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ビール以外のお酒が飲みたくなったら、バリのワインを飲んでみよう

昨晩はAさんとクルプクパーティであった。ワインは歩いて10分のところにあるアウトレット23で購入した。バリのワイナリー「サバベイSababay」のレゼルブ・ホワイト。ジョグジャカルタでアルコールを買えるところは少ない。大きめのスーパーで買えるところが数軒あるが、買えたとしてもビールのみである。他の種類のアルコールを買おうと思うと、数少ないリカーショップに行くしかない。リカーショップに行けば、ウィスキーやスピリッツやワインなど色々あるが、いずれも高い。サントリーオールド9000円(アマゾン価格2730円)シーバス12年6900円(アマゾン価格3200円)、ゴードンジン3200円(アマゾン価格1580円)などなど。ということで、地産地消の視点からバリのワインに着目したわけである。

ワインについては、テロワールという視点から産業と生活がともにある風景が興味深い。葡萄畑が一面に広がる中、ワインを醸造する工場や販売所・事務所があり、収穫を行う人々、工場で作業に従事する人々がおり、ワイン醸造に関わる人々が住む集落がある、もしそうした風景があるのだとすれば、そうした風景の存在を一つ一つ世界の中で確認していく作業は重要だと思う。

インドネシアの中で醸造所を持つワイナリーはバリのワイナリーのみである。1994年にハッテンワインHattenが初めてのワイナリーとして生まれ、その後、2010年のサバベイ、2012年のケープ・ディスカバリー、2013年のプラガが続いた。インドネシアの中でもイスラーム色がほとんどなく、オーストラリアをはじめ海外からの観光客が多くワインの需要が見込める土地であること、土壌並びに気候的に良質な葡萄の生産が可能なことが、ワイナリーを生んだと言える。

畑は、バリ島北部に多いため、多くの観光客が訪れる南部からは車で2時間程度の距離であり、アクセスは良くない。しかし葡萄畑は地元の農家によるものであり、ハッテンでは、ワイナリーに家族を雇用するよう積極的に取り組んでいたり、地元の大学生を対象にしたインターンシップ研修も実施している。サバベイは、もともと低い収益しか確保できない葡萄農家の窮状を見て、利益率が高いワインを生産することで農家に適正な収益を上げてもらうことを目的の一つとして掲げていることもあり、地元住民の雇用な教育、地元の経済発展に対して積極的に関わっている。サバベイではワイナリー見学や試飲や食事の提供も行っており、ワインツーリズムに対しても前向きに取り組んでいる。

今回はサバベイのレゼルブ・ホワイトを、前回は同じくサバベイのスパークリングを飲んだ。いずれも甘味やフルーティーさを感じるもので、飲みやすくはあったが、食事とはあわしにくいと感じた。葡萄畑の土壌は火山性で、南緯8度と赤道にも近く高温多湿の気候のため、鉄分を含むミネラル感を帯びたフルーティーな味わいとなるようだ。前回今回ともにサバベイのワインであったが、ハッテンや他のワイナリーのものも近いうちに試してみたい。
240912
doi.org/10.2991/ictgtd-16.2017.10


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