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「当たり前」が今の新しい価値へとつながる

先日、JPMという協会発表の2020年プロモーショナル・マーケティング大賞にサントリーの「緑の伊右衛門」が選ばれたというニュースを見ました。
そして、その理由が今までのペットボトル緑茶は茶色だったところを、
伊右衛門は徹底的に「緑」にこだわり、新たなブランド価値を提供したことにより、売上をV字回復させ、シェアトップを獲得したというものでした。

わかりやすく一言でわかる価値づくり

正直、このニュースを見たときに、何が凄いのかと一瞬思い、少し考えてみたときに、確かに緑茶と言いながら茶色の緑茶を買っていたときに何も違和感がなかったことに逆に驚きを感じました。
たぶん、烏龍茶や麦茶などが先にペットボトルで販売されていたことが違和感をうまなかった理由だとは思いますが・・・。

前の記事でも少しふれましたが、今は顧客の価値観やニーズが多様化してきている中で中々マス的なアプローチが難しくなりつつあると言われる時代となった結果、商品の価値や差別化をどう作り出すのかということにすごく注力するようになってきています。ただし、その価値や差別化ポイントが細分化されるほど、顧客にはわかりにくい商品や伝え方になってしまうことがとても多いです。
そして、今までのプロモーションやマーケティングの大賞というのはだからこそ、手法がとても奇抜だったり、新しいということや商品に何か新しい技術的な機能が入っているものが多かった肌感があります。
そんな中で、普通に考えれば、「緑茶=緑」という当たり前で、どの商品でも言えそうなことを改めて自分たちの商品の価値の真ん中におき、
一言でありながらとても明快でわかりやすい価値を生活者に改めて伝えることで「緑茶の根源的な魅力を伝える=伊右衛門が緑茶の真ん中の商品」
であるということまでが当たり前なことだからこそ、多くの人が理解・共感できる形で伝わっているということに凄みを感じましたし、
今の複雑な時代だからこととても有効な手法などだとも思います。

「やられた!」といかに競合に思われられるか

たぶんですけど、今回の緑の伊右衛門は、競合他社の人にとっては「嘘だろ、やられた!」「考えたけど当たり前過ぎてやめたのに・・・」という気持ちだった人もいたのではないでしょうか。(緑茶を緑にするのが、実は技術的にすごいことだったらすみません・・・・)
そういう意味でも、実は当たり前だと思われているけど、
競合他社が「やられた!」
と思わせるようなことは何かないかという視点で
商品開発やマーケティングを考えてみるというのも、今の時代のマスがなくなりつつある時代のマスマーケティングにおいては大切なことかもしれません。

お忙しい中、記事を読んで下さりありがとうございます。

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