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モラハラ発言いろいろ#2

たくさんありますが、残り一気にいきます。

モトオの暴言の基本はやはり『オレが養ってやっている』というおごりの現れではないかと思います。今思えば、自己肯定感が低い彼が唯一、人より優れていると思っているところだったのかもしれません。


「父親も尊敬してないのに、あなたなんか尊敬する訳ないでしょ」

自分の父親も収入で値踏みして「あんな父親にはなりたくない」とも言っていましたが、私が見た義父は確かに昭和の男尊女卑感が漂ってはいたものの、うちの孫ムスメをデレデレに可愛がってくれたいいおじいちゃんだったので、彼が言うような人には思えませんでした。

私の話に戻しますが、その頃帰国して間もなかった私は英語の方が優位になっていて、頭に血がのぼると100%英語になっていました。

その時、彼の失礼な言動に怒った私が「You don't respect me at all!  Once you get married, at least you should respect your partner!」(あなたは私をバカにしてる!結婚したならパートナーを尊重すべき)ということを言うと、モトオがリスペクトが分からないと言うのです。それまでずっと私は英語でよく話していましたが、彼から分からないと言われたことはほとんどなく、彼は英語が苦手と言っても簡単な英語は理解できていると思っていたのです。

私は咄嗟とっさに尊重と言う言葉が出ず、尊敬と訳しました。するとその途端、見下したように「尊敬? ふん!」と鼻を鳴らし、「父親も尊敬してないのに、あなたなんか尊敬する訳ないでしょ」と言われた訳です。尊敬、尊重なんであれ、相手をリスペクトできないことに違いはなく、そんな人がなぜ結婚したのかと思います。


「オレが稼いでるんだから、あなたが家事をやるのは当たり前。  感謝なんかしない」

実はこれを言われた次の日、家出をし離婚を考えましたが、謝ってきたので戻ってしまったのです。冷静に考えたら有り得ないのですが、一番いたかったアメリカへ戻れなくなっていたことも私の決断を左右していったと思います。

私はお互いを十分知り合って結婚したと思っていましたが、実は何も知らなかったのです。遠距離とはいえ、4年間手紙に電話に長期休みには必ず来てくれていましたから、よく知ったつもりになっていました。実は、モトオは心が盲目で、私が出すサインは彼には見えておらず、彼の出すサインは本人の意図とは繋がっていないということなど知る由もありませんし、更に彼は実在しないというか自分とは真逆に近いキャラを装っていたので、分かるはずなどなかったのです。

なので、そもそも謝って許せる問題ではなかったのですが、知らなかった私は、この本性だった発言を感情的になり心にも無いことを言ってしまったものと思い、許してしまったのでした。



「オレと同じくらい稼げるんだったら、全部やってもいいですよ」

家事についての発言ですが、やれるもんなら全部やってから言っていただきたかった。侮辱レベル最大級の典型的なモラハラ発言でした。



「児童手当はオレが税金を払ってるから貰えるんです。
だから、オレが貰うもので、あなたではない」

彼が出て行った後、市から貰っていた児童手当の振込先を養育している私の口座に変えて欲しいと頼んだら言われたセリフです。外では『ムスメ想いのいいお父さん』を装っていますから、周囲の人たちはまんまと騙されているのです。

余談になりますが、支援している小学校でも毎朝子供を送り届けるどこから見ても優しそうなお父さんがいたのですが、実は家で妻に虐待をしていたとして警察が学校にまで来ていたことがありました。その時「驚くけど、パターンがあるよね」と言っていた先生がいましたが、確かに「学校に不条理な事を言ってくる強気な親」と「物静かで優しくて子煩悩に見える親」というのは、どちらも子供のことを考えていない親のパターンかと思いました。学校はまさに社会の縮図。こんなことが学べる場所とは知りませんでした。



「経済的にオレに依存してるよね?!」

モトオの家族への徹底無視が続き、私も彼の顔色をうかがうのを止めた頃でした。久しぶりに見たモトオの顔はいつものように鬼の形相でした。この頃、動悸や震えなどストレスと思われる体調の変化が私に現れ始めていました。

「依存している」と言われ、率直にすごい言葉を使うなあと思いました。「結婚は支え合うもの」だということを彼が理解していないことが分かりました。

モ:「あなたは経済的にオレに依存してるよね?」
私:「何が言いたいの?」
モ:「事実を言ってるんですよ! あなたは経済的にオレに依存してるよね?」
私:「だから、何が言いたいの?」
モ:「キャッシュカード、返してください」
私:「そんなことを言われる覚えはないので、返しません」

キャッシュカードを渡さない妻、と聞くとまるで私が家計を牛耳っていたかのように思われるかもしれませんが(実際、調停でもそう言われました)私は管理していただけで、実は彼は好きなだけ使えるようになっていました。

彼のお金の管理があまりにもザル過ぎるので、私が家計簿をつけキャッシュカードも管理することに随分前からしていました。彼はお金に固執していたので、それにはかなり抵抗されましたが、まだここまで酷くなる前だったので頑張っておいて良かったと思います。お陰で離婚時にはとても助かりました。

私が家計を見ていなかったら、離婚時の共有財産としての貯蓄ももっと使われていただろうし、何より「オレが稼いだ金は全部オレのもの」という人でしたから、私が管理していなかったらどうなっていたか想像しただけでも恐ろしいです。

モトオは家族にマウントをとる人でしたから、ムスメにもよく「いくらしたと思ってるんだ」「誰のお陰で生活できてると思ってるんだ」というベタなセリフを言いまくっていました。なのに、今は何もなかったようにムスメにコンタクトを取ってきますから、きっと何も覚えていないのでしょう。いじめやモラハラをする人というのはそういう人なので、関わるとこちらが痛い目にあうだけなのです。



有効と思われる対策

こういう酷い発言をしてくる時は、本人は怒ったり興奮したりして気が動転していますから、何も分からないと思った方がいいでしょう。そんな時は話し合いをしてはいけないというのが特性への対応の定説です。絶対に感情的にならず冷静に対処すべきなのです。とは言っても、傷つけてくるので難しいですけど。私は思い返すといちいち反応してしまっていました。思う壺だった訳です。(あ、彼にはそのつもりはないんでした。)

相手に話を通したい時は、相手も冷静な時に、感情的にならず、静かに話さなければいけません。信頼関係があることが条件ではありますが、本人がどういう意図で言ったのか、やったのかはっきりさせ、それを言われた相手の気持ちやその時の状況なども細かく言語化する必要があります。かなり理解していないとできない高度な仕事になります。

モトオのように特性を持つ人と話し合うには、障害の理解と専門的な知識が不可欠です。見下されている家族が一人で対峙できるようなものではありません。見えない脳の問題とカモフラージュでややこしく、専門機関に相談しても良い反応や回答がすぐに得られないかも知れませんが、諦めずに相談してくことが大事と思います。そうしていくうちに、自分が本当はどうしたいかという気持ちもはっきりしてくるのではないかと思います。

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