(6月)「梅雨入り」と「梅雨明け」をおさらいしてみよう
【はじめに】
今回は、「梅雨」についてざっくり(エクストリームに)纏めた記事です。
梅雨入り・梅雨明けは、ニュースでも良く取り上げられますが、その話題に接するたびに『あれ? 普通梅雨入りっていつ頃するんだっけ?」みたいなことを毎年調べているような気がしました。
毎年、気になる「梅雨」について、来年以降に向けて纏めておこうってのが今回の趣旨です。同じ経験のある方はぜひこの記事、覚えといて下さい。
1.そもそも梅雨って?(by Wikipedia)
そもそも「梅雨」って何だっけ、というのを予め、ウィキペディアから引用する形で確認しておきます。
梅雨(つゆ、ばいう、英: East Asian rainy season)は、北海道と小笠原諸島を除く日本、朝鮮半島南部、中国の南部から長江流域にかけての沿海部、および台湾など、東アジアの広範囲においてみられる特有の気象現象で、5月から7月にかけて来る曇りや雨の多い期間のこと。雨季の一種である。
東アジアの四季変化における梅雨
気候学的な季節変化を世界と比較したとき、東アジアでは春夏秋冬に梅雨を加えた五季、また日本に限るとさらに秋雨を加えた六季の変化がはっきりと表れる。
「梅雨」を季節として捉える考え方もあるのかー と思って引用しました。
細かい説明は引用すると長くなってしまうので、興味のある方は当該ページを各自お読み頂ければと思います。 ↓
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A2%85%E9%9B%A8
2.今年の梅雨入りと梅雨明け(速報値)
気象庁ホームページ『今年の梅雨入りと梅雨明け(速報値)』より引用
梅雨期は大雨による災害の発生しやすい時期です。また、梅雨明け後の盛夏期に必要な農業用の水等を蓄える重要な時期でもあります。
一方、梅雨期は曇りや雨の日が多くなって、日々の生活等にも様々な影響を与えることから、社会的にも関心の高い事柄であり、気象庁では、現在までの天候経過と1週間先までの見通しをもとに、梅雨の入り明けの速報を「梅雨の時期に関する気象情報」として発表しています。
毎年のページを更新するのは手間になりそうなので、気象庁ホームページの『今年』のページを貼らせて頂きますので、そちらでご確認ください。 ↓
ただこのページに「速報値」とある通り、実は「確定値」というのは別にあります。再び、気象庁のページから文章を引用しますと、
後日、春から夏にかけての実際の天候経過を考慮した検討を行い、その結果、この情報で発表した期日が変更となる場合があります。
と、あります。梅雨明けを宣言したら雨が続いて、とか、7月下旬までズレ込んで~ とかで、速報と確定値が若干日数の変更される場合もあります。
だから、ニュースなどでも、押し並べて『梅雨明けしたと見られる』という原稿なのは、『後から変わることがある(速報値だ)から』なんですね。
まあ、実際のところ、速報(リアタイ)での梅雨入り/明け宣言はニュースになっても、「確定値」で梅雨入り/明けが速報から何日動いたなんて話題はよっぽど「梅雨」好きでも無い限り、目にすることは無いと思いますww
今後、「過去のデータ(平年値など)」を取り上げる場合は、「確定値」をもとにした集計値になりますが、速報値との数日の違いについては、今回の記事では、原則触れないものとします。
3.過去の梅雨入りと梅雨明け
気象庁のホームページでは、気象情報として発表するようになる前から(1950年代)梅雨入り/梅雨明けのデータが公表されています。 ↓
では、ここで問題。2020年時点において、気象用語としての「平年」とは、具体的に西暦何年から何年までを指すでしょう?
これ、クイズ好きに聞いた時に「平年は30年間のことを指す」という断片的な知識を持っている方だと、例えば『2019年までの30年間』とかのような、惜しいようで微妙なピントのズレた解答をしてしまいます。
2020年時点(というか2011年から2020年までは、)『1981年から2010年』までの30年間が対象期間となるんです。昭和56年から始まるんですね。
実は「平年」って、(末尾が1の年に)『10年刻み』で更新されるんです。
つまり、
・2011~2020年 の「平年」のもとになるのは『1981~2010年』の30年間
・2021~2030年 の「平年」のもとになるのは『1991~2020年』の30年間
となるわけです。(これは多くのデータがそういう考え方。)
なので、実は2020年に「平年」に関する記事を書いても、翌2021年になると新しい「平年」の値に更新されてしまうので、タイミング的には、あんまり美味しくなかったりもするんですが……(苦笑)
一応、1981~2010年の30年間の「平均値」を下に転記しておきます。
《 2011~2020年における「平均値」 》
地方名 入り 明け 日数(梅雨入りの日を含め)
沖 縄 05/09 06/23 46
奄 美 05/11 06/29 50
九州南部 05/31 07/14 45
九州北部 06/05 07/19 45
四 国 06/05 07/18 44
中 国 06/07 07/21 45
近 畿 06/07 07/21 45
東 海 06/08 07/21 44
関東甲信 06/08 07/21 44
北 陸 06/12 07/24 43
東北南部 06/12 07/25 44
東北北部 06/14 07/28 45
「平均」を取ると、なので、この通りの日程になることは少ないんですが、45日(≒1ヶ月半)程度に落ち着くというのも面白いですね。
個人的には『案外、長いんだな』っていうのが正直な感想でした。
イメージ的には、6月上旬にはもう「梅雨入り」してて、だいたい1ヶ月半続いて、「海の日」のあたりで「梅雨明け」するのが平年並み。と、覚えておけば間違いないかと思います。(個人的意見)
と、ここで唐突ですが、冒頭で引用したWikipediaの文章を再度掲載します。
梅雨は、北海道と小笠原諸島を除く日本(以下略)
そう、北海道と小笠原諸島に関しては、梅雨が無いのです。
(故に梅雨明け/梅雨入りのデータもなし)
※気圧配置などの関係で、なぜ梅雨が無いのかについて興味のある方は是非ご自身で調べてみて下さい。色んな説明がヒットすると思います。
4.主に7月の豪雨について(簡単に)
ここまで「梅雨入り」と「梅雨明け」の日付と、その期間についておさらいしてきましたが、やはり避けて通れない『豪雨災害』についても、簡単にですが、おさらいしておこうと思います、「備え」として。
梅雨の豪雨災害を思い起こした時に、例えば2017年の「九州北部豪雨」や、2018年の「西日本豪雨」など、7月の水害を最初に思い浮かべました。ではWikipedia を引用する形で、『気象庁が命名した自然現象の一覧』から発生期間に7月が含まれるものの年号をピックアップしてみます。
60年代:1961、1964、1967
70年代:1972
80年代:1982、1983
90年代:1993
00年代:2004×2、2006、2009
10年代:2011、2012、2014、2017、2018
『気象庁が命名した自然現象』のうち、「台風」は多くが9月なのに対し、「豪雨」は殆ど7月を含みます。(全く含まないのは2008・15年の2例)
『気象庁が命名した自然現象の一覧』については、どこかで纏めて紹介する記事を作れたらな、とは思っていますが、
歴史に残る(気象庁が命名する)レベルの豪雨が数年に1回は起きてます。過去の状況からすると「7月」は豪雨に警戒しすぎることはないでしょう。
おわりに
「夏が始まった」という印象の『梅雨入り』と「本格的に夏が来た」という印象の『梅雨明け』について纏めてご紹介してきました。
梅雨と一口に言っても、地域によって雨の降り方などは様々です。しかし、期間を平均すると1ヶ月半程度に収斂することや、豪雨災害に対して警戒が必要なことなどは全国的に共通する点ではないかと思います。
ここで今一度、気象庁のホームページからの文章を引用しますと、
梅雨期は大雨による災害の発生しやすい時期です。また、梅雨明け後の盛夏期に必要な農業用の水等を蓄える重要な時期でもあります。
一方、梅雨期は曇りや雨の日が多くなって、日々の生活等にも様々な影響を与えることから、社会的にも関心の高い事柄であ(る)
とあります。気象庁が『梅雨入り』と『梅雨明け』を発表するのは、実際に社会に影響を及ぼす事への警告でもありますので、ぜひ「備え」をしつつ、春夏秋冬に加わる一つの季節としての『梅雨』を、ステイホームの中でも、楽しんで頂ければと思います。
では、梅雨の最中にいる皆さんは、『梅雨明け』を、
それ以外の季節に居る方は、次の『梅雨入り』を待ちながら
この記事、そして次の記事をお読み頂ければと思います。
ではまたっ、Rxでした~。
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