フォローしませんか?
シェア
やまぎし
2020年4月23日 22:05
小学生のころ、夏休みの大半は静岡にあるおばあちゃんの家で過ごしていた。歳の近い従兄弟たちと一緒に。笑顔の絶えない毎日。野に花は咲き乱れ、小鳥たちは歌い、ガキたちはプレステとセミ取りに興じ、幸せな日々を過ごしていた。が、そんな幸せな日々は突如終わりを告げた。おれたちはスイミングスクールに通わされることとなったのだ。家でピアノの先生をしている祖母。その傍らで狂喜乱舞するガキら。それを見かねた
2020年3月10日 00:30
俺が学童にいっていた頃、人間はみな、ポケモンのシールを水筒に貼り詰めることに夢中だった。石塚も角田も一個上のゴロちゃんも多分に漏れず、ポケモンパンについてくるシールを水筒にペタペタ貼りまくっていた。人々は皆、水筒を自慢のポケモンたちで敷き詰める日を夢見て、ポケモンパンというポケモンパンを買いあさっていた。だが我が家は違った。ポケモンパンを、かってもらえなかったのだ「あっ、ポケモンパン
2019年6月28日 10:59
みてしまった。おれはタキタの乳首をみてしまった。しかし悪気はなかった。それは小学校6年の夏、プールの着替えのときだった。当時は男女の着替える場所が、多目的室と教室とで、なぜか毎週入れ替わる。隔週で場所が決まっていたのかもしれないが、そんなこともすっかり忘れ、教室の隅のカーテンに絡まってくるくる回っていたおれは、今週の着替える場所が、どっちなのかを確認しそびれてしまったのだ。総計23
2018年4月15日 02:19
年の4つ離れた弟がいる。はっきり言って、彼とは相当仲が悪い。こないだ弟の卒業式に出席した際には、他の兄弟が仲良く肩をくみあいながら写真を撮るのを見て、咄嗟に自分も同じことをしてみようと思い弟の肩に手を伸ばすと、奴は露骨に嫌な顔をしてみせた。それほどに仲が悪い。人間、4つも年が離れてしまってはわかりあえないのが世の常。しかし年齢差以上に明確な理由がある気がしてならない。そして
2018年4月10日 14:51
気づいてしまった。小学6年生の秋。驚くべきことに気づいてしまったのだ。6年2組、在籍者32名。このクラスには、寅年うまれと兎年うまれしかいないなんてことだいままでに、「好きになる女の子の名前には絶対"か行"が入る」「キスで子供は生まれない」など、様々な歴史的発見を繰り返してきたヤマギシ少年だが、この発見には自分でも驚きを隠せない。(ただし1つ目の発見は高1の