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”心に怪物を飼え。決して安定するな。”読書note113「人間ってなんだ」鴻上尚史著

この本は、鴻上尚史が「SPA!」で連載していた「ドン・キホーテのピアス」から厳選されたエッセー集だそう。(あと2冊位出るって書いてある)

ここでも出てきたエンパシー能力。まえがきで登場。エンパシーとは「相手の立場に立てる能力」とあります。シンパシーが「同情心」とされており、エンパシーは、心ではなく能力=身に付けられる技術ということになります。シンデレラの継母は、どうしてあんなにひどいことをシンデレラにしたんだろう?」という質問に、ある女子生徒は「一人、除け者を作ると集団はまとまるので、継母はシンデレラをいじめることで、二人の娘との家族のまとまりを作りたかったんじゃないでしょうか」と答えたそうです。まさに「立場を考察」した結果の答えです。

本の中から、気に入った所を切り取って紹介します。

バイリンガルを目指すということは、違う文化を知るきっかけになりうるということです。(中略)だから、英語に対して腰がひけてる日本人には、自分の国の言葉を信じて疑わない英語圏の人達より、成熟するチャンスが山ほどあると、僕は思っているのです。

当該本

「じゃあ、理由もないのに、どうして戦争は始まるんですか?」
子供は不思議そうに聞きました。
「ひとつはっきり分かる理由はね、戦争は、『今やらないと、やられる』って人々が思うから起こるんだよね」
森さんは、そう答えました。
僕には、この説明が一番、シンプルで腹に落ちました。

当該本

この文章を読んで、ウクライナの侵略のことを思う人は多いはず。

そこで、何を話されるのですかと伺えば、「教師のみなさんは、一生懸命なんですね。でも、一生懸命だと、何も見えないんですよ。よく見るためには、集中しないとだめなんです。一生懸命と集中は、違うんですよ」
と、答えられました。

当該本

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