本の棚 #64 『今あるもので「あか抜けた」部屋になる。』

『今あるもので「あか抜けた」部屋になる。』
荒井詩万

「部屋をおしゃれにしたい」

そのハードルは思っているよりも

おそらく全然高くない。

それを伝えるのは難しいのかなぁと思っていたら

やはり論理的にわかりやすくまとめてくれる

そんな人が存在した、荒井詩万さんだ。

「センス、お金、広さ」全部いらない

本の帯にはこう書かれているが

本当にそのとおりだと、ぼくも考えている。

だって、それを言い訳にしてしまうと

世の中の多くの人はおしゃれに住まうことが

できなくなってしまうではないか。

そんなのもったいなさすぎる。

持家じゃなくてもあか抜けた部屋づくりはできる。

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理由はわからないけど、部屋がイマイチ。
でも、何をどうすればいいかわからない。

インテリアに興味がないわけではないし

現状に満足もしていない

ただ何から始めればいいからわからない。

そんな声をほんとうにたくさん聞く。

ちょこちょこ変えれば変えるほど

どんどん自分が思っている方向とは離れていく。


「なんとなく」の罠

全てはこの「なんとなく」が原因だと

著者は語っている。

服の場合はなんとなくでいってもそこまで

大きな失敗につながらないし、失敗しても

そのときだけで、次の日には違う服を着る。

ところがインテリアはそうはいかないのだ。

なんとなく買った写真立て、

なんとなく買った置物や飾り…

そんな細々したインテリアアイテムが

なかなか捨てられずステイホームしてはいないか?


自分らしさとは、ルールを知れば、おのずとでてくるものだから。

「なんとなく」の罠から抜け出すためには

ルールや理論を知ることが重要だ。

おしゃれな空間づくりにも基本的な理論はある。

著者はそれらをわかりやすい「20のルール」

まとめられている。例えば…

〈目線を集める場所をつくる〉

〈ディスプレイの三角形の法則〉

〈一本ラインを決める〉など。

あくまでも実践を積み重ねた人しか

書くことのできない内容だと感じた。

まずはこれらの基本をもとに部屋を調整して

それができた段階でやっと自分らしさ

みえてくるのではないだろうか。

「守破離」でもそうだが、

最初から個性を発揮しようしようとするのと

基本を体得したうえで個性を発揮するのとでは

最終的な完成度、その後の発展性が異なるのだ。


入口からテレビが見えないようにする

リビングダイニングの入口から

ぱっと目に入るものはなんだろうか?
(入口の対角にあるもの)

そこに自慢の大型テレビだけがドカッとあるのは

少し考えものだろう。

そもそもインテリアコーディネートにおいて

テレビがあまりにも主張するような空間は

おしゃれとは思わない。

そんな点を指摘するようなコーディネーターさんは

信頼できると言える、と勝手に考えている。

ちなみにはぼくは大きなテレビ反対派だ。

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具体的な「20のルール」については本書に

わかりやすいイラスト付きで記載されている。

できることからスタートしてみる。

その一歩がインテリアにハマる、空間の質をあげて

暮らしの質を向上させることにつながる。

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