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日々の演劇

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2016年5月の記事一覧

「小説を書きたいんだけど、ストーリーに興味が無くて、言葉の表現にこだわると詩みたいになってしまう」という友人の言葉に、自己表現を邪魔する『枠』という便利な存在の気持ち悪さを見た。

自由な表現を邪魔するものがあるとしたらそれは何か

自由な表現を邪魔するものがあるとしたらそれは何か

元々演劇は何でも観る方だったが近頃は興味の無いものを観るために2時間も3時間も拘束されるのに耐えうる体力が無くなってきた。

「これなら家で片手間にDVD見てた方が安いし楽だ」問題である。

僕は映画が好きだが、DVDで見て満足できるし、むしろ映画館では姿勢を保てずにゴソゴソ動いたり、それが他の人の邪魔になるんじゃないかと気になったり、全く楽しめない。

(最近DVDで見て「これは映画館で観たかっ

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赤染晶子の「乙女の密告」読んだ。淡々と途切れない短い文の連続で、それが乙女がスピーチ中の『記憶喪失』という現象から『一番大事な言葉』を見つける過程を追体験させてくれるのかもしれない。見つけた言葉は練習して暗記した言葉とは限らない。

「陰湿集団の記録(仮)」

「陰湿集団の記録(仮)」

複数人の役者。
舞踏家。
音楽の演奏者or音響操作スタッフ。

呼吸と身体を互いに真似し合う。
ズレないように、慎重に動く。(ドウチョウ)

音楽が流れ出したら、役者は歩き出す。
舞踏家は踊り出す。
時折、1人の役者がもう1人の役者を〈掌を顔の前にかざす〉〈目を合わせる〉といった方法で自由に動かす。舞踏家が混ざっても良い。(サイミン)

曲調が変わると、再び役者は互いに真似し合う。
ゆっくり

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観劇記録「Good bye, Robert」

観劇記録「Good bye, Robert」

先月初めに観た、陰湿集団にも所属し、大学演劇部時代には九州戯曲賞大賞を受賞した木下氏の新作で、彼の個人企画砂漠のクロ猫企画の初公演。

会場は、毎週のようにジャズセッションやイベントが行われる箱崎水族館喫茶室。
(ちなみに箱崎水族館とは昔近くに実際にあった水族館らしく、夢野久作の「ドグラ・マグラ」にもその名前が出てくるが、今は箱崎宮の近くにその跡地だけがある)
この喫茶店はたくさんの本や漫画がおか

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