見出し画像

年収交渉はどう行うか?

転職では年収を少しでも良くしたいですよね。
私も転職活動で年収交渉のやり方について
よく相談を受けます。
また、人材エージェント業務では、
より良い年収条件を貰えるように交渉してほしい
と皆さん思っておられます。

では、どう交渉すれば良いのでしょうか?

今回は交渉の基本戦略を述べます。
交渉のやり方は、状況に応じて大きく2パターンあります。

賭けの交渉と、紳士的な交渉です。

賭けの交渉

仕事内容は是非やりたいものであり、
きっと働きがいを感じる仕事にちがいない。
でも、年収が低い…ということはありますね。

このケースでは、まず自分が許容できる
最低限の年収金額を明確にしておきます。
受け入れ可能な年収のミニマム水準です。
逆を言えば、それを下回る年収は、
絶対に受け入れることが出来ない金額です。

そして、採用オファーで提示された年収が
このミニマム水準を下回っている時は、
例え、仕事内容や会社が希望の仕事であっても
受諾はしないでおきましょう。
これでOKすると、入社後は不満だらけになります。

ここで辞退するのか、給与交渉するのか、
判断をします。

そして、交渉する場合は、あらかじめ決めた
受け入れ可能なミニマム水準をもとに
「〇〇万円以上でなければ辞退します」
とのスタンスで交渉を行います。

この希望が通らなければ辞退するのですから、
捨て身の賭けの交渉です。

希望を叶えることは無理と言う回答なら、
勿体ない気持ちもあるでしょうが、
きっぱりと辞退をして気持ちを切り替えます。

紳士的な交渉

次に、オファーで提示された年収が、
最低水準を超えているけれども、
希望水準を下まわっているケースです。

この時は、次の判断をします。
1つは許容できるミニマム水準を上回っていたら、
それで良しとしてオファーを受諾する。

または、希望水準にひきあげるべく交渉する。

そのいずれかの判断をします。

そして、交渉する場合は、リスクを取らずに
紳士的に行います。

「是非お受けしたいと思うのですが、
もし可能でしたら〇〇万円以上頂けると
気持ちよくお受け出来るので有難いのですが。
〇〇という事情もありますので」

オファー取り消しのリスクは負わず、
かつ、デマンディングな印象を与えないように
この様にマイルドに交渉と言うよりも、
相談のスタンスで行います。

その結果に関わらず、回答を得たらお礼をのべて
オファーを受諾します。

大切なのは事前の仕込み

以上の様に状況によって、
交渉のスタンスは変わってきます。

ただし、大切なことはオファー提示の時に
はじめて給与交渉をするのではなく、
もっと早い段階から希望給与の水準を
応募先に理解して頂くことです。

応募時に履歴書やエントリーシートがあれば、
そこに現年収と希望年収を記載出来ますよね。
しっかりと希望も書いておくことです。
(この場合は、ミニマム水準ではなくて、
あくまで希望を書きます)

または、面接の中で希望給与の質問があれば
伝えておきます。
その質問がなくても、選考の後半段階になれば
どこかで伝えます。

例えば、面接の最後に逆質問タイムがあれば、
その時にマイルドに例えば、
「現年収以上を希望しているのですが、
それは叶いそうでしょうか?」
などと話しておくことです。

尚、仲介業者である人材エージェントを
起用している場合は、
面接後に企業へフォローUPしてもらう時に、
年収のことも角が立たないように頭出し
しておいて頂くことも有効です。

そうしておけば、その情報も踏まえて
オファーの時に年収を提示されることが多い為、
交渉がスムーズであったり、
そもそも交渉が必要でなかったりします。

仕事を受けるか否かの検討ポイント

最後に、採用オファーを受けるか否か、
検討する時のポイントを述べます。

考え方としては、年収などの条件の部分と、
仕事内容などのやりがいに関する部分を
分けて考えることです。

まず、前者の年収などの条件については、
高ければ高いほど良いのですが、
仕事の選択をする時の考え方としては、
受け入れ可能なミニマム水準を明確にして、
それを超えているか、否かで判断します。

この水準を下回っていたら他がどんなに良くても
辞退することです。

逆に、それを超えていたら、仕事内容が
どれくらいやりたいことなのか、どうか、
で判断をするのです。

年収はミニマム水準を超えていたらOK、
下回っていたらOUTです。

仕事内容については、最も興味があること、
より働きがいを感じるものを選ぶスタンスです。
仕事の内容によるやりがいには天井が無いので、
希望のものであればあるほど満足度が高まります。
(ただし、給与が最低水準を超えていたら)

以上が、年収交渉のやり方と、
仕事を検討する時のポイントです。

転職活動をする人や、仕事を選ぶ局面にある人は、
参考にして頂ければ幸いです。

山本恵亮
1級キャリアコンサルティング技能士
プロフィール
参考ツール(無料):タイプ分け診断



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?