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【政治学講座2】政治学とは【体系的知識】

【政治学講座2】政治学とは【体系的知識】

政治学講座(たぶん全十回くらい)参考文献 中村菊男 著,政治学 改訂第3版,2010

第二回 政治学とは↓動画(簡略)版↓

政治学は国家と称する無形観念の性質および作用を考定する一種の形而上学にして、その範囲最も広漠なるものなり。

故に、学海広しといえども、その進歩の緩慢迂回なる此の学の右に出るもの有らず。学派多しと言えどもその支離滅裂する、またこの学の如きものあらざるなり
(カール・ラート

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終戦の日

終戦の日

結局のところ、1945年の敗戦はもとをたどれば明治以来の立憲主義と政党政治の敗北に帰する。

扇動に惑わされ衆愚政治に堕し、外交的失敗を重ねながら勝ち目の薄い戦いに突き進んでしまった。

そして、この末に、もし本土決戦が行われれば日本人の8割は殺害され国土は回復不可能なまでに破壊される手筈であった。

昭和天皇はこの危機から国民を救ってくださった事になる。

しかもこの時、連合軍は昭和天皇の待遇を

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夫婦別姓に関して

夫婦別姓に関して

たしかに「夫婦の姓一致」は制度的には実施が明治以降と新しいものであるものの、それ以前は夫婦の姓を一致させたりさせなかったりしていたのを一致する側に統一したのであって、中世以前の貴族や高級武士等はともかく、「近世以前には別姓がスタンダード」というわけではない。

制度実施後、夫婦別姓が議論された際も統一姓が支持されて今日に一至っており、夫婦の姓一致は日本人の習俗に沿うものであろうと考えられる。

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地方に権限を移したら地方分権?

封建時代には地方機関に権限を移しても地方分権にならない。

これは地方機関に権限を移す事を地方分権と呼ぶ用法が近現代の地方分権政策から派生したものであり、封建社会において地方機関はむしろ地方における中央政権の支配を強める中央集権化の役割を持っているからである。

また、歴史上の話をする際、この地方機関に権限を移譲する事を地方分権と呼称してしまうと、中央集権社会に対して封建社会の状態を表す際に用いら

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