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TAKE_IT_EASYの置き場

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7年間遊んでいる。よむとおもしろい 全てフィクションです。現実のありとあらゆるものとは関係ございません。一次創作だぞ、大丈夫か?
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記事一覧

ここが行き止まり

ここが行き止まり

逃げろ、と全身が叫んでいる。
逃げろ、逃亡しろ、と全身全霊で警鐘を鳴らしている。何が。これまでの人生と、記憶の全てだ。どんなに惨めになっても、この後どんな泥水を啜ることになろうとも、この場から逃げ出すべきだと、焼き切れそうな脳が叫んでいる。脂汗が吹き出している。じっとりと重い、嫌な汗だ。思考と裏腹に、吹き出す汗を拭うことすらできなかった。足が震える。動けない、なぜ。
わからない。
どうして、こうな

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病室 にて

全てフィクションです。

◆病室
静かだった。病室にはアナログ時計の規則的な音だけがしている。
「ん……起きた?気分はどう……」
「良く、はねぇ」
小さな身じろぎ、衣擦れの音でベッドに横たわっていたジェイドが目を覚ましたことに気付き、ユークは読んでいた本を閉じる。
「……ジェイド、さぁ……価値があるのは俺個人じゃないってところ……ちゃんとわかってる?」
淡々とした声で、ユークは問うた。カーテンの隙

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まだ決まってない!!!オニキスちゃん可愛い!それだけしかわからん……

まだ決まってない!!!オニキスちゃん可愛い!それだけしかわからん……

失敗した。こんな事初めてだ。
殺そうとしていたターゲットの女は未だピンピンしている。傷一つ付けられなかった。
「っ……かはッ……殺すなら、さっさとッ……」
せめて殺される前に顔くらい拝んでやろうとすると、強く地面に押し付けられた。後頭部を掴む手はデカくて重い男の手で、ギチギチと締められた関節が嫌な痛み方をしている。
「これはコチラで処分しておきます、お嬢様」
終わり、だ。俺は人を殺しすぎたし、それ

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相席(後でかっこいいタイトルに変えます)

相席(後でかっこいいタイトルに変えます)

「相席、いいですよね」
日曜昼下がりのカフェテラスは当然のように満席で、ガヤガヤとうるさかった。相席を頼むのは適当な女性とでも別によかったが、知っている顔を見つけたので声をかけた。
沈黙。俺が声を掛けたことに気付いて、ゆっくり目が合う。このうるさい場所でも、この人の周りはなんとなく冷えて静かだ。
ユーク・アルヴェーンはつまりそういう類の人間だ、という事は過去、いくつかの経験で把握している。
「……

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盛夏

盛夏

この物語はフィクションです。実在の人物その他もろもろには一切関係ございません。

夏盛。空が青いから人を殺した人間がいたように、暑いから人を刺すような人間がいてもいい。
つけっぱなしのテレビが、昼のニュースを伝えていた。気温、エンタメ、政治。そして話題の事件。若いニュースキャスターが、まるで世界の終わりのような声で言う。
『先日からお伝えしております通り魔事件ですが……』
「……だってよ、キューさ

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MM(東区の場合)

MM(東区の場合)

この話はフィクションです。実際の個人名その他もろもろには一切関係ございません

「……そろそろ話してくれないだろうか」
狭いアパルトメントの一室で、シグルス・ヴァルカスは聞く。もう何度も言った文言を繰り返しても、シグルスの目の前、窓を背にして簡素な木の椅子の肘掛と脚に両手足を縛られた男は何も言わない。ただシグルスを睨み付けるばかりだった。カーテンを締め切った部屋は段々と薄暗くなりつつあって、日が傾

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ばけもの・いんたびゅー・いん・みずのそこ

ばけもの・いんたびゅー・いん・みずのそこ

取材をしたいのですがと連絡をしたところ、快く了承の返事が帰ってきた。西区でも高額な部類に入る土地の小さな屋敷だ。重いドアノッカーを叩くと、使用人か部下か、ともかく彼の関係者らしき男に出迎えられた。アンティークな内装。花瓶なんて一体幾らなのだろうか。こちらです、と案内されたドアは一際凝った装飾をされていた。
失礼します、と言ってドアを開ける。10畳程の室内には、センスの良い家具が丁度よく配置されてい

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MM

MM

この物語はフィクションです。実在の人物、団体等には一切関係ありません。

嫌な音がする。すぐそこの路地。人を殴っている音だ。
隣を歩くユークがにこりと笑う。
「見に行く?」
ユークは言って、足を止める。
「そう言われちゃったしね。ちょっと待ってて」
持っていた荷物を預け、音がした路地の方へ向かう事にする。多分来た道にあったカフェにでも入るつもりだろう。

例の路地に入る。何か起きている時特有の湿っ

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Zn、或いは特効薬ではなく

Zn、或いは特効薬ではなく

16:25 マラカイトファミリー執務室

話がある、との通告がジェイドから届き、俺たち……マラカイトファミリーの人間は事務所で1番広い執務室に集まることになっていた。殆ど使われていないこの部屋は少し埃っぽくて、空気は重くて苦しい。俺から少し遅れて、執務室に入ってきかたのはユーク・アルヴェーンだった。後釜候補筆頭。この前行われた中央区との話し合いにもついて行っていたし、多分ザクセンのやり方を知ってい

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碌なことにならないから

「アンタのせいで、アイツは死んだんだ!」
14時32分。
昼下がりのカフェには相応しくない不穏な怒声が響く。水を打ったように静まり返った店内に震えた声はひどく反響していて、ワナワナと震える男に店内の視線が集まる。立ったままの男の向こうには優雅にティーカップを持ち上げかけた男が座っていた。
「……俺の友達は、アンタを見て死んだ。」
周囲の目を気にすることも無く、男はそんな事を言っていた。唐突に罵声を

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庭/これからの話(2019クリスマス)

庭/これからの話(2019クリスマス)

どうするんだ、とジェイドは問うた。広い庭はザクセンの手によって少しづつ整えられつつあった。業者を入れることもなく進められていく作業が進むにつれて、庭はかつての調和を取り戻していく。お前の銅像でも立てるか、とかつて冗談めかして言ったザクセンはなんともなしに答えた。
「ん?まぁ……趣味、なんだよねこういうのが」
こいつに趣味、と呼べるようなモノがあったのかと少し驚いたジェイドに気付いたザクセンは苦笑し

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