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「野宿をしながら自転車で日本を横断した話」 5/23 東京→横浜 25km

前書き

「自転車で日本横断とか言ってたくせに東京から?」

という質問が来る前に答えておきたい。

実は2018年の夏に青森から沖縄までの自転車旅を敢行する予定だったが、あいにく東北の外れの方で事故を起こしてしまい、東京までしか終えられなかったのだ。この話については東京ー鹿児島の旅を紹介し終えてからまた話そうと思う。

なので、これから4週間にかけて、東京から鹿児島までの内容をシェアしていきたいと思う。4週間経った後で、もし需要がありそうであれば青森ー東京の自転車旅についてもnoteに書いていく、かもしれない。それでは本編へ、どうぞ。


いざ旅路へ

この日はお昼頃の新幹線で新青森から東京へ。自転車は前の日の夕方に解体・輪行袋(電車や新幹線に乗車するときに邪魔にならないように収納するもの)に入れておいたので、特に準備をする必要は無し。

新青森駅まで母親と一番下の弟に見送りに来てもらう。最寄駅から電車に乗れば新青森駅に行けるが、いつも車で送ってくれる母親にはが上がらない。

改札を通り過ぎ、手を降って2人に見送られる。これから4週間も家に帰れないと思うと何かこみ上げてくるものが...といった感情は特にない。ただ、1週間前夏休みに入ってアメリカからわざわざ青森まで帰って来たのに、また長期で外出するとはなかなかに不思議である。

ホームに着くと数分で新函館北斗始発の東北新幹線が到着。他の乗客の迷惑にならないように素早く車内に入る。ちなみに自転車と一緒に新幹線に乗る時はいつも車両の一番後ろの席を予約している。すぐ後ろに自転車を置けるし、盗難に遭う心配も不要。そもそも日本で盗難の心配をすることは杞憂だろう。

はやぶさは新青森を出発し、3時間強の長くて短い旅が始まる。車窓の外に広がる青森らしい一面の緑を楽しむ。新幹線にはもう一つとっておきがある。コンビニ等によく置いてある求人情報誌程の厚さの「トランヴェール」だ。

元々新幹線を利用する機会がなかった自分は毎回乗車する度に季節の食べ物や普段知り得ない地方の観光名所などが掲載されている。これから(怪我でリタイアしない限り)4週間という長い期間旅行に出るのにも関わらず、もっと旅に出たいという欲を掻き立てる。

30分くらいかけて隅々まで読み終える。今度は三陸方面に出かけようと決めて冊子を閉じる。

その後iPhoneで読書をしているとあっという間に大宮を過ぎている。田舎育ちの自分としてはこの辺りから"都会"を感じ始める。映画「翔んで埼玉」やテレビ番組「月曜から夜ふかし」で見られるように都会では埼玉ディスをよく聞くが、青森県民としては埼玉は充分すぎるほど都会だ。


スタート地点・東京

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目的地・東京駅に到着。丸の内方面の出口から少し歩いて通行人の邪魔にならないベンチのあたりで自転車を組み立て始める。が、ここで問題発生。ブレーキがなかなか所定の場所に組み立てられない。何回輪行しても、どうしても自転車の組み立てだけは上手くならないのが課題だ。

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しかし21世紀に生きる自分には携帯がある。Google Mapsで最寄の自転車屋を調べ、新橋へ。自転車屋のおじさんはどこも気難しいイメージだがここのショップは違う。こっちが申し訳なくなるほど、ものすごく腰が低い。自転車をまともに組み立てられない僕にとっては、救世主のように見えていたかもしれない。どちらがお客さんなのかわからなくなる。パパッと点検をしてもらい早速旅をスタートする。

平日の夕方ということもあり多くの子供連れやサラリーマンが行き交う中、横浜の友達の家を目指す。三田、品川、蒲田を通り過ぎ早くも2都道府県目の神奈川県に入る。国道一号線、多摩川には綺麗なオレンジ色の夕日が映えていた。1日で一番好きな時間帯だ。

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橋を渡り切って数km進んだあたりで下道と激坂を耐え抜き、この日一泊させてもらう友達の家に到着。近所の銭湯でさっぱりした状態で夕食をいただき、親戚の家に来たような心地よさで次の日から本格的に始まる旅に備えた。


後書き

今回は自転車以外の移動のことばかりになってしまったが、次回からは実際の自転車旅の内容になる。

プラス、写真に関してももう少し増えて読みやすくなる、はずだ。

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