丸山泰

日用品メーカーでマーケッターとして働いた後、大学でマーケティングを教える教員をしています。マーケティングとは、「人を気持ちよく動かす”仕掛け、仕組み、考え方”」であると定義しています。”人を動かす”文章は書けませんが、自分が動かされた本やヒト、コト、ものについて、書いていければ。

丸山泰

日用品メーカーでマーケッターとして働いた後、大学でマーケティングを教える教員をしています。マーケティングとは、「人を気持ちよく動かす”仕掛け、仕組み、考え方”」であると定義しています。”人を動かす”文章は書けませんが、自分が動かされた本やヒト、コト、ものについて、書いていければ。

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      読書記録です。

    • マーケのツボ

      マーケティングの実践につながる、発想の視点や考え方のポイントなど、をこれまでの経験や市場から感じたことをベースに整理していきたいと思います。

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    • マーケティング手法、検証してみた

      大学の授業アンケートなどを使って、マーケティングの手法や法則について、検証してみたいと思います。

    最近の記事

    ”動的体系で見る”「よみがえる戦略的思考」佐藤優著

    国際的な国家間関係を読み解くに、「価値の体系」「力の体系」「利益の体系」という3つの力の総合的な関係性から見る必要があると著者と説く。 民主主義対全体主義といったイデオロギーで見る「価値の体系」、国力の差という現実路線で見る「力の体系」、そしてエネルギーのやりとりという損得勘定で見る「利益の体系」、複眼的に見ないと国を誤ると主張する。 太平洋戦争は、肥大した「価値」の体系が「力」「利益」の体系を抑え、開戦に至り、ウクライナ戦争もまた、一つの視点に偏ることで膠着しているのか

      • 日用品マーケッター受難の時代?!

        ~何も考えたくないニーズ(無関与の時代)~ 久々の投稿です。最近、ライオン(株)の「スーパーNANOX自動投入洗濯機専用」という新製品のTVCMを見て少し衝撃を受けたので、その事を書いてみようと思います。 この新製品は、最近の洗濯機に合わせて、計量の手間いらず、数か月も継ぎ足しもいらないという、省力化ニーズに対応した優れた商品である。洗濯は機械と剤の共同作業であるから、機械の進化に合わせて剤も変わる、これは定石のマーケティングである。 だが、このことは、お客様の頭の中から

        • ”科学とは現象を上手に説明できる同一性(構造)を追求する営み”note117「学問としての教育学」苫野一徳著

          教育に携わる身として、教育を学問として正面から見据えたことがなかったので、改めて教育とは何かを考える機会となった。 苫野氏がこの本を書いた目的は3つあると述べている。(1)教育の本質およびその正当性の原理(つまり、教育とは何か、それはどうあれば「よい」と言えるのか)を解明する<哲学部門>、(2)社会科学としての教育学の「科学性担保の理路」「科学的価値の原理」を解明する<実証部門>、(3)実践学としての教育学を”役に立つ”ものとする理路を解明する<実践部門>、こととし、そのた

          • ”マーケティングと脳科学の両方に詳しくならねばならない”読書note116『「欲しい!」はこうしてつくられる』マット・ジョンソン&プリンス・ギューマン著

            この本は、いわゆる消費者行動研究や行動経済学に基づく、”人を動かす”ポイントを様々な角度から紹介してくれている。神経科学者のマット・ジョンソンとマーケターのプリンス・ギューマンがタッグを組んで書いている。 1.食べているのはメニュー(つまり、情報) 人はパテとドッグフードの区別をつけられるか?という実験結果は、ドッグフードを当てられた人は一人もいなかった。 白ワインに食紅を加えて赤くした赤ワインと白ワインの2種類をソムリエに感想を求めたところ、にせの赤ワインについて本物の

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            ”Fast, Fair, Fun”読書note115『まだ誰もみたことのない「未来」の話をしよう』オードリー・タン著

            初めてオードリー・タンの書いたものを読んでみました。 彼はITとデジタルを明確に分けて考えています。 彼が台湾でデジタル担当大臣として推進しているミッションの一つが「オープンガバメント(開かれた政府)があります。 これが、政府におけるデジタル化=人と人をつなぐことなのですね。 デジタル化の成功の秘訣を彼は3つのFで表しています。 「Fast(速さ)」「Fair(公平さ)」「Fun(楽しさ)」 とても重要なキーワードですね。特にFunがポイントな気がします。 彼は、

            ”人を説得する手法”読書note114「基礎からわかる論文の書き方」小熊英二著

            理系でも文系でも、どの学問体系にも共通する「論文の型」を紹介することを目指した本である。学生に卒論指導をする立場として、改めて、いろんなことを考え学ぶきっかけとなった、気がする。 1.主題と対象 まさに、主題と対象、学生が論文のテーマを考える際に迷ったり悩むポイントであり、ここを最初に理解することが重要なのだと再確認できる。 2.リサーチデザイン 方法論はレシピであると、「何かを作るための一連の手続きを記述したもの」と考えると分かりやすいと解説している。 3.推論の

            ”心に怪物を飼え。決して安定するな。”読書note113「人間ってなんだ」鴻上尚史著

            この本は、鴻上尚史が「SPA!」で連載していた「ドン・キホーテのピアス」から厳選されたエッセー集だそう。(あと2冊位出るって書いてある) ここでも出てきたエンパシー能力。まえがきで登場。エンパシーとは「相手の立場に立てる能力」とあります。シンパシーが「同情心」とされており、エンパシーは、心ではなく能力=身に付けられる技術ということになります。シンデレラの継母は、どうしてあんなにひどいことをシンデレラにしたんだろう?」という質問に、ある女子生徒は「一人、除け者を作ると集団はま

            “天草産レモン味「夏ポテト」限定発売”駅伝型6次産業で地域発の商品化

            数年前に携わった「天草ならではの付加価値商品開発」プロジェクトで検討した、地域の特産品を1.5次産業を起こして使いやすく加工して、次工程(2次産業や3次産業)へ接続するというアイデアを、その後地元で実現すべく起業したKittoo社の天草レモンピューレを使ったポテチが日本を代表するメーカーカルビー社から中四国・九州・沖縄限定で発売された!! 駅伝型でつなぐ6次産業化の考え方はこうだ! 原材料から加工-流通という通常の産業工程の流れがあるが、地域ではいい素材はあっても加工ができ

            “正解がいくつもある時代”読書note112「新失敗学」畑村洋太郎

            は、あの「失敗学」の畑村先生の新刊だったので、即買い即読破! 失敗学は、失敗をちゃんと研究分析して、学び生かす事を提唱する本だったと記憶しているが、今回は、“よい失敗”に積極的に挑戦するための考え方や心構えが書かれていて、VUCAの時代の生き方を示唆してくれている。 最後に、記憶の減衰について語られた部分が印象的だった。人は3年、組織は30年、地域は60年、社会は300年、文化も1200年位で「なかったこと」になってしまうと。

            ”ドメイン知識を有する者が納得できる基準点を決めろ”読書note111「瀕死の統計学を救え!」豊田秀樹著

            久々の投稿です。有意差検定に関する本です。長年、疑問に思っていた事に対する答えの本でした。統計に関する難解な部分は半分も理解できていないと思いますが、この本が応えようとしている課題や問題については、何となく理解しているつもりです。 仕事柄、調査はよくやりました。特に製品開発がらみで、製品使用テストといったものです。プロト品と競合品を一対にして、それぞれ1週間ずつ消費者に家庭で使ってもらって、それぞれ評価(アンケート)に答えてもらう。そのデータを比較して、製品の完成度を確かめ

            ”宇宙の原理は数学という言語で記述されている”読書note110「宇宙は数式でできている」須藤靖著

            久々に好きな宇宙と物理の世界に浸かりました。 科学の奥深さということですね! ずっと続いていくということ。  物理法則は、すべての人間どころか、まさに森羅万象が逆らうことのできない普遍性を持っています。とすれば、それは我々の脳の中に存在するような局所的なものではないはずです。さらに素粒子のような物質の最小単位ですら法則に従っているという事実は、法則が個々の素粒子にびっしりと刻まれたようなものではありえないことを意味します。  つまり、法則は個々の物質に付随しているもので

            “データサイエンスに必要なのは仮説力だ”読書note109「統計学が見つけた野球の真理」

            “最先端のセイバーメトリクスが明らかにしたもの”というサブタイトルがついている。野球に関するビッグデータを駆使して、野球のチーム力や選手個々の力を客観的に示す指標が次々と考えられている。 野球がデータを駆使して戦われるようになって久しいが、MLBで活用されている指標を解説し、日本のデータを使ってプロ野球の分析してくれている。 打率、本塁打数、打点といった三冠王で使っている指標は、あるいみ死語とも言える。例えば、打者を評価する「打撃でのチームへの貢献度を測る指標」としてOP

            “それは思想なき、感性の6年間だった”読書note108「黄金の6年間(1978~1983)」指南役著

            人は時代や世代の影響を多分に受ける。社会は、上の世代と下の世代との覇権争いを通じて進んでいくものかもしれないと思う。「僕らの時代」とか「されど、われらが日々」といったコトバは、そういった世代の思いから発せられたものなのかもしれない。 僕が生まれた1960年の世代は、上に「学生運動」の激しい時代を生きた世代と下には「新人類」といった新しいタイプの世代との狭間にあって、これまであまり注目されることが少なかった。(そんな風にひねて見ているだけかもしれないが) そんな僕らが18歳

            ”暴力的な支配は長続きしない”読書note107「スピノザ(人間の自由の哲学)」吉田量彦著

            スピノザは17世紀を代表する哲学者で「迫害を受けてアムステルダムにやってきたポルトガル系ユダヤ人の二世として生まれ育ち、やがてそのユダヤ人の共同体からも【破門】を受けて放逐されます。ユダヤ教からはじかれて、ではキリスト教に改宗するかと思えばしません。彼はあらゆる宗教から慎重に距離を取って生きるという、ヨーロッパ社会の当時の一般常識からすると考えられないほど危険で珍しい生き方を、しかも自ら進んで選び取った。」人で、哲学者としての評価は後世のもので、当時は破門者として有名だったよ

            “国家の枠組みなしに生き残った民族、だからこそ国を守る強い意志”note106「物語 ウクライナの歴史」黒川祐次著

            第三次世界大戦の危機とも言われるロシアのウクライナ侵攻に接して、自分に何ができるのか考える時、まず思ったのはウクライナに関して、何も知らない自分ということ。そこでググってみたら、駐ウクライナ大使が書いた「物語 ウクライナの歴史」という本を薦められた。一気に読んだ! 人類の長い歴史の中で、地域は古くから存在するのに、「国がない」民族として歴史を紡いできたのがウクライナで、1991年にようやく独立を果たしたが、31年目の今年、またしても他国から侵攻を受けている、それがウクライナ

            “プロフェッショナルは3倍基準”読書note105「仕事の研究」美濃部哲也著

            働き方改革、時短とか言われているが、本当によい仕事をするためのスキルや取り組み方、姿勢は昔も今も、あまり変わらないかなと指摘している本。