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現役教員が学校現場のICT活用について、今年の成果と来年への野望を語る

もうすぐ春休み!ということで、今年度の勤務校でのICT活用の成果と、今年実現できず、来年実現したいと考えていることをまとめていきます。


(1)今年度までの成果

今年度までの取り組みとして、学校全体としては以下のような成果が挙げられます。

① 会議資料のペーパーレス化

会議資料の印刷や配布を省き、デジタル化することで、コスト削減や環境負荷の軽減を目指しました。

2020年にiPadが全職員に配布されてから、職員会議などの会議資料をPDFによって共有するペーパーレス化に向けたステップを踏んできました。

年配の先生を中心に、操作に慣れないなどの意見もありましたが、現在は、どこからでも資料を閲覧できるなど、多くの教員から好評を得ています。

約2年が経過したことで、職員会議以外の会議でもPDFによる資料共有が普及しました。

支給された端末がiPadで、PDFに手書きで注釈を書き込むことができるのが、紙からの移行に大いに役立ちました。

② Googleチャットの活用

一部の教員間でGoogleチャットを活用し、情報共有や連絡手段として利用しはじめています。

学年ごとや校務分掌ごとに専用のグループを作成し、日常的なコミュニケーションを円滑化させることで、業務効率化につながっています。

③ ロイロ・ノートの活用

授業でロイロノートを活用し、生徒たちにアクティブ・ラーニングを促す授業を展開しています。生徒たちのアウトプットを可視化し、教師が適切なフィードバックを行うことで、より質の高い授業が実現しています。

資料もロイロ・ノートで送ることが多くなり、ペーパーレス化にも貢献しています。

④ Google Classroomの活用

Google Classroomを活用し、授業のオンライン化を進めています。授業関連の資料を配布する際や、レポートの回収などで活用する教員が増えました。

生徒たちが自宅で学習する際にも、教師がアクセス可能な環境で学習のサポートを行うことで、授業の柔軟性が向上しました。

⑤ 欠席連絡アプリの導入による保護者からの電話減少

欠席連絡アプリを導入し、保護者からの電話を減らすことで、保護者とのコミュニケーションの効率化を図りました。

朝の忙しい時間に電話連絡が拍車をかける状況が改善されました。

これにより、教師の業務負担の軽減や保護者満足度の向上につながっています。

⑥ 全校集会や生徒総会のオンライン開催化

感染症拡大防止のため、全校集会や生徒総会をオンラインで開催することで、大勢の生徒が一堂に会することなく、感染リスクを低減できました。

教員も準備に慣れ、スムーズに始めることができるようになっています。

感染が落ち着いても、移動時間が短縮でき、エアコンのある教室で、全校に向けた集会や講習を行うことができるオンラインを継続する予定です。

⑦ Googleフォームを活用した選挙集計の効率化

生徒会の選挙において、従来の手書きの投票用紙から、Googleフォームを利用することで、集計作業の効率化と、投票数の集計結果を素早く把握できるようになりました。

⑧ 週案のスプレッドシート化

以前の記事で紹介した通り、教員の手書きによる週案をスプレッドシートを用いてデジタル化しました。

作成時間の短縮や修正のしやすさが実現され、作成時間の短縮につながりました。

学校全体の教員を1枚のスプレッドシートで管理し始めたことで、時間割変更によるミスも減少させることに成功しています。

以上のような取り組みにより、学校現場でのICT活用が進み、業務の効率化や生徒たちの学習支援など、多くの成果を上げています。

(2)来年度への野望

2023年に向けて、学校の情報管理をさらに効率化することが求められています。来年度は育児休業に入りますが、以下の点を引き継ぎ、実現を目指していってほしいと思います。

① 健康観察のオンライン化

欠席連絡アプリを使って出欠確認をオンライン化し、健康観察をスムーズに行えるようにすることで、養護教諭の負担を軽減し、出席管理に関するミスを減少させることを目指します。

② 欠席連絡アプリによる情報配信

欠席連絡アプリを活用して、学校からの情報配信を行うことも重要です。

保護者に確実に情報を伝え、回収もGoogleフォームを活用することで、配布から回収までに必要な業務を減少させ、ペーパーレスを加速させることができます。

③ Googleチャット活用のさらなる推進

さらにGoogleチャットの活用を推進していきたいとも考えています。

同じ自治体の全教員のアドレスをお互いに把握している情報をつくり、電話連絡をチャットでの連絡に移行することで、時間のロスを減らし、効率的な情報共有ができます。

④ 落とし物情報の集約

校内で見つけた落とし物の情報をフォームで収集し、結果のスプレッドシートを共有することで、持ち主に帰る数を増やすことも目指します。

⑤ 校内安全点検・備品点検のデジタル化

校内安全点検や備品管理もデジタル化し、記入・管理が簡単にすることで、担当教師の負担を軽減することが必要です。

⑥ 不登校生徒の情報を一本化

不登校関係の情報を記入するファイルが複数ある状態ですが、それを一つに束ね、活用しやすい資料とすることも目指します。

⑦ Googleサイトによる情報のアクセス性向上

校内ポータルサイトとして、情報をまとめたGoogleサイトを作成することで、情報へのアクセスを改善し、効率的な情報管理を実現することを目指します。

(3)まとめ

今回の記事では、勤務している学校がICTを活用した取り組みについてご紹介しました。

今年度は様々なことを達成しました。来年度も引き続きICTを活用した取り組みを進めていきたいと考えています。

自分自身は、来年度は育児休業を取得するために一時的に職場を離れますが、引き続き学校のICT活用について情報を収集し、アイデアを提案していきたいと思っています。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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では、またお会いしましょう!

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