見出し画像

本の棚 #133 『UAの信念〜すべてはお客様のために〜』

『UAの信念〜すべてはお客様のために〜』
ユナイテッドアローズ編著

「お客様のために」

「お客様第一主義」

この考えが大切ではないという企業は

少ないのではないだろうか。

しかし、その考え方を具体的な行動として

日々体現し続けている企業もまた

少ないのではないだろうか。

考えれば考えるほどに「お客様のために」

ということばは深みを増すばかり。

それでも考えれば、一つの真理が見えてくる。

サービス業の心得をユナイテッドアローズという企業のストーリーから学ぶ。

−−−−−−−−−−−−−−

お客様の満足と私たちの商売の成功は、相反するものではありません。お客様の満足があって初めて売上・利益が発生して、私たちの喜びとなり、次のお客様満足の追求への意欲となっています。お客様の「ありがとう」こそが私たちの喜びです。

お客様の満足と商売の成功

これがトレードオフの関係のように

どちらかが満たされればどちらかは満たされない

このような考えが組織に蔓延すると

いいサイクルは生まれない。

「相反するどころか、この両立こそが理念の実施への唯一の方法である」

ここまで言い切られると気持ちがいい。

信じてお客様の喜ぶ姿を見るために

働こうと思える。

会社の理念という神経細胞が

組織の隅々にまで通っていること、

これがユナイテッドアローズの強さか。


店頭で日々お客様と接する販売員は「価値を届ける人」であると同時に「価値を生み出す人」

創業者の重松さんが訴えてきたことがある。

それは「販売員の社会的地位の向上」

職業における社会的地位は国によって異なる。

日本の中での販売員の地位は

決して高いものとは言えない。

ぼくは大学を卒業して約10年ほど

インテリアの販売員として店頭に立った。
(今でも立つことはある)

販売員としての喜び、誇りを感じることができたのは

かけがえのない財産であり

販売員という仕事を通して学べることは

生きていく上でとても大切なことばかりだ。

40代、50代になっても

スペシャルな販売員がいてもいい

いや、いるほうがいいとさえ思う。

アローズではスペシャリストに

「セールスマスター」の称号が与えられる。

「販売の仕事がしてみたい」

そんなことを子どもが言ってきたら

「いい仕事だよ、販売という仕事は。」

そうやって背中を押してやりたい。

−−−−−−−−−−−−−−

1989年の創業から2014年までの物語。

今でもユナイテッドアローズは近くにある

けれどもこの本を読んでから行くアローズは

どこか違って見える気がする。

歴史を知るとは、こういうことか。

これからも、応援します。

#読書 #推薦図書 #アパレル #接客

#論語と算盤 #サービス業  

#販売員 #ユナイテッドアローズ

この記事が参加している募集

サポート頂いた分は全て書籍代として本屋さんに還元します!