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同じ職種でも働きがいある仕事と、ツマラナイ仕事の違いは何か?

国内系大手金融機関から外資系の金融機関へ
転職したい主な理由の1つに
「国内大手だと同じ職種でも分業されており、
自分がやれるのは一部の工程だけだが、
外資だと仕事の上流から下流まで一連の
プロセスをやれるから」
というものがあります。

お金以外の転職理由

国内系企業から外資系企業への転職理由は
収入UPだと思う人も多いと思いますが、
案外それ以外の理由もあるのです。
上記のような理由は意外に思われるかも知れませんね。

その主な理由の1つが、
上述した仕事が分業されていて
自分は一部だけを担う役割だと物足りなくて、
全プロセスを担える役割のポジションに
転職をしたいというものです。

そもそも本来の仕事とは?

どんな仕事も元々は1部の作業だけを担う
というものではなかったはずです。
例えば、もし自分一人で腕時計を作って売る場合
どのような仕事のプロセスになるでしょうか?

大きくは構想(≒企画)作業の実行ですよね。

構想(≒企画)とは何か。
その時計を誰が、どんなシチュエーションで
身につけるのか。
それによってデザインをどうするか。
どの程度の強度で、素材は何を使うか。
機械式か、自動巻きか。
・・・などなど頭を使って考えるのが構想(≒企画)です。

作業の実行とは、
考えられた構想(≒企画)に従って、
部品を作って、細かい部品を組み立てて、
風防(ガラスのカバー)を装着して…
と手を使って作っていくことを通じて、
構想(≒企画)された腕時計を形にしていく
プロセスが作業の実行です。

本来の仕事とは、構想や企画と作業の実行が
一体となったものです。
自ら考え知恵を絞って構想をして、
そして一連の作業を行って実現していくことです。
仕事がこうだと楽しいですよね。

現実の仕事とは?

考えて実行していくプロセスが本来の仕事です。
習熟するにつれて自分の技能が高まり、
他に人には出来ないような製品を作れる、
または、サービスを提供できるようになって、
その成長実感も働きがいに繋がります。

しかし、会社は収益向上を求め続けます。
前年に対して業績が下がっても良いという
会社などありません。
常に業績が述べている必要があります。

そうすると会社は更なる成長を求めて、
作業の効率化などを行います。
そして、上述した仕事の構想(≒企画)と
それを実行する作業が分離されます。

構想(≒企画)は経営陣や専門部署だけが担い、
それを実現する為の作業のプロセスは
細かく分けられて分業するようになります。
働く個人は、その分けられた一部の過程だけを
実行するようになるのです。

こうすると業務は効率化されて、
生産力は高まり、コストは下がり、
会社としての競争力は高まっていきます。

ですから、大手企業では業務が細分化されて
全体としては収益も上げているし
素晴らしい製品を安く提供しているけれども、
働いている個人のスキルは高くなくて、
仕事が単純な内容になってしまい、
本来は好きな製品やサービスであるにも関わらず、
仕事がつまらないものになってしまうのです。

ベンチャー企業に勤務していた人が、
事業の立ち上げや成長期は楽しかったけど、
上場して会社が大きくなったら
仕事がつまらなくなってしまったので
転職をしたいと思うのは以上のようなからくりです。

仕事選びはどうすればよいか

そうすると仕事を探す時には
どうすれば良いのでしょうか?

一見同じ職種でも、
上流(構想・企画)から下流(実行)まで
行う仕事なのかどうかを調べることです。

また、はじめは全プロセスを担う仕事でも、
会社が成長したら分業化されることもあります。

その会社が競争と効率だけにまい進して、
大きな市場をドミナントすることを目指すタイプか?

または、社員が1つの仕事の上流から下流まで
関与する働き方を重視しており、
独自の製品やサービスなどを展開して、
大きくなくてもオンリーワンを目指すタイプか?

これらを会社の経営方針や経営者、社員の
言葉から読み解いて理解をしていって、
自分に合う仕事を選ぶと良いでしょう。

以上、今回は働く者が関与できる
仕事のプロセスの観点から
働きがいある仕事の選び方を述べました。
仕事探しの参考にして頂ければ幸いです。

(2023年3月6日)
山本恵亮
1級キャリアコンサルティング技能士

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