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#私の2010s をやってみる

2010年代は、あなたにとってどうでしたか?

昨年末、2010年代が終わりを迎えた。新時代として、2020年がやってきた。

2020年は、ついに5Gがきて、インバウンド需要が膨らんで、渋谷が5.0くらいにアップデートされる華々しいオリンピックイヤーのはずだった。年明けごろ、Twitterでは大友克洋の『AKIRA』をもじり「中止だ中止!」というミームで大変盛り上がっていた。誰もが無意識のうちに、シン・東京五輪は徒然なるままに開催されると思っていたはずだ。まさか、本当に延期になるなんて、2月29日の京都大学で披露された秀逸な立て看板がバズっていた時に、誰が心から”確信”していただろうか。

1月末、コロナウイルスがまだ中国で起こった新種の風邪のように思われていたこの国で『2010s』という書籍が発売された。ざっくりというと、2010年代に巻き起こったポップカルチャーやエンタテインメントを切り取って振り返りつつ、2020年代への足掛かりを見据えていく内容だ。Twitterでわらわらと話題になってきた、重版が決まった頃のタイミングで、新宿の紀伊国屋書店にいき、手に入らなくなる前にと手にとった。音楽・映画・ドラマなど、主にアメリカから世界規模で発信された様々なポップカルチャーの様相を考察するこの書籍を読んでいくなかで、私は「私の2010年代はどうだったかしら?」と勝手に考え始めていた。

これが#私の2010s……だと思う

思えば私にとって、2010年代は15歳(高1)〜25歳(社会人3年目)までの10年間だった。ハイティーンおよび青春のほとんどすべてを2010年代に費やしたし、ライフステージもドラスティックに変化した。それに合わせて、聴く音楽や見る映画、読む本、考える愚かなこと、話す人々もだいぶ変わった。そんな自分目線であらためて「2010s」を振り返り、まとめたくなり、このテーマに取り組んでみることにした。

「#私の2010s」と題し、『2010s』のn次創作を試みる(お外に出られないGWということもあるしね!)。書籍『2010s』は、田中氏、宇野氏、また制作に携わったすべての人たちを介して見届けられてきたエンタメの様相だ。きっと、性別も年齢も違う私が見てきた、歩んできた世界は、結構違うのではないかという予感がしている。

ちなみに、声を大にしていいたいのは、エンタメ作品の何が優れているか劣っているか、正しいか間違っているか、ではないということ。時空間を球体の星に例えてみると、誰かと誰かが過ごした10年代は、日本とブラジルくらい遠くて違う異文化かもしれないし、ドイツとイギリスみたいな関係かもしれないし、実は全く同じ視線かもしれない。とにかく、自分が”たしかに”過ごしてきた2010sを知りたくて、私はこの特集を数回のnoteにわたって実行することに決めた。

自分への5つのルール

これから #私の2010sを切り取ったテーマを書くにあたって 、自分へのルールをいくつか考えてみた。以下に、詳しいルールを解説していく。

①責任追及や糾弾ではなく、気負わず書いてみる
②文字数は2000〜3000字程度で書く
③第三者ではなく、当事者の目線で書く
④「私」のバックグラウンドやアイデンティティをクリアにしておく
⑤出自や自分が享受したタイミングは正確に書く

①責任追及や糾弾ではなく、気負わず書いてみる

あくまでも「私が振り返ってみたこと」としてまとめることを心がけたい。誰かをおとしめて溜飲を下げることがゴールではなく、あくまで私目線から2010年代を振り返り、自分でも思いがけない発見を知ることを目的とする。

②文字数は2000〜3000字程度で書く

自分へのセーフティネットとして、フォーマットを維持するためのルール。コンテンツを膨らませようとしすぎて、結果としてノスタルジー一辺倒(ただの”ヤダ、エモ〜い”文章)と化し、記事が感傷的になるリスクを回避する。ただ懐かしむことが目的ではないという、自戒を含めて。

③第三者ではなく、当事者の目線で書く

体系や概要など大きな物語、ナラティブを知ることは、社会をひもとく重要な手がかりであるものの、マジョリティのコンテクストを割り出すのは今回の場合、いったん専門家やプロにお任せする。いかに自意識が邪魔しようとも「私にとってどうだったか?」に比重をおいてまとめていく。

④「私」のバックグラウンドやアイデンティティをクリアにしておく

私の出自がクリアであることで、記事で語られる内容が「私」というフィルターを介した見解であることを感じてもらうため。分析対象の文脈をひとまとめにした一般論を導くものではない、という事の裏付けにもなるし、もしかすると私と同じようなアイデンティティをもつ人のケースになるかもしれない(だと面白いけど、みんな違ってみんないいよね、くらいの気持ち)。

・1994年生まれ。ゆとりとミレニアルのラストジェダイ。
・2010年代は、高1〜社会人3年目まで。
・ジェンダーロール/生理学的に女。性的指向は今のところヘテロセクシュアルであるが、未来永劫そのままかと聞かれると、そうとは言い切れないなあと考えている。LGBTQIAについては大学以来目下勉強中。
・正式なテストを受けたMBTIタイプ結果は、INFJ。
・核家族 2人姉弟の長女。
・独身。
・小中高大、すべて公立出身。
・18歳の大学進学時に地方の片田舎から上京し、以来東京。
・高校は普通科国立文系、大学では人文社会学を専攻。勉強熱心ではないが好きという気持ちだけある。
・売り手市場といわれていたタイミングでの就活なのに、あんまりうまくいかなかった。

⑤出自や自分が享受したタイミングは正確に書く

登場・紹介する作品や事象などは歴史とも照らし合わせやすいようにきちんと年代を書く。また、リリースのタイミングではなく、自分が見たり、知ったタイミングも覚えている限り正確に書く。

更新にあたって

もし、色々な人に読んでもらえると想定して、これから特集記事を公開していくなかで、いろんな人が自分自身の2010年代を振り返るきっかけになったらいいな〜と思います。私が書いていく記事はただ自分の10年間を振り返って、世界とか社会と勝手にコネクトさせていくファンジンくらいのものだと思ってください。

なので、自由な読み方をしてほしい。誰しもにとって「#私の2010s」は異なる物語であるし、そのすべてが(嘘や捏造がない限り)本当にあった出来事であるはずなので。コメントやシェア、ハッシュタグは、誰でも自由に使っていただきたいし、面白い考察の議論とかもしたいので、気軽にコメントやツイートお待ちしてます。(そう、そんな大きく出る私は誰やねんなのですが、そういった自意識に打ち勝つことも今回の目標)例外として、確信的な差別や偏見の発言はしんどいので無視させてください。

頑張って5〜6記事ほど出せたらいいなと思ってます。これからよろしくお願いします。

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ハッシュタグ「#私の2010s」で、あなたにとっての2010年代のエンタメを教えてください。お気軽にコメント、フォローなどいただけると嬉しいです。

第1回:青春時代のアイドル、レディー・ガガときゃりーぱみゅぱみゅ

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第2回:ポリコレとエンタメ 前編:私はいかにしてポリコレに熱狂したか

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