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レセハン・レストランの大空間

昨日に引き続いてUGMの新しいホールで行われていたUN Habitatの展示を見に行ったのであるが、その後、マリオボロ通りにレセハンを見に行ってきた。

前回は研究報告の記述をもとにしながらインフォーマルなものをイメージしながら、レセハンについて記載したが、どうやらそれだけではないようである。

レセハンの元々の意味は、床や地べたに座ることをいい、手元にあった佐々木重次編『最新インドネシア語小辞典 第1.4版』によるとwarung lesehanで、地べたに敷いたシートなどに座る形式のちゃぶ台食堂を指す。

マリオボロ通り周辺では、道路脇の空間を活用してワルンとセットで一部を地べたに座るかたちでレセハンとしているものよりは、店舗内に床座の空間が広がる形式のものが多く見られた。

実際に晩御飯をレセハンで食べたが、4人で座ることも可能な規模のテーブル(ちゃぶ台)が30台はあったであろうか。食事は道路に面して設置されているスペースで作られていた。移動可能な炊事空間である。皆、手で食べるのがデフォルトであるがフィンガーボールのようなものはなく、手洗いの場所に行って手を洗い、基本的に右手で食事を行い、手を洗って終了である。

マリオボロ通り沿いのレセハン・トゥラン・ブラン。私が行ったのはここではなく、ソスロウィジャヤ通りの店。どちらかが本店でどちらかが支店か。

マリオボロ通りから西に入るソスロウィジャヤSosrowijaya通りやダグンDagen通り沿いには数軒のレセハンの店が連なっている。私が行った店も、レセハン・トゥラン・ブランTerang bulanという店であり、店名にレセハンをつける店も多い。

テラス・マリオボロ2のレセハン

今回、一番驚いたのはマリオボロ通りに面して東側にあるテラス・マリオボロ2のレセハンである。通り沿いにはオープンスペースがあり、建物に入ると前面には土産物店が軒を連ねるが、そこを奥に入ると、奥には広大なレセハン空間が広がっている。飲食店が何軒も連なっているのであるが、すべてがレセハンの店であり、広大な大広間が目の前に広がり、なかなか圧巻である。

今日は、またレセハンに対する認識を新たにする体験であったが、インフォーマルな性質はまったくないが、地面に接してみんなで集まってリラックスした時間を過ごすというジャワの住文化の展開を見ることができた。

更にレセハンについて深めていきたいと思う。241019

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