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日本をダメにした3つのビジネス神話をぶった斬る!

このノートは私がSTAND.FMで不定期で配信している
「さよならワンマン経営!最高の経営チームを作ろう」の中からテキスト化しても良さそうな回だけを取り上げてテキスト化しております。

今日のテーマは「日本を成功に導き、そして日本に衰退をもたらした3つのビジネス神話」という事をお伝えしたいと思います。

このビジネス神話とは

1.良い物を作れば売れる
2.良いものを安く多くの人へ提供しよう
3.お客様は神様です

この3つなんですが、誰もが一度は言われたことのあるフレーズだと思います。

この3つのビジネス神話が日本を高度成長期には成功に導いた反面、30年間デフレから抜け出せず、日本の衰退を止めれない原因だということです。


これをひとつずつ解説していこうと思うのですが、この3つとも時代背景が違うことで良くもなったし悪くもなったと思うのです。
どういうことかというと、まず戦後何もない時代から人口増加に伴う高度成長期っていうような時にはこの3つの神話は正しかったんです。


どういうことかというと、物がないから今までより良いものを作ればどんどんどん売れた時代です。だから良いものを作れば売れるんだと言う考え方は間違っていないんです。


あと物が行き届いていない状況で、欲しくても高いものは買えないと言う状況だったからできるだけ安くして多くの人に使ってもらおう。多くの人に買ってもらおうという、ダイエーの中内さんみたいな考え方も当時は正しかったと思うんです。

だから高度成長期にはそういいた企業が調子良かったし、どんどん伸びていたし、高度成長期を支えていたと思います。


そして昔の日本は島国で村社会なので、協調性を大事にする文化の中で皆が同じようなビジョンを見ていて、考え方や価値観も今に比べて画一的だったんです。その中では画一的で均等なサービスをしていけばお客さんも全然うるさくなかったんです。個人個人の好みもそこまでないので、文句もあまり言わないし、そこまでうるさくなかったし、そもそもサービス提供の幅が今に比べて極端に狭かったから文句の付け所が少なかったんです。なので、購入してくれた人は神様ですね。というようなことが成り立ちました。


なので、戦後何もない時代から人口増加に伴う高度成長期という時代においては
・物を作れば売れるとか
・いいものを安く提供しよう
・買ってくれるお客様は神様です
この3つのビジネス神話が正しいとされました。


本屋に行けばこの手の本が山ほど並んでします。
その時に活躍した日本の経営者と言われる人たちが、この辺りの事をめちゃめちゃ書いてます。今の経営者に多い60歳以上70歳くらいの経営者の人達はそういった人達の教えを学んで、現在も経営してたりするんです。

会社の社訓にもこの3つのフレーズを取り入れいる人がめちゃめちゃ多いんですよ。

それがヤバイ!団塊の世代はその成功体験から抜け出せず価値観をアップデートできなかったんです。

しかしバブル崩壊後
その世の中がガラッと変わったのにもかかわらず、この言葉を言い続けている馬鹿な経営者が多すぎるんです。
ちょうどバブルが崩壊したぐらいから豊かになった我々日本人には物が行き渡ってないと困るというような物っていうものがなくなり、グローバル化が進み、インターネットの登場により人の価値観も画一的から多様性を持った様々な価値観が生まれてきました。そしてついに人口減少となってしまった。

高度成長期と比べると180度変わった世の中になりました。
 
僕は41歳なんですが昭和54年生まれで昭和の何もない、まだ貧しかったっていう経験や時代を何となく匂いで知ってます。
僕達よりも上の世代が価値観が形成された時は間違いなく高度成長期の時代です。僕らより下の20代っていうのは貧しかった経験なんて全然してないので、完全に「多様性」「物が溢れている」「欲しいものがない」「満足している」世代です。

そんな中で
良いものを作れば売れるという話は通用しなくて

いいものが売れるわけではなくて良さそうなものが売れる。
きちんと売り方を工夫しないと売れない時代になったんです。

いいものを作るのは当たり前でそれをどういう風に売るのかまでしっかりと考えないと物なんか売れない時代なんです。ものが行き渡ってるからそもそもいらないんですよ。

2つ目の良いものを安く売りましょうという話も安いことしか特徴がない物なんかいらないですよね。
安さ勝負は労働の賃金が安い海外と比べられると勝負できないにも関わらず、みんなが安売り安売りと安易な発想で馬鹿のひとつ覚えみたいに安売りしてしまよね。

もうね。クリエイティビティの欠片もないです。
そして日本人全員が右手で隣の人の首を絞めて、その首絞められてる人はその隣の右の人を首締めて、みんなが輪になって首を締め合っている状況です。だからデフレから抜け出せない。

3つ目のお客様は神様です。
これも今となればすごく悪い言葉ですね。
お客様の中には福の神もいれば貧乏神もいる。
今の時代、画一的な商品サービスが受けいれられた時代から個人の価値観に合った商品サービスを欲しがる時代になので、ある程度尖った特徴を出さないと物が売れない。

そんな時代だからこそ、少数の価値観に合わせて尖った特徴を出した商品サービスを提供しているのに「私はこんな商品欲しいんじゃないんだ」とクレームつけてくるやつが必ずいるんです。

そんなもん貧乏神ですよ。
だけどその貧乏神を排除できずに売ってしまったら大変なんです。

貧乏神をいかに顧客に入れないかっていうことが重要なんです。
貧乏神て何かっていうと本来我々がお客さんにしたいお客さんじゃないのにも関わらず、そこに紛れ込んでしまった人なので、居心地悪くて暴れ出すんです。そしてクレーマーと化しモンスターと化す。


貧乏神のおかげで一瞬売り上げが立ったとしてもその後、めちゃめちゃクレームを言われたりして、その対応でとても手間暇がかかるし、さらに言えば、その貧乏神は会社が一番大切にしないといけない会社のスタッフの気持ちを削っていってしまうのです。

お客様を選べない状況で本来提供したくない貧乏神に提供してしまった代償がどこに来るかと言うと一番大事なスタッフのメンタルにきたりするんですよ。
そういう意味でいくとお客様は神様です。神様だけど貧乏神もいるということもしっかりと理解しなきゃいけない。と思います。

高度成長期の時から掲げてある
自分の会社の社訓とかにこの3つの言葉が入っている会社に勤めていたり今現在そういったものを掲げている経営者はもう一度見直した方がいいと思います。

この3つの言葉にどう向き合うかということを逆に真剣に考えた会社っていうのは伸びていると思うし、今後この3つの言葉を掲げた会社なんか人が集まりません。

このパラダイムシフトが起きた20年前から
未だに対応できず、未だにそれを良しとする人たちがいることが驚きです。

この3つを押し付けてくる会社には理由を聞いて、納得いく答えを出せない会社なら脱出を考えましょう。

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