見出し画像

【他の人よりチョット詳しくなれるフィンランドの教育】Phenomenon-Based Learningの実践①


今回は、フィンランドで行われたPhBLの実践を文献からご紹介します!


教科横断的な学習の意外なあり方が見えるかもしれませんね!!




ラハヌス基礎学校6年生での実践


歴史・社会・母語・ICTの分野を横断した学習



児童はスオメンリンナ要塞の史跡見学から問いを立てる


文化や歴史の背景にある概念や原理を見出す


個人でコンピュータを用いて情報を検索


画像や図表などを使った作文をまとめる


その間…


教師は机間指導を行う


北川ら(2020)より


パハキナリンネ基礎学校における実践


約4週間、関連する教科を週3-4時間使ってPhBLを実施



3年生「(学校の横にある)森と池」


理科で学んだ知識と観察の手法を活用


自分のトピックを見出して調べたことを発表



6年生「オーストラリアの地理と文化」


基礎的な知識を学んで自分でトピックを見出す


教師の助言を受けながら調査してレポートをまとめる


北川ら(2020)より




基礎学校5年生「古代エジプト文化を現代の学びに生かす」

児童数18人


実践前3週間の基礎的な内容の学習


本時は児童を4グループに分けた90分のプロジェクト活動



グループごとに古代エジプトの絵のパズルを組み立てる


ホログラムで浮き上がった文字をスマートフォンやパソコンを駆使して読み解くことから学習を開始

読み解きを正解したグループは教師から課題を渡される

ヒントのあるQRコードを読み取ってリンクへ飛んだり、ヒントを持つ他の教師に質問をしたり、課題を完成させるという活動を複数回繰り返す

児童は授業の目標に対して自己評価を行う

教師はパフォーマンス評価を行なう


Wilmaで保護者と情報共有


*Wilmaとは時間割・宿題・成績等について、教師と児童生徒、保護者の間で情報を共有するデータベースのこと。


柏木(2019)より



参考文献

柏木賀津子「フィンランドの一人の教諭の授業から学こと-教育のリーダーシップ-」大阪教育大学、2019年12月10日。 

北川達夫、髙木展郎(2020)『フィンランド×日本の教育はどこへ向かうのか』三省堂。


おわりに


これまでよりもPhBLの全体像について見えてきたのではないでしょうか?


改めて理論に戻るとより明確に理解できるかもしれません!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?