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 恋せども、愛せども 著:唯川恵

 血の繋がってない家族、音羽、篠、理々子、雪緒の四人の恋模様を描いている。祖母の音羽、母の篠、脚本家志望の理々子、マンションの建て替えを担うサラリーマンのOL雪緒。祖母と母の結婚を聞き、驚きと共に祝福した理々子と雪緒。理々子の方では元彼のカメラマンの倉木、雪緒の方では妻子持ちの長峰と付き合っている。

 理々子は自分の夢を諦めた倉木に複雑な感情を抱いていて、都合よく会ってくれる人として良い向き合い方をして来なかった。雪緒の方では長峰の妻にバレてしまう。理々子は脚本家の道を品田と言うプロデューサーを伝に叶えようと奔走するのだが、裏切られてしまう。雪緒は瀬間純市と言う同窓生とうまく行きそうになるのだが、異母兄弟だと言う事を知ってその淡い期待は無くなった。

 カメラマンの倉木には新しい恋人が居るのに理々子には最後まで甘い顔を見せて勇気づけてる。理々子は脚本家になったと言う所までは小説中に描かれてない。

 理々子、雪緒と言う副題で順々に5ページくらいで主人公が入れ替わり物語が進んで行くのだがラストもイマイチだった。新聞の連載をまとめた物のようだ。

 読み進めるのも難儀で楽しくなかったし、読み終わっても釈然としない。どの辺が恋せども、愛せどもなのか。タイトルに負けて読んだ割には内容は随分と違った雰囲気のお話だった。

 大学時代、同じクラスに唯川恵が好きだと言っていたちょっと気になる女子が居て、その子の事を思い出して唯川恵に挑戦してみたが、今回は失敗に終わった。読み疲れるような事は無かったが読み進む楽しさも無かったし、頭に定着しないまま主人公が入れ替わり進んで行って私の中の読書の醍醐味と言うのは余り無かったと言うのが正直な感想だ。

 まぁ、今回は当たりを引けなかったと言うだけだろう。今度は誰の何を読もうか。でも、唯川恵さんも直木賞作家だ。直木賞を獲った『肩ごしの恋人』に挑戦しようか、山本文緒さんと同様でコバルト文庫出身の作家さんだった。近年は何を書いているんだろう。新しい本を読みたいね。

 以上

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