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ヘアデザイナーを通じて、美と心の豊かさにつながる美容産業を創造することで、持続可能な社会の実現を目指す。サステナブルの輪 Vol.016 ミルボン

皆さまこんにちは。ヤマト運輸公式note編集部です。

ヤマト運輸公式noteがお届けしている「サステナブルの輪」では、ヤマトグループとともにサステナビリティへの取り組みを推進しているパートナーさまに、サステナビリティに関する活動や想い、狙いについて語っていただいています。

今回は、美容室専売品を製造・販売する日本発のグローバルプロフェッショナルヘアケアメーカー・ミルボンさまのサステナビリティへの取り組みをご紹介します。

ミルボンは1960年の創業以来、「ヘアデザイナーを通じて、美しい生き方を応援する」を経営理念に、美容室専売メーカーとしてヘアケア化粧品を中心とした製品の製造・販売を行っています。美容室向け業務用ヘア化粧品で国内トップシェアを誇り、「オージュア」「ミルボン」「ヴィラロドラ」などの主力ブランドを中心に20を超えるブランドを展開。2010年からは本格的にグローバル事業をスタートし、現在、日本を含む14の国と地域に拠点を設けています。

今回、経営戦略本部サステナビリティ経営担当シニアエキスパートの青柳文彦さまと、オーガニック事業部オーガニック事業推進グループ統括マネージャーの半谷誠さまにお話を伺いました。

あらゆるステークホルダーへのサステナブルな価値の提供

ミルボンでは、2019年に「SDGs推進委員会(2021年より、現・サステナビリティ推進委員会)」を立ち上げ、サステナビリティへの取り組みを行なってきました。

2022年に現・中期事業構想を打ち出し、その中でサステナビリティ基本方針に沿ったサステナビリティコミットメントを策定・発表しています。
サステナビリティ基本方針には、「ミルボンは、ヘアデザイナーを通じて、美と心の豊かさに繋がる美容産業を創造することで、持続可能な社会の実現をめざすこと」を掲げています。この基本方針は、社会の課題解決と事業の持続性を両立させていくという考え方をもとに、製品づくりや販売などを通じて社会的な課題解決に取り組みながら、当社の持続的な成長、美容産業全体の持続的な成長を目指そうというものです。

サステナビリティコミットメントでは、「社会問題の解決」「持続的な事業の成長」「社内基盤の構築」という3つのポイントから5つの最重要課題「美しさを通じた心の豊かさの実現」「再生・循環型の生産・消費活動」「人にやさしい調達活動」「公正かつ柔軟な経営体制」「働きがいのある職場環境」を選定しています。ミルボンでは、5つの最重要課題を通して、持続可能な社会の実現に貢献していきたいと考えています。

サステナブルな新ブランド「PJOLI/プジョリ」に込めた想い

ここでは、2024年3月に発売した新ブランド「PJOLI/プジョリ」を通して、当社のサステナビリティへの取り組みを紹介させていただきます。

PJOLIは、植物由来成分やオーガニック成分を配合したヘアケア化粧品で、オーガニック事業ではイタリア生まれのオーガニックブランド「Villa Lodola/ヴィラロドラ」に続く二つ目のボタニカルブランドになります。オーガニックナチュラルコスメは、機能性の高さだけではなく、安全・安心な成分や香り、パッケージ、ブランドの世界観などの情緒性も重要視しています。

PJOLIは植物やオーガニック成分を使用したブランドというだけではなく、さまざまな面から環境に配慮したサステナブルな製品づくりを行なっています。まずは主要原料の一つとなるパーム油を、RSPO(パーム油の生産・利用を目指す国際的な組織)が認証したパーム油を使うことで、持続可能な調達に取り組んでいます。ミルボンはRSPOに加盟し、認証パーム油への切り替えを進め、2030年までにすべてのパーム油の持続可能な調達を目指しています。PJOLIは、持続可能なパーム油の生産への貢献だけではなく、生分解性の高い洗浄成分を配合し、環境負荷を抑える製品づくりをしています。シャンプーを使用する際には、多くの水が必要になりますので、生分解性の優れた洗浄成分を使うことで、水資源の保全につなげています。

ミルボンでは、製品全体のプラスチック使用量を、2030年までに30%削減(2020年比)を目指しています。PJOLIではシャンプー、トリートメント、アウトバス、スタイリングアイテムのすべての容器に植物由来プラスチックを採用することで、1年間あたり約2,4tの石油由来プラスチックの削減を可能にしています。また化粧箱には、リサイクルが難しいとされる難古紙を再生させて配合したFSC認証の紙を使用しています。FSCマークやRSPO認証、生分解性成分の説明、容器への植物由来プラスチックの採用などを記載することで、ヘアデザイナーを始めとするお客さまに対して、サステナビリティの普及を図っています。

その他、PJOLIでは、古くから受け継がれている伝統技術によって作られた日本ならではの化粧品原料も採用しています。PJOLIに配合されている純国産コメ発酵液は、山形県庄内地方の米を素材に、伝統技法である醸造・発酵技術を応用し、発酵させて得られる液を使用しています。純国産コメヌカ油は、国産米100%から採れる純国産オイルで、ケミカル処理を一切行わず、圧搾や低温ろ過などの処理が施され、玄米から約0.5%しか採れないほど貴重なコメヌカ油を使用しています。日本の食文化の中心にあるとともに、ソウルフードでもある米。その新たな価値創造にも挑んでいます。
ミルボンでは、こうした日本産の原料使用や伝統技術の継承への貢献も、サステナビリティの取り組みの一つだと考えています。

ここまで、PJOLIのサステナブルな商品としての特徴を紹介させたいただきましたが、PJOLIは当社のサステナビリティへの想いを込めた製品の一つになっています。今後はPJOLIだけではなく、既存製品を含めて、サステナブルな製品の開発を進めていきたいと思っています。

その他ブランドのサステナビリティへの取り組みについても、いくつか紹介させていただきます。2022年発売のヘアカラーブランド「ENOG/エノグ」では、パッケージに新形状の小型化キャップの採用を採用いたしました。小型化キャップの開発に際しては、従来品の開けやすさを維持しながらも、1個あたりのプラスチック使用量を3.5gから1.6g減らし、従来品に対して約54%の削減を実現しました。キャップの小型化は、他ブランドのヘアカラー剤にも順次展開を進めています。ミルボンでは、ヘアカラー第1剤の出荷量が全商品出荷数量の約40%を占めており、当社のすべてのヘアカラー剤において新形状キャップへの変更が完了しますと、年間約55tのプラスチック使用量削減が見込まれます。
また、詰め替えパウチのキャップレス化や小型化も進めています。従来のヘアケア用詰め替え用パウチでは、すべてのサイズで注ぎ口にキャップを付属していましたが、使い切りサイズの400mLはキャップレスに、1度で詰め替えきれない600mL・1000mLはキャップを小型に変更しました。「Aujua/オージュア」のリーブイントリートメント製品でも、従来の使いやすさ・品質を保ちながらボトルを薄肉化することで、プラスチック削減を実現しています。

このようにミルボンでは、さまざまなブランドを通して、サステナビリティに配慮した製品づくりを行なっています。

社員一人ひとりがサステナビリティ推進の主役

冒頭のサステナビリティコミットメントでも挙げさせていただきました、持続的な事業成長の社内基盤の構築としての「公正かつ柔軟な経営体制」と「働きがいのある職場環境」も、重要なコミットメントとして取り組んでいます。ミルボンでは、企業活動全体において、基本的権利である人権を尊重する責任を果たしていく指針として、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」を始めとした国際規範や原則に基づき、「ミルボングループ人権方針」を定め、人権尊重の取り組みを推進しています。また世界最大のサステナビリティイニシアチブである「国連グローバルコンパクト」の署名企業として、グローバルコンパクトが定めた4分野(人権・労働・環境・腐敗防止)10原則を支持・遵守しています。

ミルボンには、社員一人ひとりが理解するべき行動基準・経営理念・将来ビジョンなどをまとめた「THE MILBON WAY」という行動規範があります。全社員が共通の認識を持ち、行動できるように策定したもので、時代の変化に対応しながら改訂を続け、高い倫理観を持つ行動を実践する全社員の拠り所となっています。ミルボンでは、社員一人ひとりがサステナビリティ推進の主役と考えています。経営陣までも含めた社員一人ひとりが、持続可能な社会の実現に向けて考え、行動し、取り組むことで、今後も美容産業の創造を通して、持続可能な社会の実現に貢献していきたいと思っています。

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今回は、ミルボンさまのサステナビリティへの取り組みをご紹介させていただきました。

次回からも引き続き、パートナーさまのサステナビリティへの取り組みをご紹介し、「サステナブルの輪」を広げていきたいと思います。

次回の配信もお楽しみに。

編集・著作:ヤマト運輸株式会社

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