門海峡の制海権はどうするんだ?という話になり、そこは九州でも出雲でもない、第三の権力が管理すればお互いに平等な痛み分けでしょ、という話の流れになった。
そこで抜擢されたのが、卑弥呼である。
卑弥呼というのは近畿にいる巫女のことで、その呪力が無双なことから
当時の九州や出雲ですら一目置いていた。
基本、卑弥呼の一族は非武装で、今回の戦争にはどちらにも加担していない第三者の立場だったがゆえ、この講和にはうってつけの立場だったんだ。
こうして卑弥呼はある日突然女王となり、彼女がいた三輪山の麓に邪馬台国が造られたわけね。
九州も出雲もお互いに卑弥呼に対しては絶対不可侵だと誓約して、こうして日本には九州と出雲に男系の武装権力があり、その両者の上に近畿が女系の宗教的権力として君臨するという不思議なパワーバランスができたわけさ。

卑弥呼

卑弥呼は周囲が期待した以上に聡明な女性であり、自らが管理する関門海峡と近畿を結ぶ瀬戸内航路を確保した上で、大陸の魏に朝貢の船を送った。
そして、魏から「倭王」の称号を得たんだ。
ところで卑弥呼という名は魏志倭人伝における彼女の呼称にすぎず、彼女の本当の名は何だったのか。
それはヤマトトトヒモモソヒメ、長いので今後はモモソヒメと略すが、記紀で孝霊天皇の娘とされる、あの巫女のことである。
記紀では天皇の娘にされてるけど、この時点ではまだ天皇家など設定されてないので誤解のないように。
モモソヒメは、記紀だと大物主の妻とされている。
しかし大物主というのは人でなく、三輪山を本拠とする神(その正体は蛇)であり、つまりモモソヒメは神の妻ということになる。
記紀ではモモソヒメが大物主と毎晩SEXし、ある日「あなたの姿を見せて」とお願いしたら(それまでは暗闇ゆえ姿を確認できてなかった)大物主は姿を見せてくれたのだが、それが蛇の姿だったので驚いて倒れたら股間に箸が刺さり、そのまま彼女は死んでしまった、と書かれている。

弟「姉上!姉上!どうされたのですか!?」
ヒメ「・・・うぅ、蛇・・・」
父「どうした?何を騒いでいるのだ?」
弟「それが、姉上が・・・」
父「大量に股間から血が出ているではないか。おや、箸が刺さっている」
弟「父上、姉上はもう息をしてません」
父「お前は、こうなった事情を知ってるのか?」
弟「いえ、ただ最近は部屋からずっと姉上の悶える声が聞こえてて・・・」
父「部屋に誰かいたのか?」
弟「いえ、誰もいません」
父「そうか、ということは自慰行為か」
弟「でしょうね」
父「状況から察するに、この箸を使って自慰行為するのがヒメのマイブームだったということだ」
弟「なるほど、その途中で箸をうっかり膣に刺してしまい、結果出血多量で死んだ、という推理ですね。父上、お見事です」
父「しかし、ヒメもとんだドジっ子だな」
弟「まったくです」
父「しようがない。ヒメを埋葬する大きな古墳を造ろう」
弟「その古墳は、箸墓古墳と名付けましょう。箸を愛した姉上のために」

という流れがあり、できたのが日本最古の前方後円墳とされる箸墓古墳だ。
ちなみに、前方後円の造形は弟が皮肉を込めて女性陰部を模したテキトーな造形だったんだが、なぜかその後日本全国の豪族たちがこのデザインを倭王のものだとして真似るようになってしまった。

箸墓古墳

こうして卑弥呼が死に、驚いたのは九州・出雲両陣営である。
当然、卑弥呼の父や弟に死んだ時の状況を問いただしたのだが、なぜか2人ともごにょごにょと口ごもって死因をはっきりと言わない。
これは怪しい。
何か、よからぬことが起きている。
当然の流れとして九州は出雲に疑惑の目を向け、また出雲は九州に疑惑の目を向けた。
やがて局地戦が勃発。
焦った近畿は取り急ぎ、モモソヒメの弟の娘であるトヨちゃんという14歳の女の子を新女王だと全国に宣言した。

トヨちゃん(14歳)

その甲斐あって、一旦争いはおさまった。
しかし、九州と出雲の各々は考えていたのだ。
今度の新女王は先代と違ってババアじゃないし、しかもちょっとカワイイ。
これ、ぶっちゃけトヨちゃんと結婚した勢力が覇権を握るんじゃね?と。
よって九州、出雲、その他もろもろの勢力がトヨちゃんのもとを訪れて求婚する流れになるのはもはや必然だった。

群がる求婚者たち
準備するトヨちゃん

頭のいいトヨちゃんは、求婚者たちに無理難題なプレゼントを要求することで、うまくそれをかわしていた。
ある者には「仏の御石の鉢」、ある者には「蓬莱の玉の枝」、ある者には「火鼠の皮衣」、ある者には「龍の頸の五色の玉」、ある者には「燕の子安貝」など。
で、品を用意できなかった彼らをまとめて振って、最終的にトヨちゃんは月に帰りましたとさ。

月に帰ったトヨちゃん

というか、月に帰った=死んだ=誰かが殺した、ってことだろうから、
トヨちゃん、ちょっと男に対してムチャブリがすぎたんだね。
じゃ、誰がトヨちゃんを殺したのか?
はい、多分この人ですね。

ミカド(右)とトヨちゃん(左)

トヨちゃんにしつこく言い寄っていた、「ミカド」を名乗るアゴの長い
人物。
この「ミカド」が、私は崇神天皇だと思う。
まだ王朝が立ち上がってないので、正確には天皇ではないんだが。
ちなみ記紀では、崇神天皇と神武天皇がともに「ハツクニシラススメラミコト」と称されており、ふたりは同一人物だという可能性もある。
まあ、ここでは仮に「ミカド」と呼んでおこう。
ちなみにミカドは、九州、出雲、どちらの勢力だったのか。
どっちとでも解釈できるんだけど、敢えて今回はそこに触れない。
で、ミカドはその後、どう動いたのか。
彼はトヨちゃんを諦めた代わり、トヨちゃんの一族から別の女子に目をつけて婚姻したんだ。
その女子は、イスケヨリヒメである。

イスケヨリヒメ

大物主は、モモソヒメ(卑弥呼)とは別の女性と子供を作ってたんだな。
本来は、イスケヨリヒメの家は母系であって婿を取る形態のはずなんだが、ミカドはそんなのお構いなしで強引に父系ルールでイスケヨリヒメの家を乗っ取り、初代天皇家を立ち上げたわけだ。
この一族が持ってた三種の神器、および倭王の称号も全部俺のものだ、と。
そんな乗っ取りなんてうまくいくわけねーじゃん、と思うところだが、これが近畿サイドに裏切者がいて、こいつがミカドに協力したんだなぁ。
その裏切者が誰かというと、こいつだよ。

ニギハヤヒ

ニギハヤヒは祭祀の最高責任者ともいうべき神官だったのだが、彼はなぜか部下のナガスネヒコを殺してまでミカドに協力をした。
万事うまくいって、ミカドは大喜びだ。

はしゃいでいるミカド

ところが世の中、そんな簡単にはいかないものである。
都では疫病が蔓延し始め、宮中でもバタバタと人が倒れていく。
ミカドは、イヤな予感がしてきた。
ひょっとして・・・。
ある晩、ふと神器の八咫鏡を見たら、何か変なものが映っているような気がした。

八咫鏡

気のせいだ、と自分に言い聞かせて、ミカドは床についた。
枕もとで、何かゴソゴソと音がする。
ふとそちらに目をやって、ミカドは思わず声を上げた。
「・・・ト、トヨちゃん!」

トヨちゃん
パニックになったミカド

このままじゃマズいと、ミカドはすぐに八咫鏡を宮中から出すように臣下に命じた。
どこか遠い所に祀り、その呪力を封印するように、と。

やがて、ミカドはヤマト王朝の権力を盤石とする為、出雲勢力と九州勢力のヤマトへの恭順を促す遠征に出ることとなった。
まずは出雲に行き、出雲王のオオクニヌシと直談判。
紆余曲折あったが、やはり倭王の金印を持つミカドに逆らうというわけにもいかず、オオクニヌシは恭順を決断した。
さて、残るは九州だ。
ミカドが九州に赴いたところ、九州勢力は和睦の証としてひとりのヒメを差し出してきた。
そのヒメの名は、オキナガタラシヒメ。
ふたりは、すぐに九州で婚姻することとなった。

タラシヒメ(左)とミカド(右)

新婚初夜、タラシヒメはふたりきりになったのを見計らって、ミカド抹殺の
行動に出た。

タラシヒメの攻撃
死亡したミカド

ヒメ「やったわ。ついにやったわ」
側近「大丈夫なんですか。この人一応、倭王なんでしょ?」
ヒメ「そうね、魏にバレると非常にマズいわね。でも、婚姻の儀を済ませたのはラッキーだったわ」
側近「?」
ヒメ「婚姻した以上、私はミカドの妻ですもの」
側近「殺したのに?」
ヒメ「こうなったら、あの手しかないわね。あなた、今から勃つ?」
側近「はい?」
ヒメ「今から私に子種を仕込めるか聞いてんの」
側近「あ、はい、できると思いますけど、何で?」
ヒメ「私があなたの赤ちゃん産んで、その子がミカドの子だってことにするのよ」
側近「アゴでバレませんか?」
ヒメ「まあ大丈夫でしょ。ところで、あなた名前何だっけ?」
側近「まだ覚えてなかったのかよ・・・。イワレビコです」
ヒメ「あ、そう。じゃ、子供が生まれたら神武天皇って名乗りなさい。私は神功皇后って名乗るから」
側近「はいはい・・・。もうさっさとやることやりましょうよ」
ヒメ「そうね、早めに済ませてね。私、今回のこと相談しなくちゃいけないし、一回実家に帰らないといけないから」
側近「実家ってどこですか?」
ヒメ「新羅よ。うちは祖先が新羅王族なのよ」

という流れがあり、新羅から帰ってきて、タラシヒメ改め神功皇后は男の子を産んだ。
神功「あ、いっけない!」
側近「どうしました?」
神功「実家に親魏倭王の金印、置きっぱなしにしてきちゃった」
側近「それ、まずくありません?」
神功「そうね、あれがないと私たち、ただの博多っ子よ」
側近「ですよね」
神功「よし、しようがない、ヤマトに行こう」
側近「はい?」
神功「武器持ってヤマトに行って、私たちの子供をミカドにしましょう」

ヤマトで敵を蹴散らした神功皇后

こうやって神功皇后はヤマトを制圧し、今度は彼女が王家を乗っ取ったんだね。

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