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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス

だいぶ日が経ってしまったけど…2回観に行った。内1回はIMAXで。賛否の差が激しく分かれていたり、私自身A24作品に些か苦手意識があったりと、いつもとは違った緊張の面持ちで劇場に向かった。

結論から言うと…最高の映画だった!!!2回とも声押し殺して笑い、声押し殺して泣いた。

ストーリーは単純と言えば単純。ポッドキャストである方がベーグルのくだりをエヴァの人類補完計画と表現していて妙に納得。『本作は娘がそれを実行しようとしているけど、エヴァでは子を持つ父親がそれを遂行しようとしてるのがヤバい』とお話しされていて笑った。年頃の子供が家族を巻き込む系の映画って色々あるけど、ここまで壮大で盛大な演出で描かれている作品を観たことがない。現実からかけ離れすぎているのに、何でここまで感動出来てしまうんだろう。

とは言いつつ、本作はストーリー云々よりも製作側の熱量に心打たれて感動した部分が大きいかもしれない。アカデミー賞で何部門も受賞したように、それぞれがそれぞれの仕事を全力で成し遂げ皆んなで作り上げたという過程がストレートにびしばし伝わってくる。本当に凄い熱量を持った作品だ。圧倒。

自分が思う面白い映画とは、と考えてみると、ストーリーでも演出でもなく“熱量”なのかもしれない。この熱量を感じられれば私の中で面白い映画になり得るんだと実感した。評判などに惑わされず、上手いとか美しいとされるフォーマットに思考を縛られず、作品が持った熱量を感じ取れる自分でいたい。


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