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ドイツに来て最初に暮らした小さな町


2016年、私は初めてドイツを訪れた。
羽田空港からフランクフルト空港まで、直行便の飛行機で約13時間。
そのままドイツに素移住した。

2022年にロシア軍がウクライナへ侵攻してからは、各航空会社でフライトの経路が大きく変更されて、直行便で15時間になっている。(2023年時点)

最初に暮らしたのは、人口約3万人の小さな町。

夏のある日、日本人の大道芸人さんが、大きなヨーヨー飛ばしや、ジャグリングなど、見事な芸を披露していた。

全ての出し物が終わってから、主人と一緒に声をかけた。
たった一人で、あちこちへ出向いていらしゃるらしい。
凄いなぁ。
春、桜の木を目にするたびに、日本を思い出して嬉しくなる。
お気に入りのBIOレストランへ行く道のりは、散歩がてら歩いて1時間ちょっと。
てくてく
てくてく
てくてく
ここのBIO農家の息子さんが
自前の新鮮なBIO肉やBIO野菜を使ったレストランを営んでいる。
30歳くらいのシェフのお兄さんが、「日本の包丁は最高だよ!」と話しかけてくれた。

「でも、一番欲しい包丁は2000ユーロ(約30万円)くらいするんだ。
クレイジーな金額だけど、いつか買いたいなぁ」って。

日本人の職人による品は、商品っていうより「作品」って呼ぶに値すると感じる。
外国へ行くたびにいろんな物を褒められるので、同じ日本人としてとっても誇りに感じる。
ケーキは、20代のアルバイトの静かな女性が作ってる。

主人が「いつも凄く美味しい」って彼女に褒めたら、
「ケーキを作るのが好きなの」と恥ずかしそうに微笑んだ。

「好き」の思いが、ケーキにそのまま表れてる。
古い修道院を改装したレストランの中。落ち着いた雰囲気で居心地がいい。
春は、白アスパラガスが旬のシーズン。
日本にいた頃は、白アスパラガスってぜんぜん興味なかったけど、
ドイツに来てからというもの、このシーズンが待ち遠しい。
2016年の暮れに、私たちは他の町へ引っ越した。

ここと同じような雰囲気や質のレストランは、まだドイツの中で見つかっていない。
これが「オンリーワン」っていうことか。
動物と自然を楽しみながら、再び1時間ちょっとの散歩。
川なんだけど、港の船着き場みたいになってるのが面白いなって思った。
ドイツの人たちは、船を持つことやセーリングがちょっとした人気らしい。

WEB写真集を作ろうって、ほんの思い付きだったけど
実際に始めてみたら、これはなかなか手間と時間がかかる、地味に大変な作業だった。

でも、この1ページだけでも、自分で思ってもいなかった気づきがいろいろあってジ~ンときた。

今日はこの辺で終わり。

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