E=mc2のからくり 第1章 7
講談社・ブルーバックスの「E=mc2のからくり」を読みながらノートをとったり、まとめたり感想を書き留めたりしています。
運動の法則を確立したニュートンは、その法則をケプラーの法則にあてはめて検証しました。まずは第1法則の慣性の法則。
「慣性」とは、物体がいったん動き出すと最初の速度と、最初の運動方向を保とうとする性質のこと。この性質は本書の中で「欲望」と表現されています。「欲望」というとまるで物体に意思があるようで、面白い表現です。
この「欲望」=「慣性」の大きさが「質量」(m) です。そして質量が大きいほどこの「欲望」も大きくなります。
すべての物質はこの「同じ速さで同じ方向にいつまでも進んでいきたい」という欲望をもっていて、この同じ速度で同じ方向に進む動きのことを「等速直線運動」といいます。すべての物質です。石ころもゴルフボールも私たちも(!)、そしてそれは惑星だって同じことです。でも実際には、一度投げた石ころや、打ち出されたゴルフボールは徐々に速度を落とし、地面に向かってカーブしながら落ちていきます。
等速直線運動している物体の、速さや方向が変わるのは、そこに何らかの力が加わった時だけです。石ころやゴルフボールの場合は、空気抵抗や地球の重力ですね。
一方天体に目を向けると、月や火星、金星などの惑星だって「慣性」を持っています。もし何の力も加わっていなかったら、月は地球の周りを回らずに、真っすぐ進んで地球から離れていってしまうでしょう。水星や土星、そして地球だって太陽の周りを回らずに、真っすぐに宇宙の遠い彼方に行ってしまうはずです。月を私たちの地球の周りに引き留めている力。惑星を太陽の周りに引き留めている力。この「力」はどこから来るのでしょうか。。というのが次のお話です。
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