臨床心理士・公認心理師の森真弓氏「発達障害について」講演
綾瀬キリスト教会で開かれた日本ホーリネス協会の東京東部壮年会で「発達障害」についての講演を聴いた。講師は臨床心理士で公認心理師の森真弓氏。四つの都道府県でスクールカウンセラー(東京都には1,500人いる)として活動し、東京神学大学やクリスチャンライフ学院で講師を務めている。著書に「大人になった発達障害になった仲間たち」(いのちのことば社)。
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発達障害には「身体」「精神」「知能」の3種類がある。自分の担当は「精神」で、脳の機能障害に当たり、老化現象に酷似している。人口比で言えば8.8%で、増加傾向にある。原因は遺伝、低体重児、妊娠中の飲酒喫煙、食品添加物の影響などが挙げられる。中でも精神障害は歴史的に差別、幽閉などを起こしてきた。主に3つの症状があり「自閉症スペクトラム」「注意欠如多動症」「学習障害」に分類される。森真弓先生は、事例を挙げて症状と対応を説明した。放置は禁物で「大丈夫、大丈夫」では危機を見逃すことになりかねない。
1️⃣ケンくん(帰国子女の中学生)
・一方的な話し〜植物については専門的
・負けるとパニック〜クールダウンが必要
2️⃣ユウくん(社会人)
・うつ症状〜上から目線上司でストレス
・グレーゾーン〜カミングアウトで負荷軽減を図った
3️⃣綾ちゃん(女子高校生)
・感覚過敏〜音が対象で、家族はテレビも観れない
・二次障害〜SNS依存して、性トラブルに巻き込まれて、統合失調症に
4️⃣透ちゃん(学生〜社会人)
・算数障害〜時間がわからない
・幸せな生活〜周囲の理解で、芸術家として成功して結婚もできた
5️⃣大人の発達障害
①星野仁彦「大人の発達障害の特性を活かして自分らしく生きる!実践編」(日東書院)
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②香山リカ「発達障害と言いたがる人たち」(SB新書)
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・黒柳徹子〜喋り過ぎの多動症
・トム・クルーズ〜脚本を読めずに聴いて覚える
◆締め括りとして、聖書から2つのエピソード。
1️⃣べテスダの池にいた人(ヨハネ伝第5章1〜10節)
・自分の願いがわからない、助けてと言えない人への配慮が必要
2️⃣十枚の銀貨の例え(ルカ伝第15章8〜10節)
・みんなが傷を持っている
・欠けているところを自覚して補い合う
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