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43/100『ときどき意味もなくずんずん歩く』宮田珠己



旅と日常を綴った宮田珠己さんのエッセイ。

お初の宮田珠己さん。
こちらもまたインスタで知り
タイトルに惹かれてポチり。

私は以前
毎日歩いていたことがあった。
2016年に仕事を辞めてニートだった頃
暇と不安を持て余し歩いていた。

当時近所だった 
都庁や新宿中央公園の周辺を
グルっとまわって 
西新宿駅のタリーズに行くのが日課だった。

今の家に越してきて4年。
あまり歩かなくなった。
なんであんなにも毎日歩いていたのに
歩かなくなったんだろうと考えてみる。

ニートではなくなった
ということもあるが
近所に歩きたい場所がないというのが
結構デカいと思う。

単に歩くことが好きだったワケではなく
私は 都庁や新宿中央公園周辺を歩くのが好きだったんだなと思う。
LOVEのオブジェを横目に
高いビル群に囲まれながら歩いていると
「なんて私は大都会に
住んでいるんだろう 夢みたいだな」
なんてフワフワしていた。

だからって別に今住んでる地域が
嫌ってワケでもないんだけど。

まぁ そんな私の「歩く」とは
まったく規模感が違う宮田さんの
「歩く」。(今までの話はいったい…←いつものこと)

アクティブが過ぎて 何度も死にそうになっているのに その文章からは
まったく深刻さが伝わらず
むしろ笑ってしまう。

声を出して笑わせてくれる
文章を書く人を私は天才と読んでいるが
宮田さんもまさに天才だった。
こういう表現はそれを生業としている方に失礼なのかもしれないけど。

インスタを通じてこういう作品に出会えたときいるんだかいないんだかわからない
SNSの神様に
「ありがとう!!!」と
心の中で感謝してしまう。

前にも書いたが本屋で本を物色するのは
これまで私の楽しみであったが
それではなかなか見つけることが
できない作品をSNSでは
見つけることができる。
だからって本屋に行くことをやめようとは思わないんだけど 自分では探せない
素晴らしい作品に出会える
SNS。 それを
すぐさま Amazonでポチることが
出来る。
そんな便利な時代に私は生きている。

おっと 作品の感想ではなくなってしまったので話を作品に戻そう。(←いつもあなたの感想文は感想が書かれていないので安心してください。)

衝撃を受けたのは

「迷子は素晴らしい」

「迷子になって充実したい」

という言葉。

私は
地図が うまく理解できないし
グーグルマップに誘導されても
目的地にまともに辿り着けない
人間であり まったくそれを
楽しむことなんてできないし
迷子になんかなりたくない!
という人間なので こんな人がいるなんて!と思った。

以前 駅から徒歩15分で着くはずの目的地に1時間かかったことがある。
迷いに迷い駅まで一度戻り
いったん自分を落ち着かせるために
餃子の王将でご飯を食べ
また目的地に向かい30分かけて
到着。
食事の時間を入れたら1時間半は
かかった。
しかも 初めて訪れる場所ではない。
二度目の来訪にもかかわらずだ。

私にも迷子を楽しむ余裕ができたなら…
もっと人生が楽しいのかもしれないな
と思った。

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