"完璧主義"な自分が嫌いだったけど好きになれた話。
僕は小さい頃から、完璧主義な人間でした。
最初に自分なりに調べれる限りは調べ尽くして、
考えうる限りの失敗を回避した計画を立てて。
それで、
計画通りに進めることができなくて、
イライラして、
自分はなんてダメなんだって責めて潰れる。
周りの人を見ていると、そんなことを考えずになんとなくやって、なんとなく上手くいってる人がいて、
そんな人たちを見ていると「なんであの人にできるのに僕にはできないんだ」って、また悩んでました。
そうやって周りの人の成功も素直に喜べない自分も嫌になったりして。
「完璧主義」は、自分を責めるだけではなく、誰かの「不完全さ」までも責めてしまう"罪"な考え方なんだと思っていました。
でも、あるときから完璧主義を辞めるようになりました。
理由は簡単で、「もう辞めたい」って思ったから。
フリーランスになってたくさんの人を見てきて、びっくりするくらい僕から見るとテキトーに生きている人たちがいて。
その日暮らしで、今日泊まる宿さえ決めてない、なんなら明日から何するかも決めてない。
そんな人たちをたくさん見てきました。
僕からしたら「この人、大丈夫なんか……?」って心配になるんですが、でもその人たちは今を楽しく生きてるんですよね。
しかも、周りの人たちからも助けられながら、周りの人に全力で甘えながら生きている。
「僕にはできない」
って、思ってたし、そうやって周りの人に頼ることが罪だと思ってました。
でも、なんだかんだ僕はそういう人たちが好きだったんです。
「しかたないな〜!」って家に泊めてあげて、いつも自分が寝てる場所を貸してあげて、自分は床で寝て、翌朝には美味しいランチをご馳走したりしてました。
でも、僕は不思議と楽しいし、その人が帰った後に「また会いたいな」って思ってるんですよね。
その時に、「周りの人に頼ることって、相手も嬉しいことなんだな」って気づいたんです。
それからは、完璧主義を捨てて、プライドを捨てて、少し人に頼る怖さをひきずりながら、周りを頼るようにしていきました。
すると、やっぱり周りの人たちは優しくて。
僕が本当に困った時は、経済的な面でも精神的な面でも支えてもらえました。
僕は、そんな周りの人に支えられたから、今があります。
***
そして、今日僕が運営する「クラカレ」というコミュニティのメンバーで完璧主義に悩んでいる人が相談をしてくれました。
「過去の僕みたいだなあ」って思いながら、僕は自分の思ったことをいろいろ話していました。
物事にはすべて二面性があって、「完璧主義」という言葉は、悪い側面だけを見ているんだと。
完璧主義って、いろんな細かいところまで目がいってしまって、全てを完璧にしないといけないって思い込んで、自分を責めたり周りの不完全さを責めてしまうもの。
だけど、逆に他の人が気づけない細かなところまで気を向けることができるし、みんなの輪から外れて隅っこで悩んでいる人がいたとしても、気づいて寄り添ってあげることができる。
実は、完璧主義の裏側には、「人の心を繊細に読み取れる力」が隠れていて、今はたまたま悪い側面が発揮されてるだけ。
だから、その素質を使って、じぶんと周りの人を責めるんじゃなくて、じぶんと周りの人が心地よくなるために使っていけばいいだけだよって。
すると、悩んでいたコミュニティメンバーはふわっと心が軽くなったようになって、「今日から楽しく文章が書けそうです!」って言ってくれました。
実際、「人の心を繊細に読み取れる力」を持っている彼女は、説明的な、論理的な文章は苦手だけど、その時思った「まだ言葉になっていない感情」を表現するのが絶妙に上手でした。
だけど、文章の型に当てはめようとしすぎて、彼女は自分の素質からずれていて、苦しくなっていたのです。
そこで、完璧主義が発動していたので、「まずは自分の言葉で思ったままに書いてみましょう」と伝えました。
あとは、僕や周りの人の力を借りて、”想いが乗った文章”をよりたくさんの人に届けやすい形に整えてあげればいいだけ。
完璧主義が発動して、周りの人のことばかり考えて「自分の想いが乗っていない文章」はどれだけ読まれる文章の型にハメてみても、読まれることはありません。
人の心が動く文章は、自分の心が動いていないと書けないからです。
人はテクニックだけで動くほど単純な生き物ではないと僕は考えています。
それに、自分の心を表現できる文章はすごく楽しくて、文章を書く時間が苦になりません。
コミュニティメンバーも、今日から楽しく文章が書けるようになったらいいなあと思った日でした。
***
僕は過去に完璧主義に悩んでいました。
だけど、今日は過去の自分のように完璧主義に悩んでいる人の相談に乗っていました。
自分が経験し、悩んだことは、必ず誰かのためになる瞬間がある。
そう気づいてからは、「完璧主義」で悩んでいた自分のことが少し好きになれたような気がします。
自分が悩んだからこそ、誰よりも繊細に、相手の悩みや葛藤に寄り添うことができるからです。
そして、また今日こうやって文章で誰かに発信することで、もっとたくさんの人の手助けになる。
もし、完璧主義で悩んでいる人がいたら、
・周りの人に頼ることは罪じゃない
・「人の心を繊細に読み取れる力」を持っている
・完璧にするより、自分と周りが心地よくするために、素質を発揮していく
という視点を意識してみるだけで、だいぶ過ごしやすくなるんじゃないかなと思います。
「完璧主義」って、けっこう良いところあるじゃん!!∩^ω^∩
では、最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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