見出し画像

【Myベスト100】Chemexコーヒーメーカー


アラームの予定時間より少しだけ早く目が覚める。

エアコンのない部屋で、一晩回し続けたサーキュレーターの音だけが聞こえる。

隣には彼女が寝ている。祝日休みの彼女にはまだ寝ていてもらおう。

寝起きが良いのが自慢。
寝起きに不機嫌になる人は大嫌いだ。

寝室を出て、床を擦るスリッパの音をなるべく出さないようにリビングに向かい電気をカチッ。

自らの体を起こす為、雨戸を開け、夏の熱い日差しを部屋に取り込む。あー朝だ。

窓際に置いているヒメモンステラは急な朝陽に驚いていることだろう。
おはようという気持ちを込めて、
葉と土に水をスプレーでシューーーーーーッと吹きかける。
そのまま濡らしておくこともあるが、
今日は埃を拭う為にも葉についた水滴はキッチンペーパーでサッサッと拭き取った。

時刻は6:50。
ケメックスでコーヒーを入れる準備を始める。



ケメックス専用フィルターを丁寧に折りたたみ、
三角フラスコと漏斗を合体させたかのような特殊なコーヒーメーカー(ケメックス)にセット。

コーヒー粉を2人分スプーンでザッと掬いフィルターに移し、注ぎ口の細い電気ケトルからコーヒー粉の山の中心めがけ、ゆっくりそーっとお湯を注ぐと、
コーヒーが呼吸を始めシュワシュワと泡を膨らませる。
適度に蒸らした後は、濃いめに抽出された最初の注ぎを和らげるように、円を描きながら2人分のお湯を注ぐ。
円錐状に折ったフィルターの先からコーヒーがぽたりぽたりと落ちるのを眺めていると、
コーヒーの香りが部屋の朝を彩った。

【ケメックスコーヒーメーカー】は、
米国の科学者ピーターシュラムボーム博士によって発明されたそうです。実験室に転がっているフラスコをコーヒーメーカーの代用として使用していたことをヒントに作製されたケメックスは、シンプルな見た目にすべて機能が凝縮されており、イームズチェア(シェルチェア)などで日本でも有名な私の好きなデザイナー、イームズ夫妻も愛用していたそうで、いまでも世界中で愛され続け、MoMA(ニューヨーク近代美術館)の永久展示品にも認定されている。
持ち手部分となるウッドクリップを留める革紐もインテリアに馴染みやすく、あえて出しておきたい、そう思わさせてくれるアイテムです。

この記事が参加している募集

おうち時間を工夫で楽しく

私のコーヒー時間

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?