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  • Phenomenon-Based Learning

    現代のフィンランドにおける教育の特徴である、Phenomenon-Based Learning(PhBL)について、おそらく日本初『PhBLについて学位論文を書いた』私がご紹介いたします!

  • 【他の人よりチョットくわしくなれる】フィンランドの教育

    日本で一般的に言われているフィンランドの教育に関する様々なこと。それらに加えて、チョットだけ新しい情報を載せたいと思っています。皆様の学びになれば幸いです!

最近の記事

【他の人よりチョット詳しくなれるフィンランドの教育】Phenomenon-Based Learningの諸外国での実践②

前回、PhBLの諸外国での実践で、アメリカ、アブダビ、イラクでの実践を取り上げました! 今回も引き続き、PhBLの諸外国での実践を見ていきましょう! インドネシアでのPhBL① 高等学校の物理におけるPhBLの経験学習についての調査があります! 10年生(高校1年生)を対象に、斜方投射の概念理解の度合いについて調査したそうです。 PhBLの経験学習を通して学ぶことで、生徒の斜方投射における内容理解は向上したそうです! ただし、斜方投射の速度と加速度のベクトルについ

    • 【他の人よりチョット詳しくなれるフィンランドの教育】Phenomenon-Based Learningの諸外国での実践①

      これまで、フィンランドの教育方法として特徴的な、PhBLについて、理論や実践についてまとめてきました! 今回は、フィンランド以外の国で、PhBLをどう実践することができるのだろう? という問いのもと、諸外国でのPhBLの実践で、私が面白いな、PhBLらしいなと感じたものをまとめていきますね! アメリカでのPhBL とあるアメリカの小学校では、児童の自然な欲求を引き出すように、PhBLを実践したそうです。 「潮の満ち引き」 「砕けたガラス」 といった自然の現象から

      • 【他の人よりチョット詳しくなれるフィンランドの教育】Phenomenon-Based Learningの実践②

        前回に引き続き、今回もフィンランドで行われたPhBLの実践を文献からご紹介します! PhBLについての教師の意識 基礎学校2年生と3年生におけるPhBLの実践を通した、教師のインタビュー調査の結果があります! 調査時に児童らは「安全の現象(safety phenomenon)」について、 グループに分かれ、毒物や交通、消防士などについて学んでいたそうです。 教師らの見解では、2年生と3年生の児童の一部では独自に学習を進めることができる者もいるようで、 自己中心的な

        • 【他の人よりチョット詳しくなれるフィンランドの教育】Phenomenon-Based Learningの実践①

          今回は、フィンランドで行われたPhBLの実践を文献からご紹介します! 教科横断的な学習の意外なあり方が見えるかもしれませんね!! ラハヌス基礎学校6年生での実践 歴史・社会・母語・ICTの分野を横断した学習 児童はスオメンリンナ要塞の史跡見学から問いを立てる ↓ 文化や歴史の背景にある概念や原理を見出す ↓ 個人でコンピュータを用いて情報を検索 ↓ 画像や図表などを使った作文をまとめる その間… 教師は机間指導を行う 北川ら(2020)より パハキナリンネ

        【他の人よりチョット詳しくなれるフィンランドの教育】Phenomenon-Based Learningの諸外国での実践②

        • 【他の人よりチョット詳しくなれるフィンランドの教育】Phenomenon-Based Learningの諸外国での実践①

        • 【他の人よりチョット詳しくなれるフィンランドの教育】Phenomenon-Based Learningの実践②

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        記事

          【他の人よりチョット詳しくなれるフィンランドの教育】どうやってPhenomenon-Based Learningを実施するの?

          PhBLの理論や大体のことはこれまでまとめてきました! 今回はPhBLをどうやって実施するのかについて、文献から抜粋してまとめます! 前提 Silander(2015)は、PhBLを実施する際に留意すべき観点を提示し、どの程度満たしているかを確認することができるルーブリックを示しました。 端的にいうと、PhBLを実施するための理論的枠組みを彼は示したということです! このルーブリックは、「全体性(Holisticity)」、「真正性(Authenticity)」、「

          【他の人よりチョット詳しくなれるフィンランドの教育】どうやってPhenomenon-Based Learningを実施するの?

          【他の人よりチョット詳しくなれるフィンランドの教育】Phenomenon-Based Learningの理論

          Phenomenon-Based Learningとは、Transversal Competenceの育成のために行われる、教科横断的な教育方法です! 「総合的な学習の時間」のように、週2時間行われるという形態ではなく、 たとえば、関連する教科の時間をすべて使って、1週間を通して行われるのです! では、PhBLにはどのような特徴があるのでしょうか? 理論の側面からザッと見ていきましょう! チョット詳しくなるどころか、結構ニッチな内容かもしれませんが!! PhBLの

          【他の人よりチョット詳しくなれるフィンランドの教育】Phenomenon-Based Learningの理論

          【本と論文を読んでフィンランドの教育にチョットだけ詳しくなれる】30本読破編

          今回は、私が学部の頃から読んできた、フィンランドの教育に関する文献の中で、チョットくわしくなるのにもってこいのものを30本だけ紹介します! 大体はタイトルを検索すると出てきます! おおよそのジャンルごとに分けました! 興味のあるものから読んでみてはいかがでしょう? フィンランドの教育全般 まずは、フィンランドの教育全般について書かれているものです! クリティカルな切り口で語ったものもあります! フィンランドの教育ってどんな感じ?が見えてきます!! 1. Sa

          【本と論文を読んでフィンランドの教育にチョットだけ詳しくなれる】30本読破編

          【他の人よりチョット詳しくなれるフィンランドの教育】Phenomenon-Based Learningとカリキュラム

          以前、フィンランドの教育の特徴として、Phenomenon-Based Learningについて触れましたね! 教科横断的な学習 コンピテンシーを育成する教育方法 これらはどうあるべきか? その一例として見ていただければ幸いです! 今回は、Phenomenon-Based Learningについて、フィンランドのカリキュラム(NCC)との関連を見ていきましょう! まず、フィンランドのNCCについてはこちらからどうぞ〜 さて、 Phenomenon-Based

          【他の人よりチョット詳しくなれるフィンランドの教育】Phenomenon-Based Learningとカリキュラム

          【他の人よりチョットだけ詳しくなれる】フィンランドの「特別支援教育」「個別最適化」

          フィンランドの特別支援について、チョットだけくわしくみていきましょう! 前置きは以下の記事に書いてあります! フィンランドの特別支援教育 フィンランドの特別支援教育をチョットみてみましょう! まずもって、特別支援とは、発達障害や知的障害、学習障害、身体障害のある児童生徒のために行われるだけではないです! 移民や外国籍、学習の進度の早い子にも及ぶのです! そんなフィンランドの特別支援は 「一般的な支援(general support)」 「強化された支援(int

          【他の人よりチョットだけ詳しくなれる】フィンランドの「特別支援教育」「個別最適化」

          【他の人が意外と知らないポイントに詳しくなれる】資質・能力を評価するフィンランドの教育

          フィンランドでの、資質・能力やコンピテンシーを評価する取り組みについて、もうチョットくわしくみていきましょう! フィンランドで大切にされている評価 NCCでは、児童生徒の自己評価とピアアセスメントの実施を推奨しています。 自己評価を通して、自身の学習状況を把握し、個人的にどのように学習に向かうのかを理解することを促します。 ピアアセスメントでは、ペアやグループで互いに評価し合います。 自己評価とピアアセスメントは、生涯学習者としてのスキルを開発することにつながるそう

          【他の人が意外と知らないポイントに詳しくなれる】資質・能力を評価するフィンランドの教育

          【前置き】フィンランドの特別支援教育

          日本で「特別支援」や「発達障害」という言葉を使うと、どうも偏見が強いように思いますよね!! 「ADHDは犯罪者予備軍」 「アスペは人間関係を破壊する」 などなど… そんなことないのにねぇ〜って思います! 私の場合、「彼女がADHDの診断を受けていて…」と話すと、 「え!?大丈夫なの!?」と言われることがあります。 なんの心配でしょう?笑 確かに、忘れ物は多いし、外出するとすぐにはぐれるし、薬を飲まないと車の運転も心配で、気を抜いたら家中を散らかすし、食事はよそ

          【前置き】フィンランドの特別支援教育

          【他の人よりチョット詳しくなれる】資質・能力を評価するフィンランドの教育

          「資質・能力(コンピテンシー)の定義と育成」 世界中の国で取り組まれていることですね! 資質・能力やコンピテンシーとは何か? 主体的・対話的で深い学び 生きる力 キー・コンピテンシー 21世紀型スキル といった具合で定義は様々ありますよね! では、 どうやって育成するのか? 教科横断的なプロジェクト型の学習 個別最適化した学びを提供する といった具合で、これもまた様々ありますね! それではです。 どうやって資質・能力やコンピテンシーが育成されたと判

          【他の人よりチョット詳しくなれる】資質・能力を評価するフィンランドの教育

          【他の人よりチョット詳しくなれる】フィンランドの「教育の地方分権化」「カリキュラム・マネジメント」

          以前、フィンランドの「教育の地方分権化」について触れましたね! 今回は、「カリキュラム・マネジメント」の視点も取り入れて、掘り下げます! NCCの地方分権化とカリマネ フィンランドの学習指導要領的位置づけであるNational Core Curriculum。 各章に書かれていることはこの記事にまとめました! 第3章から第15章にかけて、すべての章末に、 「地域の決定の対象となる問題(Issues subject to local decisions)」という節が

          【他の人よりチョット詳しくなれる】フィンランドの「教育の地方分権化」「カリキュラム・マネジメント」

          【他の人よりもうチョット詳しくなれる】フィンランドのカリキュラムのポイント!

          前回の記事に付け加えて、もうチョットだけフィンランドのカリキュラムに詳しくなれるよう、ポイントを紹介します! 前回の記事 NCC2014のコンピテンス NCC2014(フィンランドの現行学習指導要領)では、 コンピテンスをおよそ次のように定義しています。 「特定の状況で知識とスキルを応用する能力」 何を知っていて、テストで何点取れるかではないということです。 むしろ、何ができて、何をすることができるかといった、パフォーマンスに焦点が当てられているわけです! 日

          【他の人よりもうチョット詳しくなれる】フィンランドのカリキュラムのポイント!

          【他の人よりチョット詳しくなれる】フィンランドのカリキュラムのポイント!

          現在、世界ではコンピテンシー(資質・能力)の定義と育成が目指されています。 日本でいうところの、「主体的・対話的で深い学び」のようなものです! 文献やオンラインのイベントでは、コンピテンシーの定義や育成に関する研究や研究会が増えていますよね! とはいえ、日本はまだ模索しているように見えます。 たとえば、「高校の『総合的な探究の時間』をどうするか」であったり、 「新しい学習指導要領に対応した授業をどうするか」といった議論や試行錯誤が学校現場で見られるでしょう。 ご存

          【他の人よりチョット詳しくなれる】フィンランドのカリキュラムのポイント!

          【他の人よりチョット詳しくなれる】フィンランドのカリキュラムの移り変わり

          日本の学習指導要領はおよそ10年に1度、改訂されます。 フィンランドの学習指導要領にあたる、National Core Curriculum(以下NCCを表記)も、およそ10年毎に改訂されます。 今回は、フィンランドのNCCはいつ、どのように改訂されたかをまとめていきます! 世界の中でも、教育の分野で先進的とされるフィンランド。 どのようにカリキュラムは移り変わっていったのでしょうか? どのような特徴があるのでしょうか? チョットだけくわしくなりましょう!!!

          【他の人よりチョット詳しくなれる】フィンランドのカリキュラムの移り変わり