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自選十句(令和五年まで)
自己紹介になればと、昨年末までに結社誌等で発表した句のなかから十句を選びました。こんな句を詠んでいます。
第12回俳句四季新人賞応募作品
6月20日発売の「俳句四季」にて、俳句四季大賞と俳句四季新人賞の結果が発表されました。
嬉しいことに、私は最終候補作品の40句の中に入れていただきました。
もちろん、受賞でなければ結局は何の誇るべき功績とも言えないのですが、自分の作品がある程度認められたということを、いま素直な気持ちで喜んでいます。
このニュースが大きな励みになりましたので、次こそは何らかの賞を獲れるよう、より一層気持ちを引き締め
「とちの木」第61号
私の所属する「とちの木」の季刊誌第61号が刊行されました。
主宰・川崎雅子を筆頭に、会員それぞれの投句した10句が掲載されます。
私の出した10句のうち、5句を自選としてここに掲出します。
また、私は本誌において毎号「遠景・近景」というコーナーを書かせていただいています。
「とちの木」結社外の俳人の作品と(遠景)、結社内の俳人の作品(近景)をそれぞれいくつか取り上げ、鑑賞させていだくものです。
川崎雅子俳句の鑑賞③ 〜山のホテルの銀食器〜
俳句はモノを詠む。
「とちの木」に入り、川崎雅子からこのことを教え込まれるまで、俳句というもののなんたるかを知らぬ私は下手に叙情的で陳腐な内容の句を作っていたと思う。
あるとき〈秋霖や触れればともる机上灯〉という句が詠めて、自分なりにやっとモノを詠めたと思った。俳句とはこういうことなのかという手応えが持てた。
この拙句(〈秋霖や〉の句)は「触れる」という動詞を間に持ちつつ、「秋霖(しゅうりん、秋
川崎雅子俳句の鑑賞② 〜波状正しき〜
「とちの木」句会で、私は主宰・川崎雅子に漢語の使用について注意を何度も受けてきた。
安直に漢語を使ってはならない。よく考えて句に入れるように。
そう伝えられてきている。
この教えは、川崎雅子が「渦」に所属していたときに赤尾兜子から言われてきたことだったそうだ。
たとえば、「場所」という語を入れたのでも釘を刺されたことがあった。多くの人は言われなければあまり意識しないだろうが「場所」は漢語である。
「いぶき」第24号鑑賞 ―雑詠欄―
先日「いぶき」24号の代表作品を鑑賞したことに次いで、ここでは雑詠欄のなかで目についた句を鑑賞したい。
「いぶき」の雑詠欄について
今井豊・中岡毅雄両代表制である「いぶき」の雑詠欄は、投句者の句が両代表それぞれからの選を受ける。投句者は七句を出し、その中から、最も多くて六句、少なくて三句が選ばれ、誌面に掲載される。また、六句選出されているもののなかで、特に優れている上位八席は、代表による一句鑑