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きょうのエッセイ

生きているんだけど
生きていないような感覚

用意された建物
用意されたお店
もともとそこにあったのかな?
誰かが作ったのだろうか。
わたしたちは無意識に吸い寄せられて。

旅をしていると
不思議な感覚がある。

みんなその場所で家があって
学校があって働く場所があって
そうやって暮らしている。

わたしはここに来てまだ一ヶ月も
経っていない。
これから先ずっといるかも
分からない。
同じ人間なんだけど
きっと同じ人間じゃない。
そんな感覚がある。

比べるとそんな感覚になるけど
顔をふとあげると
一瞬一瞬が喜びで満ちている。

風にゆれる木々や葉たち、
自転車で氣持ちよさそうに
通り過ぎていく人々。
秋めいて、服装が
お洒落な人々。

カフェでは本を読むマダム、
勉強をしたり、
氣持ちのよい時間が流れている。

わたしはこれから
どこに流れ着くのだろう。

ムーミンを読んだときの光景が
よみがえる。

ムーミン谷にも冬がやってくる。
スナフキンは今年もどこか、
あたたかいところへ
旅に出てしまうのだろうか。


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