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よびし通信no.22

だんない おきばりやす

「だんない」は大丈夫、たいしたことはない。「おきばりやす」は頑張ってという意味。どちらも、多賀近隣の方言、「はじめてでも大丈夫!がんばって!」を、おもむくままに綴るシリーズはじめます。

郷土料理初心者
だんないおきばりやす

【山椒を炊いてみたいねん】

  五月のある日のこと。 実家の畑で、青々と生い茂る山椒を見つけた。思えば山椒は大好きだけど、自分で調理したことがなかった。

  恥ずかしながら山椒の若い葉を「木の芽」と呼ぶことも最近知ったところだ。 木の芽は四月頃に摘むのがいいらしい。
 
  もう時期外れと知りながらも諦めきれず「木の芽て採れるやろか? 山椒を炊いてみたいねん。」と父に聞いてる。 「ちょっと時期が遅い けんど、採れんことはない・・・。」何やら腰が重そうな父の返事。「まあ、 いっぺん見てまわろ」と山椒のありかを案内してもらう。

  それがなんと、そこらじゅうに山椒の木だらけ!都会のコンビニかの如く、行くとこ行くとこあるやん。 生えてるやん。こんなにも山椒に囲まれて生きてきたことをこの時初めて知る。
 
  次に、摘み方のレクチャーを受ける。 父は慣れた手つきで、柔らかい先の方だけを摘み取る。見よう見まねで やってみるが、いちいちトゲが刺さる。これが山椒の洗礼か!新参者には手厳しい。

  そうこうしているうちに、父が夢中になって摘み出す。 なんだっていつもそう。こうなればありがたく頼りきってみる。 総じて父の頑張りにより、なんとか両手に乗るぐらいの木の芽が採れた。

  無情にも、炊いてしまえばほんの少しの量になってしまう。それでも丁寧さは惜しみたくないので、好きな空き瓶にちょっとだけの佃煮を詰めてみる。大きな達成感。 温かいごはんに乗っけて食べる楽しみを思い描き、瓶を 眺める。春は最高「万歳!サンショウ」。


多賀のお母さんから学ぶ

食の知恵と技

万歳!サンショウの炊いたん
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