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<29>なぜビジョンを描いたら成功したも同然と言えるのか?

キャリアのビジョン(ゴール、目的)を描いたら、次はそこに到達する為の道のりを小分けにして各ステップの目標を立てようと<28>で書きました。納得感あるビジョンを描くだけでも、言い方を変えれば夢を持つだけでも、人は充実した気持ちになると思います。ただ、そこに至る為のステップbyステップの目標を立てていくことは億劫に感じる人もいるかも知れません。

ビジョンを描いただけでは気持ちの高まりは一時的

ビジョンを描くだけでも大きな進歩ですが、それだけだとビジョンを実現している未来の自分と現在の自分の間には大きな溝があります。空に浮かぶ雲のようにビジョンは自分から離れた上空で輝いているイメージかも知れません。そこに今の自分の手は届きません。

この状態のままだと、ビジョンを描いた時は幸福度が高く、モチベーションも高いですが、時間が経つとそれらは下がってしまいます。なぜなら、今の自分と理想の状態であるビジョンや夢が断絶しているから、感情の高まりは一時的なものになるのです。

「上空に浮かぶビジョンと地上の自分」という構図を変える

そこで、上空に浮かぶビジョンと地上に立つ今の自分を一本の線で繋げるイメージをして下さい。雲の上にあるビジョン(ゴール、目的)と地上の自分が1本の棒で縦に繋がっているイメージです。

そして、その棒をポンと前に倒してみましょう。

すると雲の上にあったビジョンは、棒が地上に倒れて今の自分の位置からまっすぐ前に歩いていった場所にあります。自分の上、空の上に浮かんでいた手に届かないビジョンから、自分がいる地上にビジョンがあります。遠い先にありますが、地面で繋がっていますね。そんな構図にかわります。

先にあるビジョンと今の自分をつなげる

そこへ至る為の道筋を考えてマイルストーンである目標を立てていくとずっと先のビジョンと現在の自分が繋がります。後は、目先の小さな目標に向けて一歩進むだけです。進めば進むほど、自分にとっての成功であるビジョンの実現に向けて一歩一歩近づくことになります。

こうしてビジョンを描くと共に、そこへ至る為の目標を立てることは、将来の自分としての成功と今の自分が繋がることを意味します。

ビジョンに到達してゴールすれば100%の成功ですが、1歩進めば0.1%の成功、2歩進めば0.2%の成功、道のりの半分まで進めば50%の成功です。
こう考えると、今の自分が100%の成功ではないけれども、既に小さく(例えば、1%だけ)成功していると言えるでしょう。

だから、ビジョンを描くだけでなく目標を立てるとやる気になるし、手前の目標から1つずつクリアしていく毎に充実感が満ちてくるのだと思います。既に今、成功していて、ゴールに向けて歩み続ける限り成功のサイズが少しずつ大きくなっていくだけです。だから今も幸せだし、前進すればするほど、それは大きくなります。当然、モチベーションも高いままです。

変わった説明に聞こえるかも知れませんが、私はこんな理由から、自分にとっての成功をイメージしてビジョンを描き、そこへ至る目標を立てていった人は、もうすでに成功していると思うのです。

(2024年6月17日)
山本恵亮
1級キャリアコンサルティング技能士

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