荒谷正司 (Xperience Speaker Factory)

カスタムメイドスピーカーを設計・製作&販売しています/店舗やリビングの音響デザイン/放…

荒谷正司 (Xperience Speaker Factory)

カスタムメイドスピーカーを設計・製作&販売しています/店舗やリビングの音響デザイン/放送局や研究機関向けスピーカー開発/メーカー向け開発援助/バックロードホーン設計/スピーカークラフトアドバイザー(フォステクス公認)/心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく書きつくります。

最近の記事

プロのサポートに頼って欲しいなぁ...

ネガティブなレビューをみて考えた とあるフォステクスのホーンスーパーツィーターのレビューで「ほとんど聞こえない。普通のツィーターの方が元気」と書かれているのをみた。 このモデルはフォステクスの他のホーンツィーターよりも音圧が低い。なぜなら小口径(10cm程度)のフルレンジ向けに開発されたものだからだ。言い方はともかく「元気がない」設計なのだ。だが、そのレビューではそれを明らかにネガティブなことと捉えている。 このレビューにはどのスピーカーと組み合わせて、どんなコンデンサを

    • ネガティブなフィードバックは要注意

      言葉の定義だったり、ちょっとしたスタンスの違いがあるだけで、結局は同じようなことを主張している人たち同士が激しく衝突しているのを見ると、平和を願わずにはいられません。 趣味の世界だと特にこだわりが強い方が多いので、ちょっとした解釈の違いや勘違いが原因でついつい強めの言葉になってしまったりします。 得意分野が一人ひとり違っていて、自分の詳しい部分に引き込んで論じがちということもあります。一方からすると上から目線で論じられているような気がしたりして、今度は自分の方が詳しい分野か

      • 知らない99%

        人は世界中の、あるいは日本中のほとんどの人と会ったことはない。仮に1万人くらいにあったことがある(面識がある)としても日本だけで1億2,321万人会ったことがない人がいるわけで、日本人だけに限ったとしても約99.2%の人は知らない人だ。しかも1万人と面識がある人なんてほとんどいないだろう。 それだけ限られた人としか出会っていないのに、それなりに気の合う人と親友になったり、結婚したりしているわけで、残りの99%から何らかの方法(AIとか?)で選び出せば、もっともっと気の合う人

        • 「事故」でカタルシスを感じるイヤな心

          多摩沿線道路(多摩川と並行する道)と並行する土手の上の遊歩道/サイクリングロードは「かわさき多摩川ふれあいロード」という名称。この名称、数年前に公募されて決まったのですが、私も応募しました。 そのとき「『ふれあいロード』という名前が多く寄せられると思うが、接触事故とかがあったときにシャレにならないからやめた方が良い」というようなコメントをわざわざ付記して応募しました。結果、本当に「ふれあいロード」になったのでその時は驚きました。 その後、新しい名称の看板が立ち始めたのです

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          コーヒーの記事で我が身を振り返る

          コーヒーの健康効果を台無しにする…云々の記事コーヒーが好きで、よく飲んでいる。 気分によって、インスタントだったり、 Nespresso のマシンだったり、ハンドドリップしたりする。 特にコーヒーやカフェインに身体へのポジティブな影響を期待したりといったことはない。 コーヒーそのものにはそれなりに興味があるので、コーヒー関連の記事があればそれとなく目を通したりすることもある。「コーヒーの健康効果を台無しにする8つのNG行為」というタイトルを目にしたのでこれも読んでみた。

          コーヒーの記事で我が身を振り返る

          知らない方がいいこと多し

           人が何かを選択するとき、その選択には何かしらの理由があるはずだ。知っている範囲の情報をもとに何が良いかを判断して選択している。そうしたことの背景を知らずに第三者がその選択に対してどうこう言うのは慎重になるべきだと考えている。  ある選択肢を全く認知していなかったり、選択肢についての認識に誤りがある状態で選択していたのであれば、その選択について何らかの助言を与えることは親切だと言えるかもしれない。  ただ、人はどんなことについても全てを「知りたい」と思っているわけではない

          知らない方がいいこと多し

          理論と感性のバランス

          理論の必要性  スピーカーを作る時、理論的に裏付けのあること、音響的に正しい理論という点に盲目的になり過ぎてしまうとうまくいかないことが多い。その理論が成立する条件と実際に使用する環境が全く異なるため、一定の条件のもとでは理論通りに動作するが、実際に使用する環境では目指していたゴールの状態とはかけ離れている。  多くの人はそうであることを理解している。第三者に客観的な正当性を持ってそのものの優位性を保証するにはそれしか方法がないため、ある意味妥協してそうした理論に基づいた

          羽生善治『決断力』とスピーカー作り

          『決断力』がしごとに通じること棋士・羽生善治九段の随分と前の書籍『決断力』には私のしごと(スピーカーづくり)に通じる含蓄のある言葉がいくつもある。「将棋とスピーカー作り」、一見全く異なる世界でありながら、実はかなりの共通点があった。そのひとつひとつを振り返ってみたい。  スピーカー作りも最初は真似から始めるのが良い。ただ、模倣で終わるのではなく、その先に自分自身で考えて作ることを考えているのであれば、どのような意図でその設計がなされたのか、その過程を理解しなければならない。

          羽生善治『決断力』とスピーカー作り

          〇〇沼

           趣味などにどっぷり浸かることを「ハマる」と言うことから、「○○沼」と表現したりします。「沼にハマる」とう元々の表現から派生したのだと思いますが、そもそも「沼」って何なのでしょうか。 沼の定義って  定義からすると、水深は5メートルということなのでそれほど深くはありません。いわゆる「〇〇沼にハマっている」人たちはかなり深みにハマっているように見えるのでイメージ的に5メートルは浅い気もするのですが、ここでは深さよりも「ハマったら抜け出せない」というニュアンスの方が強いのでし

          私のお仕事

          note歴8年会社の公式ブログで書くほどのことでもない、日々何気なく感じたようなことを note に書いてみようと思った。アカウントはかなり前に作ってあり、「そのうち使うこともあるかなぁ」程度に思っていたのだが、そのまま放置。久しぶりにログインしてみると、登録後8年経過するともらえるバッジを貰えた。8年!  個人用に作っていたアカウントだったので、ID をブランド名に変更しようとしたのだが、すでに同じ名前で登録があるようで変更できない。  もしやと思い、法人の方のそれらしきア