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#3 建築家夫妻が運営する公園のようなカフェ「Pati coffee&plants」

企画の会社オレンジ・アンド・パートナーズでは、CROSS FMのラジオ番組「X MAGIC/クロスマジック」の中で、オレンジ社のコンセプトでもある「サプライズ&ハピネス」をテーマとしたミニコーナーをスタッフが制作・出演しています。

番組について知りたい方は「#0 カダイカイケツラジオ X MAGIC、noteはじめました」をぜひ読んでみてください。これまでの境界線をとびこえて、かけ算することでマジックは起きる!毎週土曜の夜、すこし先の未来のハピネスを考えます。

カフェ運営が目的になっていない、はじまりかた

世田谷区・三軒茶屋を抜けた街なかに突如現れる、緑あふれる癒やしの場所「Pati Coffee&Plants」。外に開かれた設計で、その入口ではたくさんの植物が出迎えるポケットパークのような空間が広がります。

Pati Coffee&Plants

ここは、建築家の飯島夫妻が運営するカフェ。しかし2階は事務所、3階は自宅となっており、カフェを運営することを目的としてこの場が生まれたわけではありませんでした。

飯島夫妻がみずから自宅を設計するにあたり、街と交わるひとつの手段として事務所・自宅にプラスアルファでなにかをつくろうとして考え、生まれたのがこのカフェ。建築の仕事は部屋にこもり図面と向き合う仕事が多く、街並みをつくる仕事ではあるものの意識して時間をつくならいと地域活動を観察できない、と普段から感じていたそうです。そこで、人の日常に寄り添い誰でも使う場所でかつ自分で設計したものが街の中でどう使われていくかを見守る事が出来る機能はなにか考え、カフェを運営することになったそうです。

お花とセットのカップケーキ

例えば、公園の真ん中に大きなキッチンがあり“自由に使っていいよ”と言われたらすごく楽しいだろうなというイメージをしながら、人が集まって来やすい場所を設計されたというこの場所。飯島さんが仕事から帰って来ると、営業終了後のカフェの外ベンチで女子会が行われていたことがあったり、子どもが親を連れて訪れて来たこともあるそうで、地域の方たちにもまさしく公園のような認識をされているのだと感じます。

Pati(パティ)は、飯島夫妻がネパールを訪れた際にみた「東屋」のような場所の呼称で、人々が野菜を交換しあっていたり休みに来たりする場所であることから、地域の人が集まる場所をイメージしてネーミングされています。

自ら企画設計したものを、観察し続ける

建築仕事はいままで、設計して建物が立ったら仕事が終わってしまっていましたが、カフェと同じ建物に自宅があれば、場所がどう使われていくか観察することができるし、軌道修正もすぐできることでアップデートし続けることができます。さらに、今度カフェを設計するときには、カフェオーナーの気持ちに寄り添った設計をすることができると自信を持つ飯島さん。

それは、かつてオレンジ・アンド・パートナーズの1階にあった「オレンジのバイテン」に近い考えがあると感じます。

オフィス入り口を売店にした

企画屋の受付に電話ひとつだけでは寂しい……と考えた私たちは、まだランチスポットが充実していなかった神谷町に「パン屋」をつくりました。見た目はパン屋、ですがスタッフにアポイントの旨を伝えると、横のカウンターが開き事務所に案内されるのです。

弊社オフィスは、このパン屋の奥にある

受付のスタッフは自らが売上をつくり、訪れた人もちょっと楽しくなる。そしてランチの選択肢が少なかったこの街を賑やかにすることもできるし、お店を通じて世間の気分も知ることができ、事務所の場所を聞かれたら「1階にパン屋がある場所です」と伝えやすい、と1つのアイデアでいくつもの幸せをつくり出すこの企画こそ、オレンジの原点なのです。

一方でPatiは、街の人々の癒やしの場にもなり、交流の場にもなり、カフェにもなり、自らが観察する対象にもなっているという、まさしく一石多鳥な場所であることから、オレンジのバイテンを彷彿とさせ、まさしくSurprise&Happinessな場所だと感じます。

Patiのコンセプトは「何気ない毎日にひと花を」

Patiは「何気ない毎日にひと花を」というコンセプトのもと、カップにお花をつけて提供しています。コンセプトがわかりやすく伝わるのと、思わず写真を撮ってシェアしたくなるその見た目からSNSでも着実にファンを獲得していっています。

ドリンクに添えられる可愛いお花

X MAGICの番組内では「お花が添えられていることで、カップを取っておきたくなるね」というコメントも。確かに飲み捨ててしまうにはもったいなく、空きカップに植物を植えてみたり、お花を生けてみたりと再利用の可能性も考えられると思います。

さらに、Patiでは定期的にさまざまなイベントを開催しています。夏には縁日を行ったり、餅つきやワークショップも実施しています。Patiに訪れイベント体験することで、ますます「何気ない毎日にひと花を」感じることができると思います。

収録後記

放送でもお伝えしている通り、実は飯島夫妻はオレンジスタッフの高校生時代の友人。卒業以来連絡を取れていませんでしたが、スタッフが散歩をしていると気になる場所と出会い、さらにSNSで友人がその場所を投稿していたことから、Patiが友人の自宅兼事務所兼カフェであることが判明しました。

友人が引っ越して来てくれたことで、素敵な場所に出会えたことがオレンジスタッフにとっては1番のSurprise&Happinessかもしれません!

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