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なるほど。この先、単純作業はなくなる。

3年くらい前から導入しようと契約だけしてあってなかなか進まなかったクラウド会計「freee」を1週間かけて導入しました。経営者目線から見た気づきや実感を伝えたい。

こんにちは。
船橋市場の中で市場カフェを経営、その2階でタウン誌「ふなばし再発見!!マガジンMyFuna」、ネットニュース「MyFunaねっと」「船橋経済新聞」「Yahoo!ニュース」を編集しているやまけんです。

経営者にとって、絶対に欠かせない知識って、営業とか人脈とか社会常識とか…多々ありますが、中でも持っておくと本当に重宝するのは「財務諸表を読み解ける知識」だと思います。

「読み解ける」為には、「作れる」知識があればいいのでしょうが、経営者って「新しいことを発想する仕事」「人と会う(営業・販売)仕事」が好きで独立した人が圧倒的に多いので「日々の細かい入力業務」みたいな単純作業って敬遠しがちなんです。

なぜ、会計知識が必要?

僕は、「入社前に簿記をとってこないと内定取り消しにする」と脅されたために、新卒入社前に慌てて簿記3級をとったので基礎的な経理の知識を持っています。

加えて…

中小企業2社の経営を14年。
3万円位の小規模なもの~1500万円位かけた1日で6万人集めるようなイベントまで幅広く何十件と運営してきた経験があるので、そこそこ経理知識を持っています。

そんな僕が10年以上にわたってストレスを抱えていたのが、経理でした。「欲しい」と思ったタイミングで「貸借対照表」が手元に用意できる。少なくとも、月末で締めたら

「5日くらいまでには試算表が見られる状況になっていてほしい」

という経営者だったら当たり前の要求を満たしてくれる会計事務所に一回もであったことがありません。14年も経営してきたのに…(ちなみに、この間8社と契約してきました)

良い会計士とか、良い財務担当とかに出会える。
とか、社内環境の整備が整って経理が安定するとか、奥さん(お母さん)が会計強いみたな仲間の話を聞くと本当にうらやましかった!

今回のコロナ対策で中小の経営者が一番困っているのは…会社の財務諸表とか、帳簿がすぐに用意できないとかが理由で今年の売り上げを提出できないところですよね。

こうしたもろもろの単純作業って、「必要だけどコストかけたくない」って仕事。こういう仕事は中小零細経営者の頭を悩ませる一番やっかいなところです。

そしてこれは、急遽必要になる事が多い。
手元ですぐに数字を出せるようにしておかないと経営上致命的なダメージを負う事もあります。

単純作業はAIに飲み込まれる

今までは「単純な事務作業」に対して人件費を支払って作業してもらうのが当たり前でした。

そういう単純作業に、資本を投下して大きな施設を作って、人数を抱えて作業を集めて効率よく処理する会社が図ったように大きくなってきていましたが…

今回の給付金とかの申請業務も単純な事務作業。条件を満たしているかどうかの判断に書類が必要なだけなんですよね。そういう作業をこなすのに、最適なのがAIなんですよね。

僕たち人間は、こなす作業が基本的に苦手です。

好きだとか得意だと思っている方いらっしゃるかもですが、同じような単純作業をさせたら、僕たちは間違えます。必ず間違えます。
熟練だから間違えないとかそういう事ではなく、必然的に間違えます

その分野に関しては、人はコンピューターには勝てないです。

でも、まだその単純作業の積み重ねに価値を感じてもらうことで仕事をしている業種って多いと思います。仕事自体が悪いわけでも業種が悪いわけでもないのです、単純に、新しい時代に最適化しないで今までと同じものを同じ料金で提供しようというのが間違っていると思うんですよね…

とくに単純作業の場合はわかりやすい。

アウターコロナで仕事が変わる

この先、10年と待たずに、アフターコロナで、単純作業の為に人が動いていた職種は軒並みなくなると思います。

注文を取るだけの為に従業員が働いていた食堂、カフェ、レストラン…

レジ打ちだけの為にコロナ禍で働いていたスーパー…

ホテルのフロントでキーの受け渡しの為、本人確認の為に常駐していたフロントマン…

その昔、百貨店にはエレベーターガールがいて、大きな会社には電車交換手がいました。僕が子どものころにはまだキーパーンチャーなる仕事をしている人もいました。

単純作業が変わる、事業はどんな風に変わる?

飲食店のバイトがいなくなる
飲食店は、店のタブレットから、もしくは自分のスマホにアプリをダウンロードしたら注文できるスタイルに変わります。

すでに、マクドナルドにはその機能があります。外から注文できるので、ロスも待ち時間も無くなります。単純作業の為のパート・アルバイトも大幅に削減できます。

レジ打ちも無人に
イオンなど大手スーパーでは無人レジが機能し始めています。中国のコンビニは既に無人です。掃除も在庫の補充もドローンで十分です。

発注は、POSレジ通したら在庫管理ができるので人件費の削減が可能です。バーコードに商品管理タグが付いていたら、賞味期限の管理も大丈夫。

ホテルのフロントも無人に
「変なホテル」を中心にAIを活用してI予約のマッチングが可能、クレジット決済で入金済ませてあれば、全然問題ないですよね。最近は普通に無人のフロントありますよね。(最も、昔からラブホテルのフロントは無人でしたけどね)

そんな感じで、単純作業はなくなります。
人間が苦手としている仕事から解放されて、クリエイティブな仕事をすることが、選ぶことができるようになります。

クラウド会計のどこがそんなに良いの?

話がそれました。
これから独立を考えている人、個人で副業を始める人、青色でも白色でも申告をしようと考えている方、申告が必要になる方。

ぜひ、クラウド会計ソフトをご検討ください。

銀行取引のすべてを自動仕訳
街の金融機関(都市銀行、地銀、信用金庫など)でネットバンクを契約している場合や、ネット銀行(セブン銀行、楽天銀行、ジャパンネット銀行など)の口座を持っている場合、ほぼすべての銀行に対応します。

仕訳をAIが予想、予想の間違いは次回からAIが記憶
口座取引のすべてを自動で取り込み、AIが予想して仕訳してくれます。また、予想してくれた仕訳が間違っている場合、修正登録すると次回からAIが勝手に記憶してくれているので正規の仕訳で提案されてきます。

入金管理と消込作業
これが一番やっかいで本当にありがたい機能なのですが、お客さんからの入金を銀行口座と請求書の売掛金データを元に全て消込してくれます。同じような金額が毎月入ってくる会員制の事業ではこの消込作業が一番ネック。

会員さんのすべてが毎月決まった額を決まった日に支払ってくれるわけではなく、月末締の翌末払いを、翌々月の15日に振り込んでくれる場合などもあります。そうした取引は、経理担当者がよほど細かくチェックしていない場合、数百件から数千件に及ぶ顧客の入金管理はめちゃめちゃになります。

また、年間一括で支払ってくれる会費と月々で支払ってくれる会員の登録も手作業でやっていると忘れがちです。これを、AIやクラウドでやると全て記憶してくれているので本当に助かります。

ほかにも修正が楽だったり、データの共有が楽だったりと色々な点が重宝するのですが、上記の3つの点から会計に関しての単純作業はAIとかクラウド会計でほぼストレスフリーになります。

では、会計事務所はどんな仕事をすればいいの?

本来、会計事務所の仕事ってコンサルティングのはずなんですよね。
顧客の要望を聞き、いや、数字(財務諸表)から判断し、そのニーズに合った提案をすることが求められます。

取引先の紹介や、営業のつなぎ、メーカーさんであれば有力な仕入れ先の紹介など。せっかく士業の方々はたくさんの顧問先を持っているのだから、それぞれの顧客のニーズに合わせた提案で顧客同士をつなげばいいと思います。

単純作業に対してはコストの意識が高いけど、コンサルティングで事業的に黒字が増えるのであればその中から経費をねん出するのはわけないです。

でも、会計事務所(税理士事務所も)はじめ社会保険労務士、司法書士、弁護士の方々でそこをわかって中小企業の経営者に提案する人たちって少ないんですよね…

たぶん、アフターコロナでこの単純作業の事業者でちょっとイケてる風を装っている士業の皆さんの仕事は変わると思います。変わらないと、「AIに仕事を奪われる」って、政治家を使って色んな法案を通さないようにする漬物石になってしまいますよ。

よろしければ、サポートをお願いします。どんな記事を書いていけば皆さんの役に立てるのか…試行錯誤しながら僕の経験を発信していきます。