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本の棚 #87 『儲かる経営の方程式』

『儲かる経営の方程式』
MQ会計×TOCで会社が劇的に変わる
相馬裕晃

時計メーカーの社長であった父親が

ある日突然亡くなってしまう。

娘の早苗(27歳)は後を継ぐことになるのだが…

経験のない早苗は、ついに銀行からの融資も

断られてしまい途方に暮れていた。

企業再生ファンドからの投資の話があり

なんとか倒産の危機を免れたかと思いきや

「この会社には経営者がいない」

と告げられる。

このままではいけない、そう考えているときに

部活動時代の先輩、川上に出会う。

川上のコンサルティングを受けながら

「MQ会計」×「TOC」の二本の柱によって

成長していくストーリーだ。

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MQ会計の特徴

①科学的な会計
直接原価計算をベースにしているから、「見せかけの利益が出る」という全部原価計算の非科学的な問題をクリア。

②戦略的な会計
経営者が意思決定するときの判断に役立つ。

③誰でも分かる会計
6つのローマ字だけで構成されたシンプルな仕組みで、社内の共通言語にするにはもってこい。
(P/V/M/Q/F/G)


企業方程式
売上(PQ)=変動費(VQ)+固定費(F)+利益(G

MQ会計のMQが意味するのは

「一個あたりの付加価値×数量」

この数量という情報が入ることが会計的には

革命的なアイデアらしい。

まだまだ理解力不足は否めないが物語を

読んでいくうちに徐々にわかってきそうな予感。

P/Lから数値をもってきて4畳半ボックスに

当てはめるだけなのでわりと簡単につくれる。
(詳しくは本書で)

ビジュアル的にもシンプルでわかりやすいのが

この手法のいいところでもある。


TOC(制約理論)

ゴールを妨げているボトルネック(制約)を集中的に改善することによって、劇的に業績を向上させる経営管理手法

ストーリーでは「ダイスゲーム」というゲームで

ある製品の生産工程のなかで

ボトルネックによって成果が決まることがわかり

そこに資源を投下することで安定的に

成果があがっていくことが証明される。

これが「全体最適のマネジメント」だ。

ボトルネックは物理的なものだけではなく

思考的なボトルネックもある。

例えば…

固定費(F)はできる限り抑えなければならない

という思考、思い込みも

それを上回る付加価値(MQ)が示されれば

自信をもってGOできる。

この制約理論というものは上司から教えてもらい

ちょうど興味があった。

組織が大きくなっていくことでこれらの制約を

明確にできないまま、部分最適を繰り返すと

全体としての成果は増えないどころか

減っていくことすらある。

会計という共通言語をもとにして

どこに制約があるのか、どんな制約があるか、

その共通認識を持った上で

ヒト・モノ・カネを投下していく。

シンプルな理論。だからこそ強力。

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