顔のお手入れがしたかったの
この日のお客さまは70代の女性。
半身麻痺で、日中は車イスで生活しています。
それまでにも何度かハンドマッサージをさせてもらったけれど、あまり好まないご様子。
麻痺側の手を触られるのが嫌なのかな…。
思い切ってフェイシャルを提案すると、意外にもOKのお返事をもらえました。
マッサージの合間には
「これはどこの化粧品?」「あなたは化粧品会社の人?」
ハンドの時より話が弾みます。
お化粧に対する関心が高いみたいです。
それもそのはず。
この女性はとてもおしゃれ。
髪を淡い桃色に染めて、いつも明るい色の洋服を着ています。
終了後に鏡を見ていただきました。
その顔は満足そう。
「ずっと顔のお手入れをしたかった。だけど手がうまく動かないでしょう…。」
「よかった。ありがとう。」
いつでも美しくありたい。
そんな願いを叶えることもできるんだと初めて気づいたエピソードです。
まだまだマイナーな職業です。ご支援いただけましたら嬉しく思います。なお、いただきました御厚意は今後の活動資金に充てさせていただきます。