本の棚 #78 『7つの習慣ー第4の習慣 WIN-WINを考えるー』
『7つの習慣ーWIN-WINを考えるー』
スティーブン・コヴィー
ここまでの第1~3の習慣を身につけることで
「私的成功」をおさめ、本当の意味で「自立」への道を切り拓いていく。
これらの土台の上にしか「相互依存」は成り立たない。
もう一段上の次元にある「公的成功」をおさめる人たちがもつパラダイムについて触れる。
正直に言うと、最初の3つの習慣さえ
身につければそれである程度幸せになれるのではないかと思えるほど
ぼくにとっては前半が強烈だった。
そして大体このあたりで「お腹いっぱい」になり
本を閉じてしまう人も多いように感じる。
一言だけ言わせてほしい。
「ここからはデザートのごとく、別腹です」と。
食後のゼリーのように喉をスルッと通り
文字どおり「腹落ち」するような内容、それが
この第4の習慣「WIN-WINを考える」である。
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一番の預け入れは、口を挟まず黙って話を聴いてやることだ。
信頼口座のパラダイムについては、人間関係を
考えていくうえで知っておくべき内容だ。
ぼくの考える信頼口座のポイントは…
一気に貯まることはないが、一瞬で無くなる
という点である。
預け入れには6つの方法があり、どれも親から
教わったような「当たり前」と言われること。
相手を理解する、約束を守るなど…
そして「これも預け入れか」と気づかされたのが
引き出してしまったときに心から謝ることだ。
ぼくは「謝る」ということを大切にしている。
年をとれば、経験を積めば、やはり人は頑固に
なったり、自分を正当化したりする傾向にある。
そしてだんだんと謝れなくなっていく。
だからこそ「ぼくが悪かった」と目を見て伝える
未熟なぼくにとってすごく勇気が要ることであるが
謝らない選択をするときより苦しくはない。
その他にも預け入れのためには誠実さを示すという
行動が記されており、
正直とは、現実に自分の言葉を合わせること
誠実とは、自分の言葉に現実を合わせること
この文章には、しびれた。
正直では十分ではない、誠実でありた続けたい。
NO DEALという選択肢
パートナーとの関係性
上司や部下との関係性
取引先との関係性
様々な関係性においてWIN-LOSEのパラダイムは
ぼくたちの頭に深く根をはっている。
つまり「自分が勝ち、相手は負ける」ということ。
勝ち負けのパラダイムは幼い頃からの経験が
そうさせていることが多いと思う。
しかし、そのパラダイムが長続きすることはない。
そこで新たなパラダイム「WIN-WIN」について
考える必要があるのだ。
「自分も勝ち、相手も勝つ」
そんな道はあるのか…?
往々にしてあるのだ。
しかし著者は「NO DEALも選択肢の一つだ」
いわゆる「取引しない」ということを選ぶのだ。
WIN-WINについて両者で知恵を振り絞った結果
双方のメリットが少ない、効果が低いという場合は
「合意しないことに合意する」という選択肢を
持っておくことで、余裕が生まれ効果的でない
なんちゃってWIN-WIN契約を結ぶことから逃れることができる。
それは実は長期的にはお互いにとってLOSE-LOSEになる可能性も
から気をつけるべきである。
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