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 リトル・バイ・リトル 著:島本理生

 主人公は橘ふみ、たぶん19歳。高校を出て大学に行けるお金は無く、母の収入の足しにアルバイトを掛け持つ。2番目の父との子供ユウちゃんは可愛い妹だが2番目の父とはうまくいかない。母は二度離婚してるのである。

 しかしながら、その生活模様に悲壮感は全く無い。あとがきにも書いてあったがなるべく明るくしようと書いたと書いてある通り。柳さんと言う書道家夫妻の話や、母の職場で出会ったキックボクサーの周にその姉など、さまざまな場面を通して生き生きとした主人公の様子が見て取れる。

 最後の方で怖いんだってふみは言ってたけど、周や母にユウちゃんも居る。怖いのはしょうがないかもしれないけれど、なんとかうまくやって行くしか無いんだろうね。きっとふみなら大丈夫。そんな余韻を残してラストだった。

 この作品は芥川賞候補になった作品で初期の島本理生さんの作品だ。図書館で取り寄せて読んだ。良い時間を過ごせたと思っている。他には図書館に『アンダースダンドメイビー』の上下巻を頼んだが、昨日3,000円くらいでまだ読んでない本をAmazonで全部揃えた。島本理生さんを追って読むのも終わりが見えて来たかな。夏の芥川直木賞の前に読み終えてしまいたいと思うのだが、日の目を見た『ヨル』と言う15歳の時に書いた作品が読めないのが残念だ。読む方法はあるのだろうか?書籍化してないのでそれは無理かもしれない。全部読んだら本人のアカウントに聞いてみようかな。そんな事しない方がいいのかな。悩む所です。

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