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これからの社会を予測してどう事業を最適化していくのか。

新型コロナウイルスの問題で様々な社会構造や常識が変わっていく。たった2〜3日の間に新しい技術が現れて、今までできなかった事が当たり前になっていく。そんな大きな潮目に出会ってしまったからこの先の世の中を考えて仕事の準備をしていこう!

こんにちは。船橋市場の中で市場カフェを経営しながら、タウン誌「ふなばし再発見!!マガジンMyFuna」、ネットニュース「MyFunaねっと」「船橋経済新聞」「Yahoo!ニュース」の編集をしているやまけんです。

これまで10年かけて徐々に変化していくはずだったものが、この2~3か月で一気に変わろうとしている。大企業もそうだけど中小企業も地元の企業もこのタイミングで変わりつつあります。今回はそういう話。

中小企業が変わる

これまで、1億円~5億円位まで稼いでいた、そこそこの規模感がある会社は、フランチャイズチェーンでもない限り、社長一人が事業を考えて従業員を引っ張っていくスタイルで売上を上げてきたと思う。

最適化された社会

社長が考え出したもしくは、見つけてきたビジネスモデルに会社という枠を作って、そこに企業のブランド、組織が持つ規模のメリット資金などをバックに内包して多くの作業があった。

この作業をみんなで分担して効率よく売り上げを稼ぐモデルがこれまでの資本主義的な会社の成功パターンだったと思う。

アフターコロナで一番大きく変わっていくと思うのは、この作業という部分がAIやクラウド、パソコンなどの活用で一気に置き換わっていくところ。

都内の大企業とかでは当たり前かも知れないけど、地方の中小企業では数年先に実現する話だったはずのものがこのタイミングで一気に置き換わっている。

例えば、前回書かせてもらった経理について。

中小企業の経理業務を見ている人って、だいたい家族経営だったら先代の妻(つまり、経営者の母)とか、経営者の妻(奥さん)である場合が多いと思う。時に、妹だったり、姉だったりという場合も。

経理に関して経験のあるパートさんとかを雇用して任せてみても、ミスがあったら困るし、お金を預けたら心配。そもそも、コスト部門であることが多い経理に会計事務所以外に経費をかけるなんてなかなかできない事ですもんね。

地方の中小企業が経理にかけるコスト

そこそこの規模間の会社だと、経理のスタッフが常駐していたりする。月に5万円~10万円位のパートさんだったりする。会計事務所に5万円~10万円くらいの顧問料なるものを払っていたりするだろう。

僕の会社では経理の子に月に5万円くらい、会計事務所に5万円くらい。決算時に20万円位の報酬をはらってきた。その主な業務は、「入力」と「チェック」しかし、人間なので当然間違いがある。そして、忘れる…

人間なので仕方がないと思う。

絶対に、忘れるし、間違えるから。

クラウド会計にしたら、口座のデータと会計が紐づき、データの入力が必要なくなったので事務作業の時間が30分の1くらいになった。

そして、全く間違えない!

おかげで銀行から試算表を出してほしいと言われてもすぐに出せる状態になっている。しかも人件費や経理にかける経費は、年間で5万円ほどで良くなった。

全部で100万円以上かかっていたコストが5%の5万円まで削減できるのだ。

中小企業の経営者は、会計を知らない人が多いと思う。
だから、事務所に丸投げして、上がってきたものをろくにチェックしないで経営する事が多いと思う。

それでも、経営できてきたのだから、素晴らしい経営力なのだが、経費を100万円浮かせられるという話には、興味があると思う。そして、そういう「どうせこの経営者は分からないだろう」というところに付け込んで手抜きをされているんだと実感する。

あなたの会社がどのような事業をどのくらいの規模感でどのくらいの粗利でやってるかわからないが、経常利益で10%残るかどうかって会社の場合は、1000万円の売上に匹敵する。

1億円の売上の会社だったら、1ヶ月~2か月分に匹敵するのだ。

また、経理改革の効果は翌年以降も継続する。

そうしたことが、経理だけでなく、他の入力業務、コールセンター、レジ打ちなどにも及んでいる。

なかなか変化しないと言われる行政(千葉県)でもチャットボットを導入する事でコールセンターにかかる人件費を大幅に削減している。以前だったら、研修して人を置いて、電話を設置して…ものすごいコストだ。

受け答えの内容はAIであれば、記憶して次からは最適解を返していくようになる。そして、24時間文句も言わずに働いてくれる。僕たち問合せする側も夜中でも朝方でも対応してくれるし、返事が来るので双方がウインウインになると思う。

大手企業の量販店やスーパーではすでに無人レジは一部導入が始まっているし、使ったことがある人もいるだろう。

パン屋さんでは数年前からパンスキャナーという機械が導入されている。

パンの形状と特徴をバーコードのように覚えておいて、自動的にスキャンして値段を提示する。お金は、客側から入れるの従業員はお金に触らなくてもよいので衛生的だし、高齢者でも袋詰めだったらできる。

船橋市内の団地内にあるパン屋さんではデイサービスとしてパン屋さんを活用。認知症の高齢者も就業している(こちらの店舗ではデイサービスの作業として)。

こうして、単純業務は僕たち人間の手から離れていく。
そして、人間は人にしかできない仕事をするために時間を使えるようになるんだと思う。

なぜ、クラウドやAIを導入できない??

なかなか導入できないだろうなぁというのは、人間関係があるからだと思う。「身内に仕事をさせなきゃ」とか、「あの人の仕事がなくなってしまうから」とか…

新しい仕事を覚えるのはみんなストレスを抱えることだから。日本の地方企業は社員にやさしいのでなかなかできなかったと思う。でも、このタイミングは、この先のアフターコロナを見据えて、社長が一人で事業計画を練っていたり、資金繰りを抱えていたりするだろう。

GWだから…なかなかスタッフに連絡を取りづらく、安易に頼れない今だから、コロナ自粛で時間が取れる今だから。ぜひ見直してもらいたい。

大手チェーンの飲食業が変わる

大企業とかチェーン店の飲食業は大きく変わっていきます。いや、既に変化は始まっています。

まず、客席を取らない飲食店にシフトしていきます。郊外にたくさんの客席を用意して、駐車場を確保して。スタッフを大量に雇用して、お客さんが来るのを待ち望んでいたスタイルの経営は見直しが進むと思う。

すでに、マクドナルドはもともとあったドライブスルーを一歩先に進め、デリバリーとテイクアウトに磨きをかけている。

自社スタッフで配達する方式と、UberEatsを組み合わせて「マックデリバリー」というサービスでコロナに対抗している。地域内のいくつかの店舗を閉めて、人材を特定店舗に集中してどんどんマーケティングを進めている。


近くまで来たらスマホで予約で受注して、受け取りに来た人向けにカウンターで渡す新サービス「モバイルオーダー」が活躍している。コロナ禍では、客席は全く利用していない。でも、売上は通常期の3割増しになっているそうだ…(店舗にもよると思うけど…)

たぶん、飲食店はタブレットやお客さんが持っているスマホでメニューの注文をとり、実店舗の厨房は、より効率的に使えるようになっていくんだろう。

すでに、ドミノピザなどのピザチェーンでは郊外のコンビニ跡地を活用してデリバリーとテイクアウトの店を増やしている。飲食店から客席を取り除いて、利益効率のいいテイクアウト専門店に特化していく流れが一つあると思う。

注文を受ける方法が多方向に広がった事で受注機会が増え、人件費当たりの稼働効率が良くなる。

個人の飲食店も変わる

個人の飲食店も大きく変わると思う。たぶん、AIを導入するのはリクルートあたりの企業がプラットフォームをつくって(エアレジあたりに組み込む)、広告宣伝のホットペッパーとセットでは販売するんだと思うけど、オーナーが魅力的なお店は「スナック化」が進むと思う。

スナック化とは、カウンターメインの客席で接客と調理を一緒にしながら店主のファンとなっている常連さんがワイワイやってくるイメージだ。

バイトの確保や教育が難しいのは以前から。どうにかバイトのコストをねん出することがでた飲食店は今回のコロナショックで軒並みダメージを受けている。

飲食店経営の大きなコスト要素は、人件費と家賃と借入の返済だ。

これに、食材仕入れの見込み違いから生まれるロスをいかに減らせられるのかが大きな課題になる。

いつやってくるかわからないお客さんをたくさんの客席を開けて待っているというコロナ前の業態では、台風、豪雨、降雪に加えて病気という新要素が加わって近年ますます経営が厳しくなっている。

最適化された社会

先の図の下部分。
飲食店の構成要素で多くの作業が無料で使えるAIとクラウドによって最適化される。

調理が得意な料理人の店主は、新しい食材の勅使やレシピをネット上からヒントを得ることができるようになるだろうし、顧客リストの管理もSNSで可能になっている。

店舗のデザインもInstagramやピンタレストなどのSNSで豊富な画像データから最新のものをチェックする事ができる。

経理もアイパッドなどを利用したレジの導入で楽になるし、同時に顧客管理、予約管理もクレジット決済までできる。

この先、YouTubeやその他のSNSを利用することで視聴者のデータなどをもとにマーケティングも可能になるだろう。

「大きな店を持ちたい」という夢をもって、新しい事業投資をしながら資本主義的な拡大競争で大手チェーンとしのぎを削るのも悪くないと思うけど、手の届く範囲で店のファンを増やしていくサービスの拡大で投資対効果を最大にして目の前にやってきてくれている常連客へのサービス充実に力を注ぐのも悪くないと思う。

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