塩崎義晃 / 価値顕在化コンサルタント・知財キャリアアドバイザー
本記事はパテントサロンの知財系もっと Advent Calendar 2023投稿です。 私は大学卒業以来長年、知財業界に所属し、様々な組織に所属してきました。様々な組織の知財関係者の知人も多く、この業界に精通している自負があります。 そんなこともあってか、大学生や第二新卒の方から知財キャリアについて相談を受けるケースが以前ありました。 「弁理士資格を取るために予備校に通った方が良いのでしょうか?」 「大企業の知財部に入るにはどうすればよいでしょうか?」 こんな感じ
スタートアップの方からたまに、商標や特許の権利を取った方が良いのだろうか、といった類の相談を受けることがあります。 そうして相談を受けている中で、スタートアップの”知財に対するもやもや感”には、共通点があることに気づいてきました。 端的にいえば、特許権などは費用対効果が見込めるのか、知財が収益に寄与しているのか、ということです。 今回は、そうした経験を踏まえて、スタートアップが知財を最大限活用する方法論について整理したいと思います。 スタートアップの課題課題①:市場規
私は、事業会社知財部を経てコンサルティング会社に30歳を過ぎてから移りました。 そのため、知財関係者から「コンサルに興味あるんだけど、実際どうなの?」と聞かれることが時々ありました。 「どう?」と聞かれても一概に答えづらいのですが、何度かこういった問に答えてきた内容を一度まとめておこうと思います。 私自身、「知財✖︎コンサル」に関心を持って、コンサルティング業界に飛び込みましたが、ギャップに苦しんだこともありました。 私の経験や考えを共有することで、「知財✖︎コンサル
Ⅰ.あるべき特許ポートフォリオ”とは以下のような悩みをお持ちの経営者や知財担当者がいらっしゃるのではないかと思い、何かヒントになればと思い、この記事を書きます。 ※主な対象は、複数事業を有する中規模以上の事業会社になります。 事業会社の経営層や知財部員から以下のような悩みを聞く機会があります。 Ⅱ.投資におけるポートフォリオの考え方とは近年、NISA制度、iDeco制度など政府が投資を推奨しています。 投資においては、自分で株式や債券などの投資対象を複数選択し、運用資
私は新卒で特許庁に就職し、約7年、特許審査官(審査官補含む)として働いていました。 当時は、同僚である審査官が周りに沢山いて、審査官という存在は珍しくもなんともありませんでした。 ただ、審査官を辞めた後、「え、審査官出身なんですか!」といった反応を受けることが多かったです。 その時に、審査官というのは知財業界において希少な存在と知ることになりました。 また、特許事務所や企業の方が拒絶理由通知の応対をする際、審査官の指摘を大げさに言えば神の啓示のように受け取り、審査官の
この記事は、知財情報老舗サイトであるパテントサロンの「知財系 もっとAdvent Calender 2021」イベントに関連する記事です。 「しもも 時々 しもしも(下出 一)」さんからバトンを受け取りました。 突然ですが、私の好きな漫画の一つに冨樫義博先生の「HUNTER×HUNTER」があります。(そういえば最近新刊出てないですね。) 特に読んでいてワクワクするのが、人類が暮らしている世界が実は巨大な湖の中の一部に過ぎなくて、湖の向こうには人類未踏の暗黒大陸が広がっ
この数年、IPランドスケープというワードの浸透などに伴い、知財+コンサル=知財コンサルが知財業界で流行っています。 知財コンサルというワードが入った求人も、5年前に比べて増えた感覚を持っています。 私はコンサルティング会社に所属して知財を専門に仕事をしてきました。 中小企業、金融機関、特許事務所など様々な立場の方と接して仕事する中で、小さなもやもや感を感じていました もやもや感とは、「知財コンサル」という言葉に対するイメージや期待は、立場によって様々であることです。
私は3回転職を行いました。私の専門である”知財”を軸にしながらも、公務員→事業会社→コンサルティング会社と大きく立ち位置を変えてきました。 この記事は、知財に軸を置きつつも所属業界を変えようとする方(特許事務所→事業会社、特許調査会社→事業会社、事業会社→コンサル等)に向けて記載します。 おすすめの転職エージェント私が実際に活用して、望む転職を果たすことができた転職エージェントは、リクルートとビズリーチの2つになります。 いずれも案件の種類が広く、特許事務所に限定されず
コロナ禍のため、去年今年と知財系のリアルイベントに参加できていません。 よって、少し前になりますが、2019年年末、ドバイで開かれた知財カンファレンスに参加した経験を共有したいと思います。 カンファレンス概要主催団体は、IP Gorillaというインドの団体です。 ロゴはこんな感じ。何故ゴリラなのかは分かりません。 年に6回ほど、世界各地で知財カンファレンスを開催しています。 開催都市は、ニューヨーク、デリー、ドバイ、シンガポール、東京 等々です。 参加すると表彰
私は大学を卒業して、新卒で国家公務員になりました。 公務員として約7年勤めた後、公務員を辞め30歳で外界(民間事業会社)へ飛び出しました。 公務員を辞めたことで得られた失ったもの、得られたものは様々あります。 また、私は公務員を辞めてから、公務員の方から転職相談を多く受けてきました。 多くの方が同じような点を懸念されたり不安に思って悩まれるようなので、これまでの振り返りを兼ねてまとめてみようと思います。 公務員になったものの、このままで良いか悩んでいる方の参考になれ
自己紹介私は大学卒業後、一貫して知財に関わりを持って仕事をしてきました。 とはいえずっと企業や特許事務所にいたわけではなく、「①特許庁審査官 ⇒ ②事業会社知的財産部 ⇒ ③コンサルティング会社」と転職を繰り返してきました。 知財人材としては珍しいキャリアと思いますが、狙ったキャリアではなく私なりに情報の網を張りどうするべきか常に考え動き続けた結果です。 私は転職後も複数の転職サイトに登録して知財求人をウォッチングし続けています。定期的にキャリアアドバイザーとも会ってい
大学卒業して、設計開発者として10年、20年とキャリアを積み、気づけば40代。 会社内でのこの先もある程度見えてきたそんな頃、将来の選択肢の一つとして聞く「弁理士」。 独立も可能であり、これまで培った技術者としての経験が活かせる。人生100年計画と言われるこれからの時代、定年退職後も自分の城を持って長く働けるかもしれない。 …しかし、年齢的にこれから独立に向けたキャリアチェンジが可能なのだろうか。 今回は、40代からの知財へのキャリアチェンジの選択肢と可能性について整