Yuki Nakazato

Product@Meta AI. ex AWS/Carlyle/BofA. Cal G…

Yuki Nakazato

Product@Meta AI. ex AWS/Carlyle/BofA. Cal Golden Bear (Haas), 東大 (Law). Opinions are my own. 日本語

最近の記事

  • 固定された記事

極めてAmazon的な"メカニズム"というお話

今でこそクラウドやアレクサ、ビデオやミュージックといった多角的なビジネスを展開するアマゾンだが、もともとはオンラインの小売りであり、依然としてそれはビジネスの大きな部分を占めている。オンラインのコンシューマービジネスは、感謝祭時期のBlack FridayとCyber Mondayに照準を絞って(今はPrime Dayもあるが)、仕入れや配送センター及び実際の配送キャパシティの増強など、数か月前から準備に取り掛かり、その集大成としてこのPeak Periodを執行し、そして1

    • Product Managerをアーキタイプという切り口から考えてみる

      今でもたまに、"Product Managerって何をする仕事なの"、と聞かれることがあるのだが、私はいつもちょっと回答に詰まってしまう。アメリカ西海岸の都市圏では、犬も歩けばProduct Managerにあたる状態なのだが、これだけProduct Managerの裾野が広がってくると、一つの言葉でその職務範囲や特徴を表すのが難しくなってくると私は思う。その際によく出てくるのがアーキタイプ、という議論だ。 (完全に正確な対比ではないのだが一つの比喩として言うならば)これは

      • 英語が苦手な人が英文Writingを学ぶにあたっておすすめの本五選

        Amazonのミーティングはとても奇妙な形で行われることが多い - ミーティングの最初にドキュメントを参加者が黙読するのだ。議論は全員が読み終わったことを確認してからスタートする。基本的に文章を読まずにいきなり発言し出したりということは許されない。大人数が一つの部屋に集まり、一つの文章を黙って読む姿は結構シュールである。 私はこの奇妙なミーティングをする会社に7年ほど勤めていた。こういった環境で生き残るには人に読ませる、よいドキュメントを書かねばならない。しかもアメリカで働

        • 米国転職活動の備忘録(Product Managerの場合)

          Photo by Christopher Gower on Unsplash はじめに今回、Product Managerとして米国で転職活動をして、AWSからMetaに移ることになった。アメリカでは特に珍しくないFAANG回遊魚的な転職(日本風に言えばGAFA回遊魚であろうか)になる。ベイエリアに帰るというオプションもあったが、フルリモートのポジションに決めた(なので引き続きシアトルエリア在住)。そもそも私も含めて家族みんなシアトルが大好きであり、また、熱烈なマリナーズフ

        • 固定された記事

        極めてAmazon的な"メカニズム"というお話

          2021に読んだ本リスト

          新しくなったNoteのエディターを使ってみるべく、年内最後に軽い内容の投稿をしてみようと思う。基本的に私はジムで筋トレをしたり走ったりしている間にAudibleで本を読むことが多いので、読んだといいつつも、聴いた、という方が正しいかもしれない。また、私は過去に読んだ本を読み返すことが多いため、比較的古い本などもリストに含まれている。尚、今年は残念ながらほとんど仕事以外の本に手を出せず、やはり仕事が忙しいと人生に彩りが欠けるなと思っているところである。因みに税金関連が面倒くさそ

          2021に読んだ本リスト

          アメリカテック企業の個人的な採用経験から学歴とアメリカ就職の関係を紐解く無謀な試み

          少し前に学歴と海外就職の話が話題になっていた。みなさん色々と意見をぶら下げていてとても面白く読ませて頂いた。一方で、実際にHiring Manager (HM)としての経験をベースに語っている事例が少なかったこともあって、自分の経験を還元して少しでも海外就職希望の人の役に立つよう、今までの経験を少し纏めてみようと思うに至ったのでこんなNoteを書くことにした。炎上しないといいなぁと思いながら書いてたら筆が進まずPublishするまでにすごい時間がかかってしまった。。 誰が書

          アメリカテック企業の個人的な採用経験から学歴とアメリカ就職の関係を紐解く無謀な試み

          米国MBA良いとこ悪いとこ

          (5/24 - 誤解を招かぬよう、タイトルに米国をつけました) MBAはMaster of Business Administrationのことで日本語だと経営学修士と訳されることが多い。卒業後のお給料がよいので、アメリカでも人気の学位であり、日本でも米国でMBAをとられた方はそれなりの数いると思う。日本だと、HarvardやStanfordを筆頭とするM7と呼ばれるエリート校をはじめ、私の母校のHaasやTuck、Yale SOM、Darden、Fuquaといったランキン

          米国MBA良いとこ悪いとこ

          Data Informedな経営とはどういうものか考える

          Amazonに入社して以来、5年ちょっとで100件を超える面接をしているのだが、その中でよく聞かれる質問に、"Amazonはどういった特徴の会社か"、というものがある。色々な回答があり得ると思うのだが、私がよく挙げる特徴の一つは、Data Informed decision makingをする会社だ、という点だ(私は個人的にData DrivenよりもData Informed、という言い方が好きだ)。 データに対する拘りと、また、それを一種の公共財のように社内で扱う仕組み

          Data Informedな経営とはどういうものか考える

          CourseraやedXなど、MOOCで学んだものたちとその所感

          Courseraが2021年にIPOをする可能性があるそうだ。私はCourseraは結構昔から使っていて、edXももう数年やっているので、MOOCファンを公言してもよいかなと思う。UIやPricingの仕組みが結構違うのでどちらを使うか好みは分かれるかもしれないが、手軽に一流大学の授業が受けられるという点では共通して非常にありがたいサービスである。特にTechnical Backgroundのかけらすらない状態でProduct Managerをやっている身としては(法学部出身

          CourseraやedXなど、MOOCで学んだものたちとその所感

          MBAの時のアメリカ就職活動まとめ

          色々な方からご連絡を頂く中で一番多いのがMBA時のアメリカ就職活動関係の話なので、備忘録も兼ねて少し纏めてみようと思う。同じ話を色々な人にするより、こうして何かに纏めて見て頂いた方が双方にとって効率がよいだろう。尚、5年以上前の話なので若干詳細部分の記憶があやふやになっている点はご容赦願いたい。 私は夏のインターンはサンフランシスコにあるヘッジファンドで行い、秋のフルタイムではアマゾンの米国本社(という言い方もなんだかおかしいのだが)からLeadership Develop

          MBAの時のアメリカ就職活動まとめ

          海外留学に意味はあるのだろうか?

          最近立て続けにこの質問を見る。はい、か、いいえ、で答えなければならないとしたら、はい、なのだが、その後に但し書きを付け加えたい質問だなとは思う。ということで、さぼっていたNoteを書いてみることにする。 MBA留学に限って考えると、留学するか否かという決断は複雑だ。日本から米国MBAに行く人は、おそらく20代後半から30代半ばの、ミッドキャリアの人が多く、キャリアという面でも、おそらく沢山の選択肢がある中での留学になる。プライベートで大きな転換期を迎えている人も多いと思う。

          海外留学に意味はあるのだろうか?

          移民として生きることの雑感

          シアトルエリアはようやく夏の兆しを見せている。最高気温が30度を超える日が増え、緯度の高いこの街は、夜の9時くらいにようやく日が沈む。行きかう人たちも、心なしか浮かれ気分のように見える。秋と冬が長く、そして雨の多いシアトルエリアに住む人にとって、どんな状況だろうが夏はとても待ち遠しく、そして愛おしいものなのだ。私の好きなこの時期の過ごし方は、近くの湖で子供たちを泳がせ、自分はゆったりと椅子に座って日焼けをするというものだ。今年はマスクをしているので、日焼けのあとが若干変につい

          移民として生きることの雑感

          私なりの英語勉強法(赤点スレスレから大学受験、MBA、アメリカで就職するまで)

          今でこそちゃっかり海外で働いてます、新卒外資系です、みたいな顔をしているが、高校二年生まで、私は絶望的に英語が出来なかった。赤点スレスレだった。というか、たぶん一回か二回は赤点を取っていると思う。 正直に言えば、英語だけではない。端的に言って、成績が悪かった。確率論の勉強をしたり(麻雀とも呼ばれる)、他校の生徒と交流を深めたり、家でコンピュータの先生になるべく勉強したり(Age of EmpiresとDiablo IIという科目)、とにかく時間がなかったのだ。だから、成績は

          私なりの英語勉強法(赤点スレスレから大学受験、MBA、アメリカで就職するまで)

          観てないけど半沢直樹第一話のネタバレを考える

          海外在住で最も困ることの一つ、それは日本のドラマが観られないことである。朝起きたら半沢直樹というドラマの話題でタイムラインが埋め尽くされていた。 悔しい。金融機関に六年ほど勤めた人間として、とても興味があるドラマだ。尚、第一作目も確か留学した年の放送で見られなかったため、半沢直樹氏に関する情報は、倍返しをする銀行勤めの人で妻が美人、というくらいしかない。私が実際に知っている銀行員の皆さんの多くは、黙々と職務を執行されるプロであり、更に具体的に言えばスプレッドとコベナンツをゴ

          観てないけど半沢直樹第一話のネタバレを考える

          MBA後の身の振り方(私の場合)

          筆不精な私にとっては珍しく続いているNote、書くたびに読んでくださる皆様のおかげです。本当に有り難い。イイねやTwitterでのリツイートしていただける事で、誰かが読んでくださっていることが分かるのは、製作意欲という点で大きな違いである。加えて、色々な人と知り合うことができた。LinkedInで連絡を頂いたり、TwitterでDMを頂いたり、アマゾン社内のチャット(AWSのChime)で連絡を頂いたり、人との繋がりが増えていくのは面白いなと思う。尚、自分で少しやってみて思う

          MBA後の身の振り方(私の場合)

          私の英文履歴書(実物)-無料公開+書く際のTips

          英文履歴書は絶対に作っておいた方がよい。これは新卒から外資系勤務、MBAを経て現在アメリカで働いている私なりの結論である。チャンスがやってきたときに、さっと英文履歴書を送って話をスタートできるか否か、というのはキャリアにおいて大きな違いを生む。また、一度作った英文履歴書は、数か月ごとに、定期的にアップデートしておくとよりよい。同時並行で、LinkedInのアカウントも作り、英文履歴書を少しばかり簡略化した内容を英語で載せておくべきだ。こうする事で、貴方がよりよい(少なくともよ

          私の英文履歴書(実物)-無料公開+書く際のTips