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本の棚 #74『マネジメント−基本と原則−②』

『マネジメント−基本と原則−②』
ピーター・ドラッカー

先日の続きだ。

組織の目的は、凡人をして非凡なことを行わせることにある

まれな存在である天才をあてにしないこと。

部下の能力不足を嘆くことに時間を使うのではなく

凡人集団であろうと成果を最大化させる

そんな「仕組み」を生み出し、実践することに

集中しなければならない。


それだけが正しく、また常に正しいという唯一絶対の組織構造が存在するに違いないという考え

組織論はいろいろある。

毎年異なる組織論についての本が出てくる。

これに対してドラッカーはこう言う。

それは存在するかもしれない。しかし、存在するとしても、われわれはそれが何であるかをまだ知らない

数多ある組織論について否定せずに

「そんなものは存在しない」とも言い切らず

「まだ知らない」ということばの選択。

鳥肌が立った。

考えてみると、組織の目標である成果だけが

その組織論の良否を判断できるのだ。

だから「うちはピラミッド型」

「えっ、うちはフラットなんだよ」

そんなやりとりは不毛である。

著書には五つの組織構造が紹介されている。

どれも良い点と問題点、限界があると

ドラッカーは明解に述べた上で、こう言い切る。

組織の健康判定する基準は、構造の美しさ、明快さ、完全さではなく、成果である

成果を出し続けるために何が必要か?

「マーケティングとイノベーション」

この言葉は聞いたことがあるのではないか。

イノベーションを語る上でドラッカーはこういう。

イノベーションは、機能としてではなく事業として組織する必要がある

新しいものを創り出すことと

既存のものの面倒を見ることは

同時に行えないのだ。

ここを理解できず既存事業の延長線上に

なにかの光を見出そうとすると失敗する。

既存事業においては、いまいる場所から行こうとする場所へと仕事を組織する。これに対してイノベーションにおいては、行こうとする場所からいましなければならないことへと仕事を組織する。

向いている方向が違うということだ。

「強いものが生き残るのではなく、変化できるものが生き残るのだ」

とダーウィンが唱えたように

組織、企業をひとつの生命体と考えると

イノベーションがなければいかに大きな組織で

あっても大きな環境の変化に対応できず滅びる。

小さな話ではあるが「個人」つまり「自分」におい

ても同じことが言えるのではないか。

自分をマネジメントするのは自分なのだ。

常に変化に対応できるスタンスでありたい。

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ねればねるほどうまくなる、ではないが

読めば読むほどに本質的な旨味を感じる。

いや、実は何度も同じページを読み返して

時には数ページ戻ったりしてやっと

味を感じられる程度だったりする、ぼくにとっては。

これに実践、経験がのっかってくることで

原理原則に近づけるのだろう。

#読書 #推薦図書 #本質 #マネジメント

#店長 #経営者 #原則 #イノベーション  

#ドラッカー





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