【王からの手紙2】パキスタンにある本当の治外法権エリア、”トライバルエリア”の話
パキスタンにて「王からの手紙」を手に入れ、アフガニスタンへの道が開けたので、ラワールピンディから国境近くの街、ペシャワールへと移動をした。
※ この話は、以下の話を予め読んで頂けると、より一層楽しんでいただけます。ぜひ、ご覧ください!
※ 今回のコラムは、避難勧告が出ている国、エリアへの渡航を推奨するものではありません。昔の旅の情緒を伝える目的で投稿をしておりますので、あらかじめご承知おきください。
ペシャワールからアフガニスタンへの道へは、1つ難関があった。
「トライバルエリア」である。
このエリアは、 ”パキスタン政府の統治が及んでおらず、部族の自治が行われている地域”であり、言い換えれば、”法律の及ばないなんでもありのエリア”である。
そのため、銃の使用のみならず、銃の売買も路上で当たり前に行われていたり、警察の捜査も及ばないため、アルカイダやタリバン等の反政府勢力の潜伏先になっていたりしていると言われていた。
――要するに、修羅の国なんだろな。
日本出発前に見ていた小説版の「深夜特急」では、ここを越えてアフガニスタンに入国していたのに、ドラマ版の「深夜特急」では、このエリアの入り口まで行き、そこで引き返していたくらいに、危険なのだろう。
さ、どうやって超えるべきか…と言うか、まずもってこの「トライバルエリア」に入るには、役所でパーミッション(侵入許可証?)を得ないといけないらしい。そこまでは分かるのだが、ペシャワールのゲストハウスに着いたら、ワンチャン何か情報あるかと思ってたけど、
やっぱりどこにも情報ない!!!!!
日本人のパッカーは、世界中どこ行っても居るって言うし、1人くらい、
「いやー俺、ハイバル峠超えてアフガンからパキ入ったんすよ!いや、大変だったんですよ!聞いてください‼」
みたいな感じで、目バキバキにしながら語ってくれる人居ると思っててんけどな…さすがに居ないか。
ところで、この役所でパーミッション取るために書かされる書類って、もしかして良くバンジージャンプとかで書かされる
「トライバルエリアに行くのは、私の自己責任です。〇んでも文句言いません。」
みたいなやつなんかな…
ま、いずれにしても、なんか動き出さなあかんし、ゲストハウスのおっさんなら何か知ってるやろ。おっさんに聞きながら、色んなとこをたらいまわしにされて、書類を取れる場所を探すか…
【突然、文章の途中ですが、今のやなぎやからのお知らせ】
ここから先のどうやってパーミッションを取ったのか、記憶が実はありません。20年前の事で忘れちゃいました。
日記みたら少しは思い出すかもしれませんが…とりあえず私は無事にパーミッションは取ったようです。なんか無事役所に行って、思いのほかすんなり取れたような感じは残ってるのですが…どうやったんやろ?笑
以下、いよいよアフガンに向けて出発する日の話となります。
アフガニスタンへいよいよ向かう日、宿のあったサダルストリートから、ハルハナ?(正確な発音が分からなかった)バスステーションへ移動し、そこで国境の街トルハムへのハイエースに乗り換える。50ルピー(約100円)。
え!?100円?
今から、トライバルエリアを越えて国境の街まで行くハイエースよね?これ?
襲撃とかのリスクとかってどうなってるの???😱
そして、なぜか特等席である助手席に乗せられてる💦ええんかな…
ハイエースは私が乗り込んでから、すぐに満員になって出発した。
――あーめっちゃドキドキしてる…ここから先は、予備知識も情報もないやん…こんなに情報のないところへ行くことが、恐怖やとは思わなかった。今からでも若干引き返したいとちょっと思ってるんやろな…足が震えてるやん。
なんか車止まったけど…
え!?なんか銃持ってる人乗ってきたねんけど。
…あ、多分この人たち、警備の人か。
この人に命を預けることになるんやな…と言うか、この人がいきなり豹変したら、このハイエースごとやられるんやろな。
うわ!深夜特急のドラマで見たトライバルエリアの入り口のゲートやん!
ホンマに「外国人立ち入り禁止!」って書いてある。
車止まってるけど、検問っぽいな…なんかここで止まってるのめっちゃ怖い…
うわ!なんか子供たち、めっちゃ笑顔で、ハイエースに石をめっちゃ投げて遊んでるやん…
ん?遊んでるんか?これ?
とりあえず、怖いから早く車出してください。
お、無事出発した。
なんか窓の外が修羅の国に見えてきた…聞いてた通り普通に銃とか売ってるやん。
やっぱりとんでもないところに来たんやろな…分からん過ぎて怖すぎる。
このバスに、外人が居るとか分かったら、めっちゃヤバいんやろな…出来るだけ、気配を消しとかないと。
それにしてもなんでこんなところに来てもーたんやろ…
そんな、トライバルエリアに入った午前中の話でした。
(続きは以下のリンクより)
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