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二分靭帯の基礎と装具の効果は?

以前、足関節捻挫の記事にて損傷しやすい組織について記載しました。

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今回はその中でも少しマニアックな2分靭帯について記事にしていきたいと思います。


足関節捻挫では、二分靭帯損傷や二分靭帯付着部の踵骨前方突起の骨折が生じることがあります。


二分靭帯損傷の根本的なメカニズムは、足関節の強制的な内反による牽引ストレスであると考えられています。また、踵骨前方突起の骨折は強制的な背屈-外転による、骨の圧迫ストレスによって生じることもあります。

図1

二分靭帯損傷や踵骨前方突起の骨折の発生頻度は18~40%と報告されています。以外に多いですが、見逃されることが多い損傷と骨折です。


二分靭帯はレントゲンでは撮影できませんし、踵骨前方突起の骨折は剥離骨折や転移が少ない骨折であるため、レントゲンでは異常なしと判断される場合が多い印象です。(私の感覚と経験です)


今回の記事では「二分靭帯ってどこにあるの?」「二分靭帯の作用は?」「二分靭帯が損傷した際の介入は?」など基本的なことから、考えていきたと思います!


それでは行ってみましょう!


1.二分靭帯の解剖

二分靭帯は、踵骨前方突起を起始とし、舟状骨と立方骨に分かれるV字型の靭帯です。

図2

踵骨舟状靭帯と踵骨立方靭帯から構成され、長さはそれぞれ2~2.5cmと1cm、幅はそれぞれ1cmと0.5cmであると報告されています。二分靭帯の主な役割はショパール関節を安定化させることです。


前距腓靭帯や踵腓靭帯の記事を読んで頂いた方はご存知だと思いますが、二分靭帯も同様に個体差が存在しています。

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